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棚田ならぬ段畑?遊子水荷浦の段畑(ゆすみずがうらのだんばた)

異次元空間は、世界のヘンテコを追う同人誌「異次元空間」のオンライン版で、風変わりな場所と構造物の紹介がメインです。

国土のほとんどを山が占める日本において、傾斜地をどう活用するかについては古来より様々な工夫がされてきた。例として、山を削って住宅を建てたニュータウンや、等高線に沿って田んぼを作った棚田が挙げられるが、これらは地形に合わせて造られたことにより独特な景観を生み出してきた。

今回は、傾斜地を利用した畑、遊子水荷浦の段畑(ゆすみずがうらのだんばた)を紹介してみたい。

段畑は四国愛媛の宇和島から40分程度細い道を車で行った場所にある。

観光施設である「だんだん茶屋」(写真左の建物)裏から段畑を見たところ。驚くなかれ、住宅の裏にある山、そのすべてが段畑である。

段畑には細い道が巡らされており、これによって段畑を散策することができるものの、きつい傾斜地ゆえに階段が多い。

中段から段畑を見たところ。そびえる石垣と畑が続く不思議な光景である。

「耕して天に至る」と形容される段々畑。幅・高さとも1メートルほどの石垣がはるか山頂まで続いています。急な山の斜面を人々が苦労してきり拓いてきた歴史の重み、壮観な造形の美に圧倒されます。
水荷浦の段畑は、眼前に広がる宇和海の美しさもあいまってまさに絶景。「日本農村百景」などに選ばれており、平成19年7月には全国で3例目の「国の重要文化的景観」に選定されました。
また、この景観保持の活動を続けている「段畑を守ろう会」も、平成15年3月末に「ふるさと愛媛創造賞」を受賞しています。
宇和島市観光ガイドWEBSITEより

段畑には一本のレールが這っているが、これは農業用のモノレール(モノラック?)である。段畑で栽培されているじゃがいもの運搬に使用されているようだ。

尾根から見た段畑。このアングルが一番有名のようだ。上から見ると、じゃがいもの葉の青さによって模様のようにも見える。

筆者が訪問したときは時刻が夕方になってしまっていたので山の陰ができてしまった。昼遅めまでの訪問がいいかもしれない。

ストリートビューによる全天球画像をみると、段畑の撮影スポットの横にはお墓があることがわかる。場所の名前で調べても他の写真が出てこない場合、こういった制約があることが多かったり……。

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