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日本人はどうして個別最適の発想しか出来ないのか?

これまで大企業から中小企業のいろいろな人達と仕事をしてきました。
製造業を中心に業務をしてきて気が付いたことを記します。

仕事をしている中で気がつくところは、日本人て個別最適の思考が強いんだなと感じることがあります。本来は、全体最適から個別最適に落とし込む手順にしていかないと、非効率なことになってきます。
例えば、品質問題が発生すると、原因と対策を発生工程で完結しようとする。これが何度か続くと発生工程に沢山のルールが出来ることになる。
でも、それを全体最適で一度考えてみれば、技術部門や製造部門の仕事に載せてしまうのが効率が良い場合があるのです。
どうも日本人は『全体最適で考える』と言う、ひと手間が無いのです。

個別最適と全体最適では視点の違いが一番影響しているのではないか?
個別最適と全体最適は、それぞれ異なる視点や目的に基づいて考えることになります。個別最適は、個々の要素や部分の最適化に焦点を当て、その要素や部分が最大限に活用されることを目的とします。一方、全体最適は、全体的なシステムやプロセスの最適化に焦点を当て、全体的なパフォーマンスを最大化することを目的とします。

個別最適と全体最適の違いは、別な言い方をすれば抽象度の違いによるものです。工程で見るか工場全体で見るかの違い。
個別最適では、工程などの部分的な最適化を行うことで、個々の要素や部分が最大限に活用されることを目指します。しかし、その結果として、全体的なパフォーマンスが損なわれることが出てきます。
一方、全体最適では、工場全体的なシステムやプロセスの最適化を行うことで、全体的なパフォーマンスを最大化することを目指します。
そのため、個々の要素や部分が最大限に活用されるとは限りませんが、全体的なパフォーマンスが最大化されることになります。

したがって、個別最適と全体最適の選択は、問題解決において重要な視点や目的によって決めることになります。問題を正しく定義し、全体的な視点から分析し、各選択肢の利点と欠点を検討する必要があります。

思考として全体最適を行って次に個別最適の順に考える習慣
結果的に全体最適と個別最適のどちらが優先すべきか問題はありますが思考としては、一般的に全体最適が優先されるべきと思います。
これは、個別最適によって、全体的なパフォーマンスが損なわれる可能性や特定の工程に負荷がかかることがあるためです。

車の設計で言えば、全体最適から始めないと収集がつかなくなりますよね?
車は多数の部品や要素から構成されるシステムであり、全体最適によってシステム全体を設計している。まさか、エンジン設計からスタートはしていないですよね?

全体最適の観点から、設計を行うことで、各要素や部品が最適化されつつ、システム全体のパフォーマンスが損なわれないようにします。エンジンの設計を行う際には、エンジンの出力や燃費性能を最適化するだけでなく、車全体の重量や車体のバランスなど、他の要素や部品との調和も考慮する必要がありますね。

まとめ
背景的には、問題が起こると担当者に降りてくるので対処が自分の権限で出来ることに思考が向かうことになるのです。したがって周囲を見ていると、自分の権限で出来ることから考える思考で固まっている人達ばかりです。
だから全体最適から個別最適と考えることで、業務全体のパフォーマンスを最大化することが一番のポイントとなります。
この思考を習慣化することで、他者との差別化が図ることが出来ます。

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