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電波ソング百物語(電波ソング100曲MIXコメンタリー) 21~30

 最近オススメの電波ソングはVtuber響木アオさんの「マグロ漁船青空丸」です。Vの電波ソングもっと知りたいので情報お待ち致しております。今回も電波ソング100曲MIX「20190418 さよなら平成、よろしく電波。電波ソング100曲MIX。」コメンタリーやって行きます。


21.ガールッピ / 桃月学園1年え~☆び~組

 「ぱにぽにだっしゅ!」ED。原作「ぱにぽに」は人生で最初に買った萌え日常系漫画でした。人生で一番好きなキャラはレベッカ宮本先生です。ぱにぽにだっしゅ!はキャラクターソングが良曲揃いで、「癒し系魔法少女ベホイミちゃん」含め良き電波ソングの宝庫でもあります。ベスト盤を買いましょう。こちらの曲は高速ボサノバ~サンバっぽい軽快なリズムの裏で地味にアーメンっぽいビートが鳴っているのがテクいですね。オタクはアーメンが好き。歌おうぜPon De Beach。再び原作の話ですが、コミック特装版のラジオCDでネタが読まれたので斎藤千和さんによるCD音質の「ぬえふくろう」読み上げ音源が存在している事を自慢させて下さい。

22.撲殺天使ドクロちゃん / ドクロちゃん(千葉紗子)

 「撲殺天使ドクロちゃん」OP。電波ソングの代表曲と言えば?と問われれば高確率で挙げられる電波ソングの金字塔。超有名な洗脳フレーズ「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー」に始まり、猟奇で暴力で純愛な歌詞に合わせて半分セリフのように表情豊かな歌声を聴かせる聴き所しか無い一曲。冗談抜きで聴いた者の人生を変える曲です。

23.LITTLE MY STAR / U

 「魔界天使ジブリール −episode2−」OP。本MIXでは数少ないエロゲソング。電波ソングとエロゲソングは文脈的に切って離せない分野なのですが、私がエロゲに疎いので本当に有名曲しか知りません。この曲で問題になるのは「これは(割と電波ソングとして扱われるけど)電波ソングなのか?」という点。Uによる極度にKAWAIIな萌えボイス歌唱は一聴すると電波ソング的ですが、曲自体は突飛な歌詞も掛け声も台詞も洗脳的フレーズも無いラブソング。しかしこの癖になる歌声の一点突破でも電波ソング的であると言えなくも無い……という揺れ動きも含めて、「電波ソングとして解釈しうるあらゆる曲を入れる」本MIXに採用しています。単純に超良い曲!!!

24.魔法少女マジカルたん! / 虹原いんく (田村ゆかり) & 黒威すみ (戸松遥) & 白鳥ありす (名塚佳織)

  「もえたん」OP。今でこそ実用書×美少女キャラという商品は珍しくありませんが、恐らくそのエポックメイキングと言える書籍が2003年に発売された「萌える英単語もえたん」。当時のオタクの間ではそれはもう大きな話題になり、その後「萌え」を付ければオタクが買うと踏んで「萌える○○」みたいなタイトルの取って付けた萌えなんちゃら書籍が粗製乱造されていた気がします。その「もえたん」のアニメ版(2007年)というゼロ年代オタク萌え文化万歳みたいな作品のOPがこちら。作品に相応しい王道萌え電波キャラソンとなっております。

25.麻生夏子 / MORE-more LOVERS!!

 「えむえむっ!」ED。メインヒロイン二人がシンメトリーに踊るED映像が好きです。麻生夏子さんは電波ソング歌手というイメージがあまり無いのですが(他に電波っぽいのは「にゃんぱいあ体操」とかでしょうか)、こちらは畑亜貴&ヒャダインによる流れるような早口歌詞とシンプルなメロディのリフレインが耳に残る良電波ソングとなっています。

26.Stand Up!!!! / 鈴木結愛(CV:西明日香), 佐藤陽菜(CV:明坂聡美), 田中心春(CV:大橋彩香) & 高橋葵(CV:荻野可鈴)

 「てさぐれ!部活もの」OP。アニメ本編は声優さんが"キャラのまま"テーマに対するアドリブ大喜利を繰り広げて3Dモデルによる映像を後付けするという、今思えばVtuberのご先祖ではないかという作品の一つ。その流れでは「gdgd妖精s」や完全に今のVと同形式の「みならいディーバ」とかが要チェッキンです。この曲はアニメのOP映像あるあるをそのまま歌詞にしてそのまま映像にするという完全に発想の勝利な曲であり、映像があって初めて完成する曲と言えるでしょう。本作の3年後に岡崎体育氏が完全に同ネタで一般ピープルにバズりましたが、てさ部が先にやってるのに!!!と歯噛みしたオタクは多いのではないでしょうか……。

27.サンキトウセン! / イヤホンズ

 「AKIBA'S TRIP」ED。秋葉原を舞台に地下アイドル、ゲーセン、フィギュア、PC、アマチュア無線に至るまで古今のアキバカルチャーと絡めた敵が出て来てアキバの平和を守る為に戦うアニメ。本編の内容に合わせて週ごとに替わるED曲の一つで、本作のED曲コンピレーションが豪華面子かつ良い曲揃いでマストバイです。さてイヤホンズですが、バラエティ豊かな声優ポップスを取りそろえた1st、コンセプチュアルな楽曲を詰め込んだ2ndとアルバムがめちゃくちゃ良い。2nd収録の□□□三浦康嗣による「あたしのなかのものがたり」は実験性とストーリーテリングが完全に噛み合った圧倒的な一曲です。MVもパーフェクトなので絶対に観て&聴いて下さい。

28.KUMAMIKO DANCING / 雨宿まち (日岡なつみ) & クマ井ナツ (安元洋貴) Feat. 熊出村のみなさん

 「くまみこ」ED。太鼓と笛の音色が民謡っぽさを醸し出すものの女子中学生と熊が掛け合うメロディは別に民謡じゃないなと思ったら謎の村民コーラスが始まり村人シェキラして普通にサビらしいサビに入って大団円する、とにかく全体的に何なのか良く分からない曲。この「掴み所が無いけどやたら独特で変に頭に残る」という感覚はここまで何度か触れた「フォーマットとして洗練された電波ソング」ではない方の電波ソング特有の物ですね。アニメ本編は最終話近辺の鬼畜展開と幼児退行エンドが物議を醸したというか超不評でしたが個人的にはあの終わり方大好きでした。

29.ウィッチ☆アクティビティ / KMM団 (井澤詩織, 夏川椎菜, 麻倉もも, 日岡なつみ, 飯田友子)

 「ウィッチクラフトワークス」ED。今やアニソン界に欠かせない存在となったテクノポップユニットTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDの作。明らかに意図的なアナクロシンセサウンドに「ピッピコピッピコ鳴らせウィッチアクティビティ」のフレーズが洗脳的な良好電波テクノポップ。電波と言えばテクノポップっぽい音というのも電波パブリックイメージの一つかと思いますが、案外これくらいの落ち着いて踊れるBPMのテクノポップは珍しい気がします。名曲。

30.Os-宇宙人 / エリオをかまってちゃん

 「電波女と青春男」OP。ロックバンド・神聖かまってちゃんと本編ヒロイン・藤和エリオ(CV:大亀あすか)のコラボユニット。これ本当に、本当に好きな曲なんですよ。一つ前の電波ソングMIXはこの曲をラストに流したいが為に録りました。ラウドでモタついたバンドサウンドに乗せて社会不適合者の少女が素っ頓狂に叫ぶどこまでもシリアスなラブソング。この曲を聴いた時は完全に脳天をぶち抜かれました。私的電波ソング定義「強烈な個性と強烈な違和感によって聴いた者の価値観を書き換えてしまう楽曲」にこれ以上合致する曲はありません。人生を賭けて愛し続ける曲です。

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