あけましておめでとうございます

少しばかり落ち着きを取り戻したので筆を取ります。


海に行きたい。と切に思う。日がのぼる朝の海。

夜から朝にかけての浜辺は波音がとても大きく響く。夜明けのスピードというものは意外に速く、これはその場に居合わせないとなかなかわからないと思う。波打ち際でじっとする。
人(ひと)、からだのほとんどが水でできているのに水だけの世界では到底生きていけないなんて。おかしい生き物。おかしな生き物はおかしいので、朝の満潮にかけて迫る水面を本能的に畏れる。潮が満ちて一度死ぬ。
波打ち際は生きる世界の境界線だ。この瞬間に直面すると、どうしたって頑張って生きていくしかないんだと思える。じきに、遮るもののない朝日が真っ直ぐに刺してくる。そういう静かで力強い存在が好きだ。


年明け早々にまたメンタル修理屋さんに赴く。薬が変わった。成人の規定量より幾分少ない処方量に安心をおぼえる。自分では限界に近いと感じていても、医者からすればこの程度で済む凡例に過ぎないのだろう。つまり治る兆しがじゅうぶんにあるのだと思える。これは希望だ。


去年は変化の大きい1年だった。年末につれ心身に不調をきたし波風が立ってしまったが、年末にだって良いこともあった。良かった変化は保ち、芳しくなかった変化はこれ以上傾くことなく、しばらくは凪いだ生活がつづいてほしい。穏やかであれ。
わたしの中でぐるぐるしている課題もあるけど、しばらく寝かせてみてもいいかな。無理矢理片付けようとせずとも、時間が解決してくれることもある。それを実感できる年になったらいい。
目の前の大切なものを大切にしていきたい。

(おわり)

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