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クリスマス。

いつからかな……


街を歩けば


テレビを付ければ


休み時間の話し声に耳を傾ければ


……

……


クリスマスって家族でケーキ食べて
クリスマスプレゼントもらって
それが当たり前だったんだけどな


いつから変わった……
いつから変わった……



いつから恋人と過ごす決まりになったんだよ



恋人がいないと負け組なのか
家族で過ごすのはかっこ悪いのか


恋人がいない奴らは
傷を舐め合うかのように
カラオケにでも行って
朝まで歌った


高校3年間クリスマスは
赤いサンタの帽子をかぶって
バイトしたっけな。

12月って寒いんだぜ
雪だって降るんだぜ

窓ふき用のタオルって凍るんだぜ
お湯でとかしてから窓ふきするんだぜ


ガソリンスタンドにセルフなんてあまり
なかった時代


199X年クリスマス


クリスマスどうする?
「オレ、予定あんだよね」

そういうことね。

そんなダチがチラホラ……
そりゃそうだ
恋人同士イチャイチャしたい
オレだって……


バイト仲間も同じだ
カッコいいヤツ
カワイイ女子たちは
クリスマスイブのシフトには
決して入らない……


「いいっすよ、オレ出ますよ」
それでも人が足りない...…


「しょうがないから」

イケメンの彼氏がいそうな
サラサラのロングヘアーがとても似合う
1つ年上の大人びた彼女が言った


オレは心の中で
「やった!」とガッツポーズ
何があるわけではないけど
とてもうれしかった


クリスマスイブ


とても寒い日だった
赤いサンタの帽子が少しだけあたたかさをくれた


彼女は少し遅れて
「おはよ」っと

「あ、はい、おはよっす」
「さむいねー、クリスマスイブなのにいいの?」

無邪気に核心を突く質問にドギマギした

「ヒマナンデ」
「そーなんだ、モテそうなのにね」

なに、この会話楽しすぎる
「そんなことないっすよ」
「またまたー」

一生この時間が続け!と願った
バイトってこんな楽しかったっけ

客が来ないときに休憩する
社員さんがホットコーヒーを買ってくれた。

彼女がもらって、オレに手渡す
一瞬手が触れた

「あ、ありがと」
「う、うん」

あったかかった
たかだか十数年しか生きていないが
人生で一番あっかいコーヒーだったに
違いない

ドラマみたいに恋が始まれって願った
見上げた夜空は雲に覆われ
雪がチラついていた

「ホワイトクリスマスだね」
「そっすね……」

なにこれっ、チョーロマンティックなんだけど
心の中ではドキドキとウキウキとワクワクとが
入り乱れて大混戦だ

期待しちゃ、ダメだ、
期待しちゃ、ダメだ、
期待しちゃ、ダメだ、

悲しすぎる結末が待っている

そんな思考が永久に続く


あぁ、もうすぐバイト時間が終わる

……


……


「おつかれっした」
「おつかれー」


「あ、どうぞ、おつかれっした」
「ありがとー」


更衣室で着替えた


ペラペラなサンタの衣装と
青の作業着を脱ぎ
学校の制服に着替える


「はぁ~、またクリスマスが終わっていくな
今年は少しだけ楽しかったな(#^^#)」

なんて考えながら着替えを終えた。

更衣室を出て、現実に戻りさみしく
ダチとカラオケに行こうと携帯を
開いた矢先……

目に入ってきた
サラサラロングヘアーの制服女子

「一緒に帰ろ」

「……」

「……」

「……」



夢!?、ナニコレ、ココハドコ
一瞬で思考を停止させ、混乱を起こした
「イッショニカエロ」「イッショニカエロ」「イッショニカエロ」
混乱を招く呪文ですか?



「あ、はい」


「そこのバス停までだけどね、エヘ」
その無邪気な笑顔は
ときめきに飢えた高校生男子を
一発KOするのに有り余る破壊力があった


本当に3分もかからなかった
泣きそうだった、夢みたいな時間が
あっという間に終わりを告げようとしていた


バス停に着き、遠くにバスが見えた……



「ありがとね」


あまりにもあっけなく
高校生男子の夢は散った……


「あ、はい、お疲れっす」


バスが停まり扉が開く


次の瞬間


「メリークリスマス♪、これプレゼント」
とわたされた紙袋

放心状態の高校生男子は返事をする前に
バスの扉はしまり、発車した

あっ、バスを走って追いかけた……

けど、バスはすぐに

小さくなり街並みに消えていった


バスが見えなくなり、ひとり紙袋を開けると
メッセージカードと一緒に
あたたかそうな手袋が入っていた・・・


携帯が鳴った

メールには
「Merry Christmas」



😅あはは、なんでこんな創作なのか
昔話なのかわからない文章を書いたかって

こんな企画があるって立て続けに見たせいだな。

オレにはこんな企画に応募する
勇気はないし才能もない

でも、ただ書くことはできる
こんなおっさんでも書けるんだ
あなたならもっと素敵なストーリーを
書けるに違いない。

オレはそんなストーリーを読んで
企画がもりがっていく様子を
見ることにしよう!

さぁ、みなさん
盛大に楽しんで
オレを楽しませて下さいね

勝手に読んでたのしむんだけどね😅







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