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そらジローの友達「にじモ」が生まれるまで②~日テレジェンダープロジェクトチーム発足~

こんにちは!『日テレR&Dラボ』です。

『news every.』のお天気コーナーなどでおなじみの「そらジロー」の新たな友だちとして誕生した、新キャラクター「にじモ」

今回も、引き続きこのキャラクターを生み出した、報道局を中心とした「日テレジェンダープロジェクトチーム」の皆さんに、「にじモ」誕生の裏側と熱い思いを聞いてみました。
更に、NHKとの共同プロジェクトが来週始まるというワクワクする新情報も飛び出しました!

前回の記事はこちら↓↓↓

今回もお話を伺ったのは、                   
報道局の気象センタープロデューサーの長谷部真矢さん、キャスター・解説委員の小西美穂さん、DX取材部・「news zero」プロデューサーの白川大介さんの3人とアナウンサーの森富美さん!                    
聞き手はR&Dラボの西憲彦、松本京子です。                                    

■「にじモ」の「モ」は多様性の「モ」

松本:この新しい「虹」のキャラクターはどうやって「にじモ」という名前に決まったんですか?                             
                                
長谷部:プロジェクトチーム内のチャットで名前を募集しまして…
                                
森:にじP、にじっぴ、にじぴょん、にーじちゃん、にーじー、にじるん、にじっぱとかいっぱい意見が出ましたよね。
                                 
長谷部:れいん坊とかもありました(笑)
                                 
小西:「にじモ」というアイデアを出してくれたのは「news zero」の菊地ディレクターだったんですけど、やっぱり性別にとらわれない名前がいいよねというのと、森富美さんが多様性の意味をこめて「モ」がついているといいんじゃないかという意見を出してくださった時にみんな「なるほど!」ってなったよね。
                                
西:「モ」ってそういう意味なんですね。多様性を表してる「モ」だって言われたら、「なるほど」って思いました。説得力がありますよ!
                                
森:やった!仕事してた私(笑)
                                 
白川:森さんがチャットに「男も女もそれ以外もあれもこれもあっていいじゃない…というメッセージを込めて『にじモ』がいいな」って書いてくださって、僕はそれがすごくズキュンときて。「モ」ひと文字で「ダイバーシティ&インクルージョン」を表せるって日本語ってすごいなと思いました。

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長谷部:名前も決まって「にじモ」が出来た時期が、ちょうど「Good For the Planet」ウィークが放送されるタイミングだったので、こういう多様性を表したキャラクターを作ったんですって売り込みに行ったら、とんとん拍子にウィークの初日に「news every.」のオンエアで紹介してもらえることになったんです。
                               
森:そらジローファミリーはお子さんたちと親和性が高いので、「にじモ」を子ども達に紹介するときに、「この子は男の子なの?女の子なの?」って聞かれた時にどう説明するかということもチームの中で話しましたね。
                               
西:それはどう説明することにしたんですか?
                                 
白川:男女のどちらかっていうことは設定していなくて、そらジローたちも「にじモ」が男の子か女の子かは知らないんだけれども、みんなそんなことは関係なく仲良くしているんだよ」って説明しようと。
                                
小西:木原さんには、「にじモはにじモなんだ!」って説明しました。
                                 
長谷部:木原さん、それを聞いて困ってましたけど(笑)
                                 
白川:木原さんのところにやって来るお子さん達が全て納得してくれるかはわからないですけど、その子の年齢に応じて「LGBTQ」って言葉で説明するのもいいかもしれないし、「男の子でも女の子でもいろんな人がいるでしょ」って説明するのがいいかもしれないし…何か考えるきっかけになってくれたらいいなと思ってます。
                                
松本:お話をきくと、日テレがちょうど「Good For the Planet」ウィークを始めて、SDGsを考えていこうという流れとジェンダーのことをちゃんと考えていこうよっていう思いがうまくリンクしたってことなんですね。
                                
長谷部:そうですね、タイミング的にはすごく良かったかなと。環境問題などはわりと番組企画で取り上げていたと思うんですけど、「ジェンダー」ってあんまり企画になっていなかったこともあって、こういうものを企画に入ってきたらいいんだろうなと思ってました。
                                 
松本:これを聞いて、「サステナビリティ推進事務局長」でもある西さん、いかがですか?
                               
西:いや本当にSDGsの目標をすごく視覚的に理解しやすく表してますよね。「環境問題」はもちろんすごく大事なことなので大きく取り扱われるんですけど、SDGsには「ジェンダー」とか色々な要素が含まれているということが、「にじモ」の登場によってわかりやすくなったと思います。
これからサステナビリティ推進事務局の取り組みの中で「ジェンダー」を扱う時に「にじモ」を効果的に起用させていただきたいなと思っているので、もっともっと「にじモ」の認知が向上していくといいですよね。
                                
松本:さっき森さんがおっしゃっていた「ALLY(アライ)の虹のシールがなかなか探せなくて大変だった」みたいな問題が、「にじモ」のグッズを持つことで解消されて、つけていると広い意味でジェンダーだったりLGBTQに関心がある人だって思ってもらえるアイコンになっていけたらいいなと思いました。

※ALLY(アライ)…英語で「仲間」の意味で、「LGBTQなどの性的マイノリティを理解し支援する人」を指す

森:ALLYって言葉自体が残念ながらまだ知られてないですよね。このにじモのALLYステッカーもアナウンス部の先輩に見せたときに「アリー?それって何?」って言われて…良い言葉だからもっと広がるといいなと思います。
                                
白川:当事者からすると、ALLYという文字があってもなくても何かしらの6色レインボーを身につけてる方とか窓口とか店舗を見かけると、少なくともこの人たちの施設はそういったことに理解があったり、理解しようという姿勢があるんだなって分かって、すごく心理的安心感を持って利用することができるんです。                                            
     
森:「にじモかわいい!」なんてことをきっかけにしてLGBTQのことを知り、ステッカーを貼ってくれる人が増えたらうれしいです。

■「にじモ」&「ジェンダープロジェクト」の未来

松本:今後「にじモ」をもっとこんな風にひろげていきたいという夢はありますか?
                                
長谷部:今回はたまたまLGBTQに強く結び付いたキャラクターでしたけど、もっと色々な意味を持ったキャラクターを作っていきたいと思ってます。

今のそらジローファミリーの中には女の子はぽつリン一人だけなので、もうちょっとジェンダーバランスをとりたい思いもあって、様々なマイノリティというか多様性を象徴する「雪」の女の子のキャラクターを増やしてみたり、最終的には「多様性ファミリー」じゃないんですけどその時のファミリー全体がそう見えるようになったらいいなと思います。
                                
白川:例えば雪のキャラクターは温暖化を憂うときに使えるかもしれないですよね。雪が降らなくなっちゃったらどうしよう私は雪が好きなのにっていうストーリーが作れるかもしれないし、そういうSDGsからインスパイアされた子たちが今後も増えていくかもと考えるとワクワクしますね。
                                
松本:では続いて、「日テレジェンダープロジェクトチーム」としては次の展開の構想はあるんですか?
                                
長谷部:せっかく有志で志が同じ人たちが集まりましたし、テレビ局として広くいろんなことを知ってほしいし、発信していきたいと思っていて「Talk Gender」というスローガンを作りました。

これからもジェンダーに関することをオンエアしたり、WEB記事を書いていきたいなと思ってますし、社内のコンサルってほど上から目線ではないですけど、みんながもっと働きやすくなるような環境作りとかにも携わっていけたらいいなと思っています。

Genderロゴ

白川:今年の6月から日テレは同性のカップルを異性のカップルと同じように結婚休暇とか祝い金などの制度面で全て平等に扱ってくれるルールに更新したっていうことをもっと広く伝えられたらいいなと思っています。多分僕の調べた限りでは民放では初、テレビ局ではNHKと日テレが同時に6月1日からスタートしたんです。

日テレの人事の皆さんが大量の職務分掌の結婚にまつわるところを全て書き直して新たな制度を作ってくれたところがすごくありがたいなと思っていて、「にじモ」が今年生まれたっていうことも含めて何か全て繋がってるなと思うので何かそういう良いムーブメントがこの先、社内でも社外でもいっぱい起こっていくといいなと思ってます。ちなみに「同性パートナ―制度」は、利用者第一号として利用させていただきました! 
                                
一同:すごい!おめでとうございます!!
                                 
白川:ありがとうございます!
                                
長谷部:あと、新しい取り組みではNHKさんと一緒に企画をやりましょうという話が進んでいます。NHKさんは私たちよりも先に「#BeyondGender」っていう各部署が連携したチームがあって、プロジェクトを去年の11月からやってるんですよ。   

今年は10月11日(月)が「国際ガールズ・デー」なのでそこに向けて、私たちメディアがどういう風に女の子を描いているかということを制作者の立場から考えるトークセッションをして、それを日テレ公式YouTubeで配信(11日の朝10時~配信予定)したりWEBで記事を出したりしようと思っています。ゲストにはりゅうちぇるさんが来てくれます!

松本:日テレだけにとどまらず、他のテレビ局とも手を組んでどんどん発信していきましょうってことなんですね。NHKとの企画楽しみです!
                                 
長谷部:局が違うとかライバルがどうこうとかじゃなくて、社会の問題としてみんなで考えていこうということを発信できたらいいなと思ってます。ぜひ、みなさんにも今回の企画を見てもらえたら嬉しいです!

10月11日(月)の日テレ×NHKの局の垣根を越えた企画は必見です!!                     当日の詳しい内容などは今後「日テレ☆Talk Gender」Twitterで発信されますので、ぜひチェックしてみてください。

「日テレ☆Talk Gender」Twitter ➡
https://twitter.com/ntvtalkgender


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