結婚祝いの正解
31歳、周りの結婚ラッシュが容赦ない。
Facebookを開けば上から順に結婚結婚結婚出産結婚ビジネスビジネス結婚出産お料理教室の感想(母)ってなもんで、おめでとうの気持ちを人差し指に集約して「超いいね」を押しに押しに押し続けている毎日です。みんなおめでと!こちとらビッグウェーブに乗り切れない私!日々、凪!
で、今年。キャサが華麗に波乗りをキメて結婚した。
同じよさこいチーム所属、コスプレとUSJを愛する絵に描いたようなキラキラかわいい陽キャ女子のキャサ。かたやWANIMAを聴くだけで失神してしまう陽キャアレルギーなわたし。人間であること以外に我々の共通点が浮かばない。
学校の同級生なら5000%別グループなふたりが、踊りと酒、あとはラブとゲスとおすすめブラなんかの話をするうちにじわじわじわじわ仲良くなり、今では【メス♀】っつーメスによるメスのためのLINEグループで日々メスでゲスなトークを楽しんでいる。ブラを買うなら「HEAVEN Japan」が良いらしいよ。キャサが言うなら間違いない。
そんな親愛なるメス友の結婚、盛大に祝うしかない。
先日わたしの家でメス飲みをする予定があったので、メスメンバーのかなこと一足先に合流して結婚祝いのお品探しをすることになった。
(同じよさこいチームのトリマーとゴリラが結婚した際の結婚祝い)
周りがどんどん結婚するので、結婚祝いを贈呈する機会がとても増えている。が、未だに「結婚祝いの正解」が分からない。
ここで言う正解とは「相手がもらってマジで嬉しいもの」である。モノがなんだろうとその気持ちが嬉しいよ!なんて言葉を相手に言わせちゃ完敗。そうなの!まさにコレが欲しかったの!って飛び上がっちゃうドンピシャゾーンで優勝したい。まぁコレをあげれば100発100中みんなが大歓喜☆なんてものはたぶん現金2兆円くらいですけども。
もちろん中には「ハズしにくいモノ」もあるけれど、みんながみんな無難な方向を舵を切った結果「実は結婚祝いで、ホットプレート3つももらっちゃって……」みたいなことも起こりうる。これ友人夫婦の実体験。もしわたしの祝い品が誰かの何かと被った日には、ぜひ遠慮なく新品のままメルカリで売り飛ばしてほしい。結婚祝いの錬金術。
上に貼った犬とゴリラは、梅田を1時間半さまよった末に見つけた新婚祝いのプレゼント。
コップなんてお祝いの定番中の定番だし多分520個くらいもらってると思うけど、この2匹を見つけた瞬間「絶対コレじゃん!!!」と即決してしまった。2人のニーズドンピシャではないけど、わたしが2人にあげたいと思えるドンピシャなソレ。そういう別解答もアリだよね。アリだと言って。
で、正解どころか何ひとつプレゼントのアテもないまま迎えたメス飲み当日。キャサがUSJで陽キャしている昼間に、かなこと天王寺のMIOで待ち合わせ。
結婚祝いの最大公約数は、やっぱり料理とか掃除なんかに使えるような生活グッズだよね!ってことで、最初に向かったのはアフタヌーンティーリビング。店内を一周したところ、ソレらしいものがゴロゴロ転がっていてもう勝ちの予感がする。
きっと、ここにオレたちの正解がある。
ひとつずつかなこと答え合わせをしていった。
①いいお香
「でもさ、香りってけっこう好き嫌いあるから外すと怖いよな」
「分かる、モノによっては吐く」
②いいおちょこ
「2人とも酒好きやからいいと思うけど、この柄はあの2人じゃないな」
「あー全然ちゃう、もっとこう、シブい感じがいい」
「その人っぽい柄ってやっぱあるよな~」
「色もな~あの2人は青とピンクって感じじゃない」
「分かる」
③万能シリコンスチーマー
「もう持ってる可能性は」
「否めん」
「わたしがコレほしい」
④おしゃれミキサー
「もう持ってる可能性は」
「否めん」
「わたしがコレほしい」
⑤Brunoのホットプレート
「もう持ってr「否めん」
「てかキャサんちでタコパしたやん」
「したわ、あるわ」
⑥マッサージグッズ
「こういうの、2~3回使ってすぐ放置されるイメージある」
「で、押し入れん中で化石になっていくねんな、分かる」
⑦いいワイングラス
「家でワイングラスって使うんかな」
「どうやろ、てかあの2人ってワインより日本酒じゃない?」
「分かる、知らんけど」
⑧かわいいエプロン
「でもさ、エプロンってつける?」
「tkyk(旦那)用によくない?『お前も料理しろよ』っていうエアリプ」
「tkykちゃんと料理してるらしいで、しかも上手らしい」
「いい旦那かよ、くそっ」
結論。
「え、なくない?」
「ここにはないな」
なかった。
これだから正解探しは難しい。どれもこれもがちょっとずつ惜しい。
相手の性格、性癖、趣味嗜好、生活の様子、何を持っていて何を持っていないか、顕在&潜在ニーズで何を求めているのか、あらゆる要素から「その人だけの最適解」を導き出すという、義務教育で習わないタイプのハートフルな難題。
「最終手段」と書いて「Amazonギフトカード」と読むソレが頭をよぎる。きっとそれも1つの正解、だけど、今そっちを選んだら負けな気がする。その手の無難に逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ。
「違う店行ってみよか」
「どうしよ、MIOに他いい店あるっけ?」
「MIOどうやろな~天王寺やったらあとは東急ハンズとかドンキかな~」
「かなこがドンキって言っただけで隠語に聞こえてしまう鼓膜」
「おい」
東急ハンズに移動した。
店内の酒コーナーや珈琲コーナーをああでもないこうでもないと物色しながら、ふとあることを思い出す。
「そういえば、おしょじろう(同じチームの新婚)の結婚祝いさ、良さげな卵かけごはんセットとちょっといいドレッシングセットあげたわ」
「あ~なるほど、そういうのもアリよな」
「形に残らんもののほうが、あげる側ももらう側も気楽な気すんねんな」
「あ」
「はい」
「分かったかも」
「なになに」
「結婚ってさ、結局さ、生活やん?」
「せやな、したことないけど」
「今な、こう、生活というものを想像してん」
「うん」
「2人とも働いてるとさ、特に平日とか、ヘトヘトでなんもする気おきひん時とかあるやん」
「せやな」
「そういう時に、どっちがごはん作る作らん云々とかで、疲れてんのもあってイライラすることもあるんかなって思って」
「かもしれんな」
「そういう時にさ」
「うん」
「ちょっといいレトルト食品、大量にあったら嬉しくない??」
「絶対嬉しい!!!!」
ということで
こうなりました。
スーパーには売ってないタイプの、ほんのちょっとだけお高めなレトルトカレー、いろんな味のお茶づけ、汁ものなどなど、「griffonner」っつー雑貨屋さんの一画で売ってたレトルト食品入れれるだけぶち込んだ大人のハッピーセット。隠語ではない。
無難でありながら誰かと被っても痛手がない。たくさんあっても困らない。食べたら無くなるからかさばらない。結婚生活のすれ違いランキング上位常連である「家事」の負担を軽減。
未婚ふたりが振り絞った知恵と叡智と想像力で、今回の回答はここに行きつきました。キャサのリアクションは、きっと「正解!!!」って言ってくれてた。やったねかなこ。勝ったねうちら。
キャサ、結婚おめでとうな!
tkykと仲良く幸せにな!レトルトが支える夫婦の絆!知らんけど!
読んでくださってありがとうございます◎