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水無月の終わりのこと。

神猿(まさる)が見守る大社にて
墨をはらいますれば

我が心
写し出したる
二枚に笑う



人形(ひとがた)見送る
夏越の大祓の終い

川から霧が立ち登り
直ぐ様消えてしまった

まるで川霧が飲み込むように
半年の穢れをかっ拐って
早々と

跡形もなく
霧散したかのようだった

その刹那のショーに
目を丸くして
しばし佇んだ

たくさん有りましたかと

足取り軽く
雨上がりの帰路

しっとり濡れる
水無月の終わり

………
日吉大社(滋賀県大津市)にて

「祓詞をやさしく書いて読む」
奥田美穂さん講師

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