181113_贈り物知らず

送り主、おくりもの知らず。

 昨日アップした『十六歳、自由の髪、真鍮色。』について、アップロードして、noteの記事として読んで、改めて感じるところがあった。

 実は、大方は先月の半ばには書き上げていたのだが、寝かせていた。
 書き上げてすぐ公開したい衝動に駆られたのだけれど、はじめて書いた(わたしにしては)長めの作品で、勢いで書いた感じがありました。
 基本的な日本語の間違いの確認、表現したいこととそこに当てている言葉のフィット感の吟味をするために、敢えて時間を空けたのです。

 表現したいこと、というか、表現したい感覚、に合う言葉を選ぶ作業はいつも本当に難しいと思う。

 そもそも言葉のボキャブラリーが少ないことはつまり、表現の手段が少ないこと。だから言葉や言い回しはできるだけ増やしたいなあと思ってます。
 (ドラクエで言うところの、呪文や武器や防具を何種類も持っておきたいという感じ)

 表現したい感覚に対面してから辞書を開いたりしているようでは遅く。日常の中で言葉に敏感になっていると、ふとしたときに、ちゃんと降りてくるというのが私の経験則です。
 (ドラクエで言うところの、モンスターが出てきて戦闘場面になってしまったら、たとえすぐそこに宝箱があり武器が収められていても使えないという感じ。(違うか))

(でも、この間「感情を表現する言葉・言い回し辞典」を購入しました。)


 昨日、アップロードするために改めて読み直すと、一度は納得してあてて言葉も取り替えたくなったり、てにをはを変えたくなったりします。
 たぶんこれは終わりのない作業でもありますので、一度だけ頭から読み返して、途中途中違和感を感じる部分は変えていきました。以前友人に読んでもらった時のアドバイスも参考にしつつ。

 そうして、後ろ髪を引かれる気持ちがありつつも(短髪なので、本当はひかれるような髪はない)、『十六歳、自由の髪、真鍮色。』をアップロードしました。


 言葉に置き換えること、は、とてもむずかしいです。
 だって、わたしにとっての「美しい」と、わたしの隣に座るひとの「美しい」は全く一緒、というわけでは恐らくありません。

 だから、悩むんです。
 わたしの感覚をどう表すのか。本当は一緒に同じものを同じように感じられたら良いのだけれど、それはできないから。
 わたしが感じたことをわたしは一生懸命、あーでもないこーでもないと悩みながら言葉を選びます。
 それは、わたしにとってとても難しく、しあわせな作業です。

 そうしてできた昨日の作品、画面の向こうのあなたは何を感じたんだろう。何が届いたんだろう。
 送り主は、受取り人が何を受け取ったかわかりっこありません。
 ふしぎ。

この度は読んでくださって、ありがとうございます。 わたしの言葉がどこかにいるあなたへと届いていること、嬉しく思います。