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コミッションでぬいぐるみのデザインを描いて貰って実際に作ってみた


デザインを依頼する

なんだかんだでぬいぐるみ制作歴も2年目を迎えました。


ひたすら技術を伸ばしたいのと頭に浮かんだものを形にしたい気持ちで作りまくった一年でしたが、自分の好みがわかって来た二年目は数は少なくともデザインとぬいぐるみ自体の出来共に自分が納得行く作品を作ることを目標にしました。
そうなると凝ったデザインの子とか作ってみたくなるんですけどね…案が浮かばないんですよね……
大体同じような雰囲気になってマンネリ化してるんですよ(泣きたい)。
どうしたもんかなぁと思っていた所に、Xでぬいぐるみデザインのご依頼を受け付けていらっしゃる方を知り、載せていた作品がとても素敵だったのでお願いしました。

(今回ご依頼したネコマル様のリットリンクです)

デザインの作成に自分が好きなモチーフを取り入れて貰う訳ですが、そこが個人的にとても重要な所でして…!
と言うのも私は「金木犀」が大好きなんですが、いつか金木犀をテーマにした子を作りたいとは常々思っていたんですよね。
ちなみにキミカゲと言う名前は君影草=スズランが元なんですが、こちらはこちらでね…まぁスズランモチーフの子も機会があればいずれ……。
話しを戻しまして好き過ぎるが故に適当に考えたデザインじゃ嫌だ!でも複雑なことを考えるのは苦手!!と苦悶してた所に可愛いデザインを考えて頂けると言うのは本当にありがたかったです。

最初に上がって来たラフ画の時点でとても素敵なデザインで、そちらを拝見した日からずっとどんな風に作るかと構想を練ったりしていました。
また使いたい布や糸の色、作り方などをお伝えしてデザインに組み込んで貰う形を取って頂いたりもしました。
ネコマル様ご自身がぬいぐるみの制作もしていらっしゃるので、上記のような当方の要望にスムーズにお応え頂けたのもとても助かりました。
そして完成したデザイン画が以下の通りです。

きゃわいい~~~!!

自作だからこそ出来る細かな表現もあって凄く作りごたえがありそうなデザインにして頂きました!
月と兎も何かと自分の中で定番にしているお気に入りのモチーフです♡
ホントに可愛いな~…ってか、え、私にちゃんとこの子が作れるのかな??(身も蓋もない)
自分じゃ思い浮かばないような凝ったデザインをとお願いしたのは己自身!
ここはもうめっちゃ頑張るしかない!
モチーフ的に秋頃までに作れたら良いかな~とか呑気に思ってましたが、早くこの子に会いたい!!ので早速作ります!!!

制作準備

道具も買い足して気合十分!
刺繍スタンドはでかいな…置き場所……と買い渋っていましたが、首肩こりの軽減と刺繍クオリティ向上(するのか?)の為に導入しました。
値段はピンキリですが自分のはそんなに高くないです(2千円前後)。
実際使ってみた感想はめっちゃ良~~!と言える程では無いけど、使い慣れて行く内に無くてはならないアイテムになって欲しい所存。

フリクションペンはこちらのポストを拝見して同じものを買いに走りました。
刺繍シートに写す図案の線は細い方が絶対に良いという事にやっと気付きました(遅っ)。
今まで使ってたフリクションファインライナーの倍のお値段しましたが、ここはケチっちゃいけない所だと思います…!
ファインライナーの方はファインライナーの方で生地に型紙を写す際に使えます(但し色が残る場合があるので自己責任で)。

型紙はこちらの本からお借りします。
そのまま縮小は無しで20cmサイズで作ります。
手が下向き横向き選べるのがありがたいのと、むちむちぽてっとしたフォルムが可愛い~!

また作り始める前に観たこちらの動画も大変参考になりました。
髪に毛足の長いエンボスファーを使っているのですが、刺繍を埋もれさせない為にあらかじめ毛を刈り込んでおくなど成程…!と思うコツが満載でした。
丁寧にぬいぐるみを作られる動画主さんのお言葉を読んでいて、時間をかけてきちんと作る、そんな当たり前のことが大事なのだと改めて気付き胸に刻まれたのは大きかったです。

制作開始

髪に使った生地はこちらのエンボスファーのオレンジです。
2枚買って1枚ちょっと使いました。
モコモコした質感とちょっとくすんだオレンジ色に金木犀が群生している雰囲気があるなと思いまして。
実際に金木犀を全体的に見たら意外と葉の緑が強いんですが、あくまでイメージと言うことで…。

切りっぱなしにするには結構ほつれやすい生地だったので、髪のもみあげ部分の裏側にはクリスタルボアを貼り合わせました。

あとは髪のサテンステッチ含め全て一本取りで刺繍しています。手間だなんて考えず結局それが一番綺麗なんだ…。

一番最後に着手した金木犀の飾り部分。
こちらはクリスタルボアを両面に貼り合わせた生地を、写真の様にひたすらパーツをちまちま切り出し切り出し。
葉っぱは7枚、花弁は30枚ありました…。
花弁の生地の色はオレンジじゃなくて過去限定の「柑子色」です。
この色めっちゃ気に入っているのにちょっとしか買わなかったの絶賛後悔中。
クリスタルボアの限定カラーは、くすみ系が多いのが大変ワタクシ好みでございます。

ぬいぐるみ本体の縫製には今まで適当なミシン糸を使っていましたが、今回からきちんと手縫い糸を使いました。
色がきなりで細口であればメーカーはどこでもいいかもしれません(自分が購入したのが↑とは別のメーカーの物でしたが特に問題なかったので)。
表から糸の色が見えない部分であれば髪パーツも全部同じ糸で縫いました。

そうして制作に明け暮れ1週間があっと言う間に経ちまして……

完成!

この姿を見る瞬間のために生きている

頑張った…!頑張ったぞ…!!

後ろ姿も可愛い(自画自賛)

写真はちょっと彩度が高めになってしまいましが…。
デザイン画の時点で可愛かったので約束された勝利だと思ってはいましたが極力忠実に再現出来るよう努めました。

前髪のお月様は立体前髪にしてみました。
立体前髪、やってみたかった…!
でもキワまでカットするのが超難しいですね。
追い込み過ぎて少し糸まで切ってしまった部分があります;
質感を変えたくて5mmボアを使いましたが手触り良すぎてハマってしまった←
次に作る子の髪にも使うぞ!

頑張った金木犀の飾り部分。
ひとつひとつビーズで縫い留めたのですがキラキラ光って可愛くなりました。
手足の刺繍もちゃんとありますよ~。

顔の刺繍をする前に生地の裏側に接着芯を貼ったのですが、体と手足の刺繍裏にも貼れば良かったなと思いました。
特に体の部分が顕著ですが刺繍部分が伸びてしまった…。
でも綿を詰めた時に接着芯の輪郭が透けて浮かび上がるのでは?とも思うんですよね、どうなんでしょう??
個人的に接着芯を裏側に貼るのは一長一短かなと思う所でして、ちょっと顔の部分に接着芯がヨレて皺が表に出た部分があるんですよね…。

その他尻尾は磁石で着脱可能、兎耳はテクノロートを仕込んであるので折り曲げ可能、トイスケルトン(骨)も入っていますがこちらは綿の詰め込みを優先した為に可動域はほぼありません。

全部が全部納得いくほど完璧とは言い切れず至らない部分もあるのですが、自分の今の技術でどこまでのことが出来るのかと腕試し的な意味もあったので大変有意義な挑戦でもありました。
あとはやっぱり作り方を考えたりするのがとても楽しかったですね。
そうして試行錯誤した結果、お気に入りの子が手元に生まれたのがまた大変嬉しく思います。
今回作った月兎ちゃんは今年の秋に実物の金木犀と写真を撮るのが今の夢!
ぬいぐるみ制作に関しては今後も更なるクオリティの向上を目指して行きたいです。
この勢いに乗ってあまり間を空けずに次の子の制作に入りたい~!!(貴重なやる気)


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