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墓地にモアイ?札幌の真駒内滝野霊園

異次元空間は、世界のヘンテコを追う同人誌「異次元空間」のオンライン版で、風変わりな場所と構造物の紹介がメインです。

広大な北海道にはあらゆるものがある。新鮮な海産物に、豊かな大地で作られた農産物、明治モダンを感じる運河や、現代アートの並ぶ公園……そしてモアイのある墓地も。

今回の異次元空間ではモアイのある不思議な墓地、真駒内滝野霊園を紹介する。

札幌中心部を通る地下鉄南北線、その終点となる真駒内駅からバスに揺られてたどり着くのが、真駒内滝野霊園である。

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モアイだ。

どこからどう見ても、誰がどう見てもモアイである。

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訪問時はちょうど前日に雪が降ったこともあり、北海道らしい?モアイを見ることができた。しかし気になるのは、どうして霊園にモアイが置かれているのかということ。ウェブサイトを見ると、次のような記述があった。

モアイ像
モアイの『モ』には未来『アイ』には生きるという意味があり、皆様の生きた証を後世へ永遠に伝承できるように建てられました。大きいものは高さ9.5m重さ120t。その他は高さ6.5m重さ60t。正面入口にはモアイ像がならび墓参の皆様を迎えます。
真駒内滝野霊園ウェブサイトより

いくらモアイ自体が「生きる」という意味を持っているオブジェだとしても、霊園に「よしモアイを立てよう」となるのは飛躍している気もする。さらに検索してみると、先祖を祀る超宗派のシンボルとの説明があった。

それにしても不思議な光景である。

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モアイの近くには頭大仏なるものも存在していた。その名の通り、外から見ると大仏の頭だけが見えている。

公益社団法人ふる里公苑が経営主体として管理・運営している真駒内滝野霊園。札幌ドーム約32個分の広大な敷地内には、4万6500基を超える墓石が立ち並ぶ。
 札幌の新しい観光名所として人気の「頭大仏殿」は、高さ13・5メートル、総重量1500トンの巨大石像大仏。世界的な建築家である安藤忠雄氏が設計し、頭を除く身体全体が約15万株ものラベンダーに囲まれた丘の中にたたずむ。国内はもちろん海外からの観光客も多数訪れており、同霊園の新しいシンボルとして君臨している。
財界さっぽろほっかいどう データベースウェブサイトより

どうやら大仏の周りにある丘は夏になるとラベンダーが咲くらしい。

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大仏殿の中には大きな仏像が鎮座していた。大仏の周りは屋根がなく、像の肩や頭には雪が積もっている。設計を担当した建築家・安藤忠雄氏らしい趣向である。

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モアイと大仏から少し離れたところにはストーンヘンジがある。

世界遺産であり、神官の神殿や古代の天文台、また、豪族の墳墓として使用されていたといわれがあるストーンヘンジ。大地・自然・空に接する神聖な場所に生きた証を残し、後世の人々へ未来の希望を与えられるように真駒内滝野霊園のストーンヘンジには永代供養墓が併設されております。
真駒内滝野霊園ウェブサイトより

モアイといい、ストーンヘンジといい、どちらも石造りな世界遺産を選んでいるあたり絶妙なセンスを感じるところ。

日本にはまだ見ぬ不思議な光景があるものだ。

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