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レポート:『パム:PARTY AT THE MUSEUM 水のアジア展 編』

2023年9月1日(金)〜3日(日)に、明治産業と福岡アジア美術館の共催で開催された『パム:PARTY AT THE MUSEUM 水のアジア展 編』をレポートします。


イベント開催の背景とレポート

明治産業は2022年より、地元の美術館及びそのコレクション(収蔵作品)を応援するプログラムを開始しました。

22年12月に福岡アジア美術館で開催された初回に続き、今回はより幅広い層のお客様が美術館へ来場し、開催中の展覧会と美術館体験そのものを深く楽しめるきっかけとなる企画を目指し、準備がスタート。
その結果、開催中の展覧会を 観て/食べて/飲んで/学んで/踊って 丸ごと楽しめる新たなパーティイベント『Party At the Museum=PAM(パム)』が生まれたのでした。
PR Times:開催告知用プレスリリース(2023.08/10)>

今回の『パム』は、福岡アジア美術館で開催中だった『水のアジア』展のクロージングイベントとして、〈水のアジア〉の世界観を展覧会の鑑賞だけでなく飲食や音楽、トークなど五感の体験まるごとで楽しめるイベントとして実施しました。
ここからは、その3日間の様子をレポートしていきます。

パム、いよいよ開幕です

1.  あじび学芸員による「水のアジア」展 鑑賞ツアー

「水のアジア」学芸員の趙さん。とってもわかりやすく展覧会や作品をご案内くださいました
各回ごとに色んな層のお客様がご参加されました
作品の背景を知ると、その作品だけでなく世界の見え方までちょっと変わりますね
会場ごとでまったく違う体験ができる「水のアジア」展の魅力を存分に堪能
解説のおかげで、作品鑑賞に臨む姿勢も一層真剣になります

2. ノンフィクション作家・高野秀行 トークイベント&サイン会

チケットは開催日よりも前に完売・満員御礼!開場時にもこの行列です
今回が九州初上陸となる高野秀行さんを待望していた皆さんが拍手でお迎え。熱気も最高潮です
開演前にご覧になった「水のアジア」展の感想から、新刊『イラク水滸伝』のお話へ
アジアの水にまつわる景色のひとつとしてもイラクの「謎の巨大湿地帯」のお話が深まります
会場からの質問もたくさん寄せられました
終了後にはサイン会も。大行列の賑わい
小さなお子さんから大人のファンの皆さんまで、大喜びの交流となりました

3. アジアン・キッチンカー「万歳食堂」による
〈水のアジア〉なケータリングフード

福岡のアジアンフード・ケータリングの大人気店「万歳食堂」がご出店です
いつもの美術館とはまるで違う雰囲気にワクワク
開店と同時にお客さんが殺到!
見てくださいこの大行列の人気ぶり
「水のアジア」を味覚から体感!どれもめちゃくちゃ美味しいんです

4. 「MUSEUM CAFE by IENA COFFEE」による
〈水のアジア〉な各国アジアンコーヒー飲み比べ

「水のアジア」展の出展国からインドネシア、フィリピン、台湾のコーヒー飲み比べセットを販売
一つひとつ、本当に味わいも香りも違うんです(なかには希少なお豆も!)
皆さん味覚や嗅覚から「水のアジア」の飲み比べを楽しんでいらっしゃいました

5. 福岡の人気パーティー「ソムタムワナカーン」& FRIENDSによる
〈水のアジア〉なDJ PLAYとBGM

福岡で活動する人気パーティ「ソムタムワナカーン」&FRIENDSが3日間DJ&選曲で参加
美術館で本格的なDJプレイ。なかなか無い光景です
客席も普段の美術館とはまったく異なるパーティ・ムード!
最前線には子どもたちやダンサーまで!「美術館で片手にビール」の風景も驚きですよね
どんなお客様も音楽があればひとつになれます
福岡のアジアンDJといえばこの人、kiimao tong!ゴキゲンに会場を盛り上げてくれました
思い思いに楽しむ皆さん
ここが美術館であることを忘れてしまいそう
踊っても、踊らなくても。リラックスして楽しめる良いムードです
最後はみんなでバンザイ大団円!楽しかった〜

6. 〈水のアジア〉を感じるガムラン・パフォーマンス&演奏体験

ガムランチームGo Onの皆さんが演奏を届けてくれました
「水のアジア」を耳から体感する演奏。当日は現場で即興パフォーマンスも
それぞれ違う特性を持つメンバーの鳴らす音が、ひとつの音楽になります(感動…)
パフォーマンス終了後には来場者の方が自由にガムラン楽器に触れられる体験タイムも
子供たちによる即興合奏。みんなお上手でした
だいまんぞく!

7. 子どももたのしい工作ワークショップ & キッズスペース

期間中には子どもたちが無料で参加できる工作ワークショップも実施しました
開幕と同時にこの賑わい!大盛況でした
途切れることなく次から次に挑戦者が集まります
「水のアジア」出展作家が発案した「再生プラスチックで海の生き物づくり」体験に…(真剣!)
「紙でつくるエコなランタンづくり」どちらも大好評でした
3日間途切れることのなかったワークショップを支えてくれた頼もしいお姉さんたち!

・明治産業の社員たちもイベントを体験

開幕初日には、明治産業のメンバーも社員総出で会場を訪れ、学芸員鑑賞ツアーとDJパーティを体験しました。

まずは学芸員鑑賞ツアーから
一同、目を奪われております
作品を鑑賞する姿勢も真剣です
映像作品もみんなで鑑賞
普段は触れたことのない新しい体験です
身を乗り出して鑑賞したり、作品を前に対話が生まれたり
鑑賞ツアーの後には、DJパーティ会場へ!
いつもとは違う環境だからこそ生まれる会話もあります
コーヒー飲み比べにもチャレンジ!
楽しいムードでパチリ
学生時代にダンサーをしていたという社員も!楽しい時間になりました

反響のお声

開催後には、各方面からたくさんのご反響をいただきました。

福岡アジア美術館】
・イベント開催期間(9/1〜3)における「水のアジア」展の観覧者数は、通常時と比べて3倍以上!これは目を疑うほど異例の好記録だったようで、一同驚きとともに大変喜ばれるものとなりました。

・コーヒー企画にご参加くださったミュージアム・カフェも、体感としてはこれまで最も忙しかった企画展と並ぶほどの稼働率と販売結果だったとのこと。ぜひまたやりたい、と喜びのお声をいただきました。
 
・また同館の学芸員やスタッフの皆様からは「毎月やってほしいくらい素晴らしい企画!」 「これまで見たことのない・見てみたかった美術館の新しい風景が実現できて本当に嬉しい」 「美術館の独自企画では生み出せない風通しの良い雰囲気や、自分たちだけでは繋がれなかった新しい人脈との出会いも提供頂けて本当に有り難かった」「必ずまたやりたい!」といった、嬉しいお声をたくさんお寄せいただきました。 

開会前に関係者一同でパチリ

【一般のお客様や出店者から】
 「美術館のスタッフの皆さんまで本気で楽しみながら実施されていた様子に感動しました。中の人も楽しんでいると、自然とお客さんにも楽しさが伝わってきます」(参加者)
 
公立の美術館で、しかも一般企業を巻き込んで、あのような現場を成立させたことは本当に異例全国的に見ても驚かれるようなイベントだと思う。ぜひ継続を」(美術系大学教員)
 
「このイベントをきっかけに改めて美術館に来てみたら、この美術館が他の施設よりもずっと居心地が良く、長居もできる場所であることを再認識しました。今後は家族も連れて積極的に通って利用したいです」(参加者)
 
「もともとアジア美術館が大好きないちファンだったので、自分も出店参加させてもらえて本当に嬉しい」「いつかアジア美術館でDJパーティをやれたらと思っていた。こんな機会を実現してもらえて嬉しいし、今後に向けて大きな可能性を感じている」(出店者)

この機会がなかったら見逃していたけど、『水のアジア』展がめちゃくちゃ良かった」(参加者)
 
「今回の企画で人生で初めて美術館に来て、展覧会を鑑賞しました。とっても楽しかったです!」(参加者)


今回の取り組みは、地元美術館で普段から行われている展覧会の面白さや、美術館という“場”そのものの魅力に、新しい角度から触れ・楽しんでもらえる機会となるよう企画をしました。

実施後には美術館・ご来場いただいたお客様・出展関係者の皆さんそれぞれにお喜びいただけたことに加え、さまざまな分野の方がこのイベントで改めて美術館のポテンシャルを再発見し、次なる新たな活動や訪館のきっかけを生み出せたことは、ひとつの大きな成果となりました。

『パム|PARTY AT THE MUSEUM』は今後も開催予定です。
ぜひご期待ください!


PHOTO:アリマタケオ(スタジオチーズ)、三好剛平
TEXT:編集部

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