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社内文書作成の定義

これまで大企業から中小企業のいろいろな人達と仕事をしてきました。
製造業を中心に業務をしてきて気が付いたことを記します。

どんな企業でも社内向けに文書を作成しています。
例えば、業務規程、業務フロー、ISO文書、手順書、、、製造部門なら、作業標準書など多種多様な社内文書が作られています。

これら社内文書作成は、書き手の問題で色々な問題が起こることがあります。これは書き手のスキルに依存して文書作成しているのがひとつの原因となっている。何故なら書き手が、目的、対象者、用語の使い方など定義を決めないで作成しているからである。結果、この定義を決めないことで、書き手と読み手の間で齟齬が起こることになる。本来文書を作成することは、誰かに行動を起こさせるものであることを考慮していないからです。

繰返しますが、社内文書で問題が起こるのは文書作成の定義を決めないで作成しているからです。文書を作成することは、誰かに行動を起こさせるものであるが、読み手がどのような行動をするか考えていないということです。従って、文書作成する際には、文書の目的、対象者、内容、形式、使う用語などを明確にすることが必要になります。

例えば、業務規程、ISO文書、手順書、製造部門なら、作業標準書とか多種多様な社内文書が作られているが、それぞれ役割があるのです。社内文書は社外文書と違って、同じ組織内の人たちに向けて情報伝達や指示などを行う役割があるのです。そのため、社内文書では以下の点に注意する必要があります。

文書作成の定義
社内向け文書作成の定義を決めるとは、その文書の目的、組織階層、内容、形式、表現、配布方法など、文書を作成する目的や要件について、明確に決めた上で作成することになります。これはルールブックを作ることと同義のことになります。
例えば社員向けの規定、マニュアル、作業標準書、社内報、社員教育のためのテキスト資料など、文書の種類や目的を明確にすること、内容や表現方法、用語にも配慮が必要になります。

従って、定義を明確にすることによって、文書作成の目的や要件を共有することができ、文書作成の品質や効果を高めることが出来ます。特に、作成者が明確な目的や要件を理解していることで、文書の作成プロセスがスムーズに進むようになるため、時間やコストの削減にもつながります。

例えば、作業標準書を作成
目的:何の為に作るのか
   → 作業指示
階層:組織のどの位置なのか
   → 作業者
レベル:内容と表現方法
   → 手順、指示、用語の統一、簡潔

この様に定義を決めることで社内向け文書の作成をする。

作業標準書用語の悪い事例
作業標準書は作業指示をするもので、何を、どのような手順、良否判断する等明確に繰り返し作業出来ることが必要になります。従って、抽象的な用語は使わないことが重要になります。
・重点目視
・過剰な塗付
・過剰なはみ出し
・十分温まってから塗布する
・溶け出していることを確認する
・確実に実施する
・同一文書に役職者名称の混在(上長、係長、リーダー)

この事例で言えば、作業は基準となる数値化で表現されていないことで、作業者の感覚が判断基準となり基準が安定しないことになる。作業標準書はルールブックに相当するものにしなければならない。よって作業者が見やすい様に、簡素化し、注意ポイントを明確に記載する文書としなければならない。

文書作成する前に以下の定義を決める
文書の目的:何を伝えたいか
対象者:誰に伝えたいか
内容:何を伝えるか
形式:どう表現するか
構成や見出し:読み手がすぐに要点が分かるか
これらが不明確だと、読み手が混乱したり誤解することになります。

まとめ
企業における文書作成とは結局、狙いを持って人を動かす役割があるのです。狙ったように人が動かない文書は全くもって作成する意味がない。
従って、最初に定義を決めることが最重要なことになります。それからどう文書構成を組み立れば良いのか決めることで人を動かす文書とする。
また、カテゴリー別に、文書作成のルールを決めることで担当者が変わっても同様な文書構成で運用できるようになります。

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