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【玉木中尉と呼ばせてください】実写版ゴールデンカムイ感想

 
実写版ゴールデンカムイのメインビジュアル&予告編解禁日、玉木宏の鶴見中尉があまりに鶴見中尉すぎて脳汁もれた。このあと沖縄のゴールデンカムイ友達に玉木中尉のスクショを送りつけて「一緒に観に行きましょう!!」とお誘いし、おととい鑑賞してきました。

かつて実写版『進撃の巨人』を観て「この(実写化の)世界は残酷だ……」と膝をついた我々。今作もやはり手放しに期待できたワケではなく、万が一のショックに備えて「実写化映画は二次創作」を合いことばに直前まで期待値を下げに下げに下げて劇場にイン。
 

想像の、5000倍くらい良かった!!!!!

 
「思ったよりすごく良かった!」
「山田杏奈のアシリパさん可愛かった!」
「杉元との身長差が意外と気にならんかった!」
「変顔の再現にリスペクトを感じた!」
「カワウソの頭食べるシーンの画角にも感じた!」
「配役から白石をギャグに振り切ってるの正解だった!」
「山崎賢人はさすがだった!」
「尾形の顔がだいぶ尾形!」
「二階堂は完全に二階堂!」
「唐突な井浦新!!!」
「そして玉木中尉!!!!!!!!!!」
 

前向きな興奮をそのままに牧志へ向かい、インド・ネパール料理屋でせんべろビール。カム友が見せてくれた焦げたウインナーらしき写真に「オソマじゃんwwwww」とゲラゲラ笑う最高のサタデーナイトを過ごせました。それもこれもゴールデンカムイが良かったおかげ!
 

ゴールデンカムイといえば人気も人気、特にツイッター界隈のめんどくさいファンがめちゃめちゃ多いじゃないですか(自分を棚の最上段に上げて)

予告編から「アシリパさんがデカい!」「また山崎賢人!」「杉元は長瀬智也かと思ったなァ!(私)」などと実写版映画の宿命たるサンドバックムーブを見せたのですが、公開後のツイッターは #ゴールデンカムイ で手のひら返しの称賛コメントに溢れています。『THE FIRST SLAM DUNK』で見た光景。
 

せっかくなので、わたしも興奮任せに感想を綴ってみようと思います!

 

🐣🐣ちょっとネタバレあるよ🐣🐣

🐣🐣ちょっとネタバレあるよ🐣🐣

 

「ゴールデンカムイ」は超・原作忠実再現

 
ひと言で「マンガの実写化」と言えど、どこまで再現・改変するかは作品によりかなり差があると思います。

大改変:大幅にストーリーが変わっている
・進撃の巨人
・バクマン。(めっちゃ好き)

中改変:所々にオリジナルエピソード
・DEATH NOTE
・キングダム2

みたいな感じ。
 

それでいくと、ゴールデンカムイは驚くほどに原作に忠実な映画でした。話の流れはもちろん、マンガ通りの画角や動きに「これ、進研ゼミで見たやつ!」と大興奮したシーンもしばしば。

バトル・ミステリー・ギャグ・グロ・グルメとあらゆるジャンルを横断したジェットコースターのような展開に原作同様ハラハラどきどきクスクスさせられ、さらに映画の強みたる映像と音の迫力が加わったことでもはやアトラクション。冒頭・二百三高地での日本軍 vs ロシア軍シーンは「これ、ガチの戦争映画だったっけ……??」と見まがうほどのスケールで震えました。

また、かねてよりヤイヤイ言われていたキャスト陣もフタを開ければもう完全にゴールデンカムイ。杉元やアシリパさんらの主人公ムーブはもちろん、第7師団ご一行の怪演が最高でした。あとフチはもうまんまフチ。CGのヒグマとレタラもほぼ違和感なし。
 

その中でも再現度の高さに興奮した要素がこちらです。
 

〇玉木中尉

メインビジュアルから満点だった玉木宏の鶴見中尉、動くとさらなる完全一致。玉木が鶴見で鶴見が玉木。強さと狂気とユーモアとカリスマ性、そしてあの皮膚のただれと額当てを経てもなお伝わる顔の良さ。鶴見中尉を構成する難易度SSSの要素をしっかりフルコンプしてました。

特に好きなシーンは寿命のろうそくボリボリ中尉の歯かき鳴らし、そして杉元とのカーチェイスならぬ馬チェイス。馬をこかされて盛大に落馬した後、間髪入れず陸上選手さながらの美しいダッシュを魅せる、バクマンの世界線なら「これが、シリアスな笑い……!」と称賛されるであろう原作鶴見が1000%クオリティで再現されていて思わず拝みました。南無三。
 

〇アシリパさん

ツイッターでは「橋本環奈を縦に圧縮するしか道はねぇ」とザワついていたアシリパさん実写化。いざ山田杏奈が配役されると杉元との身長差を懸念する声も多かったけど結論杞憂です。っっっっっっちゃハマり役で可愛かったぜェ!!!!!

童顔ながら凛々しい目、食いしん坊でちょっとフクフクしたほっぺ、身長差が気にならないほどの山田杏奈の妖精感。グルメシーンの変顔もアシリパさんらしく遠慮ないブサかわを見せてくれて会場がほっこり笑いに包まれました☺
 

〇二階堂の化け物感

ゴールデンカムイは出てくる奴が揃いも揃って大体ヤベェのが最高なんですけど、二階堂兄弟のヤバさってちょっと異質というか、見た目から言動から「言葉の通じない化け物」感が人一倍すごいですよね。

柳俊太郎さんの二階堂、マジで原作コピペの化け物っぷりでした。ねっとりした蛇のような執念と第7師団にふさわしい強さで、見事に本作バトルシーン大サビにおける中ボスの役割果たしていました。続編あるならお箸が出てくる義手まで見たい。あのシーン多分いちばん声出して笑ったのよ。
 

〇尾形ゴードン

尾形と杉元が初めて相対するシーンで、短剣片手に少し腰をかがめた尾形の構え分かりますか? 分かる人は今度飲もうね!  あの体制に表情、もうあの尾形の完コピ。ドラマ『エルピス』で最高の演技を見せてくれた眞栄田郷敦さんがやっぱりやってくれました。

今作では孤高の野良猫と化す前の第7師団尾形までだったので見せ場は少なめ。カム友が「ここまでは正直尾形めっちゃモブだと思ってた」と言うように、尾形の尾形たる魅力はここから爆発していくので郷敦さんへの期待もモリモリです。
 

〇カワウソの頭を食べる杉元

原作のゴールデンカムイにどハマりしたのは、杉元×アシリパさんのアイヌグルメシーンが始まってからです。あそこに凝縮された飯テロ&ギャグ要素をおかずに丼飯5杯いける。本作でもリスのチタタプ、杉元のオソマ入り桜鍋、そしてカワウソのオハウが登場しました。

アシリパさんがカワウソの頭をどアップで差し出す画角、そして「あ……は……」と口を開きながらカワウソをかじれずにいる杉元の表情。マンガでも大好きなあの2ページが見事に再現されており、気持ちよくケラケラ笑いました。山崎賢人と山田杏奈に、金カム変顔大好き部より心からの敬意を表したい。
  
 

ギャグに振り切った白石由竹の良さ

 

 
メインビジュアルを初めて見たとき、ほぼ全てのキャストが2次元から飛び出してきたような造形の中、白石だけが圧倒的に浮いたギャグ顔で「んんんん???」と目をこらしました。ここまで高い再現度を誇りながら何故に白石だけ!?とまで思った。

と、思ったけども!
矢本悠馬の白石、めっっちゃめちゃ良かったですね!!

原作でもそうだったのですが、ゴールデンカムイって最初のほうはシリアスなシーン多め、人によっては取っつき辛さがあると思います。(わたしは初期で一度リタイアした民)

勝手な予想ですが、映画が金カム初見だった人は「白石由竹」という名の面白フェアリー登場にだいぶ心救われたのではないでしょうか。

杉元ともども極寒の川に落ちるシーン辺りで初めて劇場が笑いに包まれ、以降は「白石が出てくるとなんかちょっとおもろい感じになる」という期待がちゃんと生まれた気がしました。かの有名な鉄格子かいくぐりシーンでは、マンガのように顔面コピペギャグは使えない分、CGを駆使した妖怪ムーブで会場爆笑。

その位置づけは原作と同様ながら、矢本さんの白石は(顔も含めて)原作に輪をかけてひょうきんでギャグに振り切っているように感じました。今ならメインビジュアルの"ズレ"感にも納得。いいズレ!


劇場の照明がつくまで席を立つなよ。絶対に立つなよ!

 
杉元とアシリパさんが真の相棒となり、太陽をバックに見つめ合い、北海道の地図がサラサラと砂金と化して「山崎賢人」の文字が出る。このファーストエンディングの時点で席立って帰った人が体感2割くらいいたんですけどもうバカッ!バカッ!(cv. 令和ロマンくるま)

あの後に、もう3展開くるから!!!

特に今後の主要キャストの連続ちら見せに鼻鼻鼻血。家永とキロランケニシパで「オッフォ」ってきっしょい声出た。

続編は今作のヒット次第かと思うのですが、現状の勢いでは勝ち確濃厚な気がするので、次作では何編の誰まで拝めるのか今からワクワクがすごいです。江渡貝クゥンに姉畑先生、あとはみんな大好きラッコ鍋、そんな問題キャラやシーンの数々をどう扱うのかね~~~なんて話でカム友とひと晩飲める。鯉登少尉の猿叫が聞ける日を夢みて合掌。
 

  
ということで、原作ファンやツイッターヤイヤイ勢にもしっかりおすすめできる素晴らしい実写映画でした!!

IMAXや4DXで観るのも絶対楽しいタイプの作品なので、ぜひ観てみてほしい~~!!その後みんなでヤイヤイ感想言いながら酒を飲むまでがセットで最高です🍻

 

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