言葉のマジック「フレーミング効果:Framing Effect」
子供が親に質問する。
「好きな音楽を聴きながら勉強しても良い?」「ダメ!」
でも、
「好きな音楽を聴くときも勉強して良い?」「もちろん!」
フレーミングの効果をよく表す例である話で、
何をどうみせるかによって同じ条件でも見え方が違くなる。
状況の判断軸となる準拠点をどこにするかによって
同じことを言っているのに、人の心は左右される。
これをマーケティング戦略として使うときは
プロダクトのどこを、どのサイズで見せるかがカギとなるが、
商品の良いところが購入への判断軸になるようにフレーミングするかが重要である。
このフレーミング効果を活用する方法には3つの手法があって
① Focus Framing
全体の一部を見せることで、判断軸を調整する手法。
例)発がん性物質を50%カットすることに成功!
医薬品の広告、特に新薬分野で良くみるこういう広告文は、
実は含有量が100㎎が50㎎になっただけで、
有効成分の含有率は99.5%→99%になっただけのことが多い。
② Reframing
当初の判断軸とは全く違う、新しい判断軸の提案をすることで、顧客の心を揺さぶる手法。
例)出産に合わせて軽自動車の購入を検討していたAさんだが、
ディーラーとの相談でセダンかSUVかで迷うようになるw
③ Contrast Framing
直接な比較対象ではないことを比較することで判断軸のハードルを下げる手法。
例)一日500円を節約することで、夢の○○があなたのものに。通販番組でよくみるこういう広告文もフレーミング効果を使ったマーケティング戦略の一部です。
結論、このフレーミング効果をマーケティングで活用する時は
「見せたいところを強調して見せる」
「見せたくないところを隠して見せる」
の設定がもっとも重要であります。
またこのフレーミング戦略にはデメリットがあって
本質的な問題を隠すフレーミングを継続すると、企業や商品にとってマイナスなイメージがつく可能性が高いので要注意です。
冒頭で説明した通り、フレーミング効果を一言でまとめると「言葉のマジック」になります。戦略によってブランドにマイナスな影響を与えることもありますが、見込み客のニーズにあうフレーミングをすることができれば、自社ブランドを選択してもらえる有効な戦略になると思います。
-CMO(ココネ・マーケ・おじさん)
ひじで小突く会
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