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無職でほかにやることがない人間が初めてクラウドソーシングを試してみた話

こんにちは。実はカナダの永住権取得後の次の日から友人経由で見つけた仕事にありがたくありつくも、会計担当として採用されながらほぼデスクにいることなく、最終的には「オフィスの仕事をさせる前に現場についても全部わかっててほしかったんだけど、君は期待に応えてないから、残念だけど」と2週間程度で解雇されるという珍道中の真っ只中にいるなっつんです。絶賛求職中です。

さて今回は、面接に出向くか、企業に履歴書をメールで送りつけるか、メールに留まらせることなく現地まで出向いて履歴書をばら撒きに行くか、散歩に行くかしかしていない暇を持て余した無職の私が、今までなんとなくやってみたいけど費用対効果悪そう…と思っていたクラウドソーシングに人生で初めて手を出してみたので、その経過をまとめてみたいと思います。


結論:最初はトライアル価格から入るので稼げない

まずは結論から。先週末(6月24日)に後述する3つのクラウドソーシングサイトの利用を始めて、ちょうど1週間が経過しました。現在の報酬金額総額は1,131円です。カナダのマクドナルドでビッグマック単品がギリギリ買えるかな?くらいの金額になりました。

現時点での報酬金額。合計1,131円

こちらが実際の報酬金額のスクショ。行った仕事は翻訳2件と記事編集1件。お気づきでしょうか。1件あたり全て1000円以下です。ちなみに翻訳の2件に関しては依頼主(クライアント)とのコミュニケーションと実際の作業含めて2〜3時間はかかっているため時給に換算すると割ととんでもないことになります。が、発注側からすればクラウドソーシングサイトを利用して誰かに発注するというのはどこぞの馬の骨ともわからん人間に仕事を依頼するということ。いきなり最初からそんなよくわからん相手に大盤振る舞いできる方がすごいことですよね。

クライアント次第かもしれませんが、その後も継続発注が見込める場合は一度納品してトライアル価格が終われば単価が少し上がります。が今のところ継続を依頼してくださった案件の今後のレギュラー単価を見ても時給に換算すると…という感じです。翻訳作業はライティング作業よりも敷居が少し高いから単価も高いかなと思いましたが、簡単な翻訳作業となると、そうでもないようです(憶測ですがやはり製品マニュアルの翻訳など専門知識を要する翻訳案件だと全く話は別だと思います)。ライティング案件はまだやれていないので推測ですが、文字単価1円以上のライティング案件の方が時給に換算するとコスパがいいのでは・・・?そのうち比較したいと思います。

ちなみに、上の報酬一覧にはまだ載っていない現在進行形の翻訳案件が1つあり、クラウドソーシングを通して行った翻訳の仕事は計3つになります。ここで実際に行った翻訳案件の詳細を書くと収拾がつかなくなりそうなので、別の記事に分けたいと思います。

追記:書きました。


使ってみたサイトは国外サイト2つと国内サイト1つ

みなさんお気づきかと思いますが、最近円の価値が大変なことになっていますよね。この記事を書いている2023年7月1日の時点で"1 cad to yen"とググってみると、1カナダドル=108円という返答がきてしまいました。ちなみに私がカナダでの生活を始めた4年前、2019年当初は1カナダドル=80円くらいだったのを今でも鮮明に覚えており、日本大丈夫かなという気持ちが止まりません。

ググるたびに心配になる母国の経済

という背景から正直なところ何かの仕事の対価としては、日本円ではなく外貨でもらいたいなという気持ちがまず根底にありました。ので、海外フリーランスとして活躍している方々のブログを読みあさり、2つの国外フリーランスサイトを使ってみました。

1. 国外サイト"Upwork"

UIはこんな感じ

まず1つ目の国外フリーランスサイトがこちらUpwork。こちらのデータによると、

With more than 18 million skilled freelancers and 5 million clients in over 180 nations, Upwork is a big player in the gig economy.

94 Upwork Statistics For 2023 (Users, Growth & Trends)

とあり、1800万人のフリーランサーと500万人のクライアントを抱える巨大プラットフォームだそうです。発注者側(クライアント)が募集している仕事の概要を記載してそれを投稿し、受注者側(フリーランス)がそのかけられている募集に対してなんとか自己アピールを行い、同じく応募している他のフリーランサーを押し除けて案件を獲得するという、日本のクラウドソーシングサイトと基本的には構造は似ています。が、ここで一つ気をつけたい違いはUpworkでは仕事に応募するたびにConnectsというポイントを消費することになります。毎月ある一定数は復活しますが、このConnectsを使い切ると、課金するか、Connectsが復活するまで待つかという選択肢を強いられることになります。1プレイごとにポイントを消費するソシャゲのタイプに似ているなと思うのは私だけでしょうか。

私が応募した仕事は全て翻訳の仕事。Connectsを使い切る気満々で10件以上申し込みましたが、やはり受注数がゼロでクライアントからのレビューもない私の自己アピールは悲しいことにクライアントの心には届きませんでした。と思いきや2〜3件返信が来たと思ってもスパムでした。これは国内外関わらずクラウドソーシングサイト全てに起こりうる問題ですが、仕事を発注するクライアントの中には「作業を依頼する前に社用IDの作成が必要だから、まず$30振り込んでくれ」(これがまさに実際私に起きたケース)などと言ってくる場合もあるので人間不信にならない程度に注意が必要です。

2. 国外サイト"Freelancer.com"

UIはこんな感じでUpworkよりも少し凝っているデザイン

2つ目の国外フリーランスサイトはFreelance.com。公式サイトによると、

We connect over 67,442,110 employers and freelancers globally from over 247 countries, regions, and territories.

Freelance.com

とあり、なんと6744万人のクライアントとフリーランサーを抱えているそうです。247 countries, regions, and territories.を見た時にあれ世界には195ヵ国しかないのではと思ったのですがとてもまどろこしい表現ですね。利用者数だけで見るとUpworkよりも全然多いことになります。

こちらのサイトもUpworkと同様に、Bidsというポイントシステムを設けており、仕事に応募する際はこのBidsを消費するため無課金では無限に仕事に応募することはできません。こちらも10件以上は翻訳系の仕事を中心に申し込みましたがやはり1件のスパムのメッセージ以外は全て反応なし。実績なし、駆け出しのクラウドソーシング利用者には厳しい現実です。フリーランス利用者が多いということはその分競合も多くなるわけで、案件獲得までの道のりも険しくなると言えます。

3. 国内サイト「クラウドワークス」

UIはこんな感じで青をメインとした配色

そして最後となる国内サイトクラウドワークス。こちらはご存知の方も多いのではないでしょうか。こちらのクラウドワークスの会社案内によると、クラウドワーカー数は410万人、クライアント企業数は67万社とされています。

上述したUpworkやFreelancerとは違い、応募できる仕事の数に制限はありませんが、手数料が先に述べた二社が10%であるのに対し、クラウドワークスはなんと20%です。例えば5000円の仕事を受注したとしても、1000円は手数料として持っていかれ4000円しか手元に残らないというのはなかなか大きいと思います。

こちらも1週間前に初めて使い始めたので実績ゼロ、レビューもゼロと苦戦を強いられるかなと思いきや、なんとか自身のプロフィールをとにかく詳細に書いたのが功を奏したのか10件程度申し込みしたうち2件受注することができました。さらに1回でも実績ができてしまえば、時々クライアント側からこんな案件ありますけどいかがですかという案内も来るようになりました。しかし冒頭にも書いた通り目立った翻訳経験もあるわけでもないため、かけた時間に対して支払われたお金はなかなか採算度外視となるものでした。

まとめ

もし今、無職ではなく本業があり、十分に生活費が払えるような環境にいたら今回このようにクラウドソーシングを試してみようとは思わなかったと思います。無職になった今ようやく実験してみて1週間やってみて得た金額が1000円ちょいなのはとても皮肉ですね(苦笑)。

よく「フリーランスは最初は零細期を耐える必要がある」と言われがちなのも今回の実験でとてもよくわかりました。上述したサイトはあくまで一番最初のクライアントとの出会いの場として使うべきで(そうでないと手数料をその都度持っていかれて非常にもったいない(特にクラウドワークス))、とにかく①コスパいい案件を発注してくれる(もしくは慣れてきたらこちらから価格交渉も必要なのでしょう)クライアントをいかに早く見つけるか、②また価格交渉ができるようにクライアントと良い関係性を構築するかが重要であるかも学ぶことができたので、今後に活かしていきたいと思います。
では今日はこのへんで。


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