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「今日は晩ご飯作りたくないな」と言ってみた

日曜日の夜。18時半。お風呂を済ませて台所へ行く。しかしまだ晩ご飯の準備は誰も手付かず。

私と入れ替わりで夫がお風呂に入ろうとしている。

あぁ、今日も私が晩ご飯を作らないといけないのか。

と絶望的な気持ちになったのと同時に、声に出ていた。

「今日も私が晩ご飯作る感じ?今日は作りたくないな」

毎日毎日作っている

この半年くらいを振り返ると、おそらく週6〜7日は私が晩ご飯を作っている。残り1日は外食のこともある。

料理が好きだったらご飯を作るのは楽しい時間なのかもしれないけれど、あいにくそんなに興味がないため、半分以上は「義務感」で作っている。

料理にそれほど興味はないくせに、きちんとバランスよく美味しいものを食べたいという欲だけはあるからやっかいで、野菜とタンパク質と、、、とわりと考えながら真面目に作る。

ご飯作りに時間をかけたくないから、ギリギリまで引き延ばす。時間をかけて仕込むような料理はほぼしなくて、冷蔵庫の中を見て即興でちゃちゃっと。ルーティンで毎週出すメニューもある。

そんな私だから、せめて夫が家にいる日は夫に作ってもらいたいと思ってしまう。なんなら、子供たちで作ってくれてもいいのにと思っている。

空気を読んで家事分担

私たち夫婦は、明確な家事分担は決めていなくて、相手の動きを見ながら空気を読んで動く節がある。

夫は洗濯物と食器洗いが好きみたいで、いつも率先してやっている。料理も家にいればする。一方で、掃除に関してはまったくアンテナが立たないようなので、私がやらないと家がすぐに埃だらけになってしまう。

だからあの日曜日の夜の状況だったら、「夫がお風呂に入っている間に私が晩ご飯を作る」というのが空気を読んだ正解だったと思う。

でも、どうしてもやりたくない気持ちに襲われてしまった。

言ってみたら大丈夫だった

「今日も私が晩ご飯作る感じ?今日は作りたくないな」

口をついた途端、「しくじった!」と思った。夫がどんなに不機嫌になるか、その様子が頭の中で次々再生されていく。

でももう遅い。口から出てしまった言葉は取り消せない。

「お風呂上がったら作るから、いいよ」

夫の返事は意外なものだった。言葉そのものというより、発する声のトーンが優しいというか、全然怒っていない感じがした。

私は戸惑いながらもその言葉に甘えることにした。

おいしい楽しい晩ご飯

お風呂をいつもより早めにあがった夫は、鶏胸肉を使ったメイン料理と、畑で採れたキュウリとオカワカメで副菜を作ってくれた。

ご飯を作ってくれている間、私は先日受けた講座の振り返りをするべく、ノートの整理をする時間に充てた。ずっと復習する時間が取れずに宙に浮いている感じで気になっていたので、30分程度の短い時間だったけど集中してできた。

作ってもらった料理はとてつもなくおいしかった。

いつものパターンを壊す

いつもだったら、「作りたくない」気持ちをグッと押し込めて、でも抑えきれない不満を毛穴中から吹き出しながら、イライラとご飯を作っていたと思う。

そういうオーラって、周りに伝わる。

おそらくとくに感動もない普通の食卓になっていただろう。

いつものパターンを壊してみたことで、得たものは大きかった。

正直な気持ちを言っても大丈夫、という安心感(半分は拍子抜けするほどの)。そして、明日からまた晩ご飯作りを頑張ろう!という前向きな気持ち。

実際、月曜日の私はご機嫌で晩ご飯を作っていた。

なんか、すごくいい感覚だ。この感覚を覚えておきたい。




今日も最後まで読んでくださり
ありがとうございました😊

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