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間近で感じる工場萌え?奥多摩の裏道

異次元空間は、世界のヘンテコを追う同人誌「異次元空間」のオンライン版で、風変わりな場所と構造物の紹介がメインです。

2000年代、萌えという言葉が流行った時期があった。そのときは主にアニメやゲームの可愛らしい絵に対して使用され、秋葉原が聖地として盛り上がりを見せていた。時は流れて2020年、サブカルチャーはすっかり大衆に浸透しきり、あえて萌えという言葉を使う機会もなくなったように思える。萌えという言葉が未だに使われているのは……「工場萌え」くらいではなかろうか。

というわけで、今回の異次元空間では、工場萌えな人にはたまらない?工場を至近で観察できる奥多摩の裏道を紹介してみたい。

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東京から中央線・青梅線電車に揺られること2時間。東京の西の端、奥多摩駅に到着するといきなり大きな工場を目にすることができる。これは奥多摩工業の氷川工場だ。

どうしてこのような大きな工場が駅のすぐ近くにあるかといえば、青梅線の末端部はもともと奥多摩工業によって鉱山開発のために計画されたものだからだ。

写真右のスペースにはかつて貨車の止まるヤードがあり、石灰石を積んだ貨物列車が青梅線を行き交っていたという。

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この巨大な奥多摩工業の工場は奥多摩駅近くの道や橋からでも眺めることができるのだが、もっと近くで見れる場所がある。青梅線の踏切を渡り、氷川小学校の裏へと曲がっていく裏道だ。

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坂を登っていくと、やがて奥多摩工業氷川工場の裏側に出る。左の道は工場内に通じる道、右の未舗装道が公道である。もちろん右を進んでいく。

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この工場裏手の道からは装置の内部を見ることができる。ここは岩石を貯蔵するヤードなのだろうか。

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公道から工場内へと入る通路には立入禁止の警告が貼られている。稼働中の工場が危険なのは言わずもがな。間違っても入り込んではならない。

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未舗装の道は右へと伸び、さらに狭くなっていく。

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鉄骨と階段と通路が複雑に組み合う光景はまさに工場萌え。

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坂の下側を見たところ。何本もの配管が道をまたいでいた。

この裏道、雰囲気からさぞかしマイナーな場所かと思いきや、筆者が訪れた当時は写真を撮っている方を3人ほど見掛けた。意外と著名な撮影スポットなのかもしれない。

ある程度進むと、道はいきなり山道へと変わり、雑木林の中へ入っていく。さらに道を数分歩くと無人トロッコが行き交う様子を見れたらしいのだが……それを知ったのは戻ってきたあとのことであった。機会があれば無人トロッコも見てみたいものである。


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余談ながら、奥多摩工業氷川工場を川側から撮影した写真は弊サークル発行の同人誌「異次元空間C97」(少女終末旅行聖地巡礼本)の目次に使用していたりもする。ベルトコンベアが交差する光景は岩石を取り扱う工場ならではの光景だ。

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