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青色白色どうにかしろ_240131

仕事とか、あそびとか、
食事とか、お風呂とか、睡眠とか、
0時のチケット申し込みとか、週に二回のゴミ捨てとか、
まあそういう大小、ハレとケ、粒感いろいろなものを理由にして、端に端に追いやっているものって、誰しもいつでも何か一つは持っているものなんじゃないだろうか。
しばらくすると、どこからともなく、いや〜な臭いを漂わせてきて、いつも通り仕事とかあそびとか、食事とかお風呂とか(以下略)してても、な〜んか居心地がよくない。

今日のわたしのそれは「個人事業主の廃業届を出すか否か、検討する」ことだった。(ああもう、文字にしただけで面倒くさすぎる)

ことの発端まで遡るならば昨年末になる。
年明けからカクカクシカジカで収入が極端に少なくなるため親の健康保険、すなわち扶養に入れてもらおうと考えたのだった。

そこで親に相談して書類一式を取り寄せてもらい、指示に従って準備を進めていたところ「おや」と手が止まった。
扶養に入れてもらうためには自分の収入が少ないことを証明しなくてはいけないのだが、前年度実績でいうとバリバリに稼いでいた書類しかない。この1月からてんで収入が少なくなることをどう証明したらいいんだろうか。

「申し訳ありませんが、それではご加入いただけませんね。」
いたって申し訳なさの感じられない微笑を浮かべながら、事務員のお姉さんはそう言った。

これは二週間ほど前、健保の窓口まで直接訊きに行ったときのことである。

じつは窓口を訪れるその数時間前に電話で問い合わせをいれたのだが、それはもうとんでもないけんもほろろな物言いで加入できない旨を伝えられ、こちらが呆気にとられている間に「加入申請を取り下げる手続きに移りますので、申請番号をお願いできますか?」とどんどん事を進めようとするものだから、ちょっと状況を整理したいと慌てて切った。
終話後、文字通り頭を抱えて数分悶々とするも「このまま申請取り下げの電話を掛け直すのも癪だ!」と、健保窓口までひとっ走りしたのだった。

電話の人よりは話のできそうなお姉さんが出てきてくれたのだけど、やっぱり健保としての回答は変わらないようだった、が、
「わたしのような人は今までだっていらっしゃったと思うのですが、本当に何かしら方法は無いんでしょうか…?」
ともう一歩食い下がってみたら、その微笑の仮面を崩しちょっと考えてくれたかと思うと
「ああ、廃業届をいただければ、それで認可できます」
と。

なるほど。

税法上の個人事業主廃業→収入が少なくなる、とは到底思えないが、健保加入是非を問うおめんじょとしては有効なのね。
彼女に一緒に考えてくださってありがとうと礼をいい、そこを後にした。思わず、頭を下げた時に、彼女が首から提げていたネームホルダーをチェックした。

かくして、個人事業主の廃業及びその手続手間と、扶養加入のメリットデメリットを天秤にかけるというネクストステップに進むことになったのだが、このときからこの件を放置していた。
個人事業主の廃業届を提出するということは確定申告が青色から白色になることを意味することに気付いたからである。つまりつまり、
親の扶養加入、個人事業主廃業届手続き、確定申告。
このあたりのメリット・デメリットを検討しなければいけないと悟ったのだった。

というわけで、目を伏せてから二週間。
五日間の京都滞在も終わりちょっと一服したところで、それはぷんぷん臭いはじめた。同居人がちょっと身体を悪くして2~3日おきにお医者へかかっているのを横目で見る度に「いま体調崩したら、いったん全額負担だなあ」という思いもよぎる。

ぷんぷん、ぷんぷんぷん。

ようやく重たい腰を上げて(実際に動かしたのは指先をパチパチ、程度なのだけれど)、やっと!やっと!横に長い検索窓に「個人事業主 青色 白色 メリット・デメリット」と打ち込みエンターを押した。

近いうちに市役所の南館1階へ行って国民健康保険に加入してこよう。

この度は読んでくださって、ありがとうございます。 わたしの言葉がどこかにいるあなたへと届いていること、嬉しく思います。