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おとなしくて内向的な人間だった

私は、幼少期から今日までおとなしくて内向的な人間の部類にはいるだろう。
学校生活や会社生活が苦手なのは、競うということがあまり好きではないからだ。
ある時期、受験勉強を熱心におこなったのは、受験勉強というゲームにはまっただけで競うという感覚はなかった。
いつも自分自身を楽しむためであり、他人のことは気にならい。
営業が嫌いだったのは、内向的な性格とそもそも売上を競うことが好きでなかったからだろうか。
だからか、なにかキャンペーンなど売上獲得競争があれば、常に成績を中の下程度に保っておき、自分の精神状態がうまくバランスできる状態でその場をうまく取り繕って逃げていた。
中の下くらいのポジションならば、あまり会社から文句も言われないし、売上競争に巻き込まれることもない立ち位置だからだ。
できるだけ目立たないようにしていた。

小学生時代、勉強ができない人間、あるいはスポーツができない人間は、必然的におとなしくなる。
両方ができない私のような人間は少数派だったし、おとなしくするほかなかった。
内向的になった原因は、小学生時代のこんなところにも原因があるのだろうか。
私には、今だわからない。

こんな私だが、営業の仕事がおもしろくなったのは、自分で勝手に仕事を考えて自分でまわしていたからだった。
営業の仕事もゲーム化して自分自身で遊んでいた。
それでも毎月ノルマがあるから嫌だったが、なんとか営業活動をゲーム化することで、その場を楽しく変えていた。
今考えても営業は嫌だ。
ノルマに追われること自体が、本能的に苦手なのだろう。
常に、後ろからなにかに狙われている、追われている感じだった。

DIAMOND online 【脳科学の新常識】に、内向的な性格について、次のような記事が載っていた。
<抜粋>
『言っているほうは悪気はなくても、「おとなしい」という言葉にはどこか否定的な響きがあります。「内向的」という意味合いが込められている場合が多いからです。「外向的」な性格で悩んでいる人には会ったことがありませんが、「内向的」であることはよくないことと世間では受け止められてきました。しかし「内向的」な性格にも長所はたくさんあるのです。世界の大富豪イーロン・マスク、「ハリー・ポッター」シリーズの生みの親JK・ローリング、アップル共同創業者のスティーブ・ジョブズなど、世界の偉人とも言われる多くの成功者は、子どもの頃に内向的な性格でした。一人で深く思考を重ねるのが好きでした。だからいじめの対象になることも少なくありませんでした。しかし彼らは、ある時点で自分を成長させ、自分の良さを保ったまま、世に出ることができたのです』

当然、私は勉強もスポーツできない人間だったので自分を否定的にみていたと思う。
野山や田んぼで遊ぶときだけ、自分らしく生きられる世界があり楽しかった。
それでも怖がりでリスクが取れない私は、友達のおかげで野山や田んぼで遊ぶ喜びを教えてもらったようなものだ。

友達は、勇敢だった。
へびなどにも果敢に立ち向かう。
ボーイスカウトでリーダーをやっていたので、野外遊びの達人だった。
そんな友人を盾にして野山や田んぼで遊んでいたようなものだ。
そのうち一人でも野山や田んぼを歩けるようになってきたが、すべては、この友の教えのおかげだった。
田んぼを歩くと、あの日に帰れる。。。

友と私は、生年月日が同じだった。
友は、奥さんが出産で帰省しているとき、酔って一人で寝ていたようで、風呂のガスの火が消えてしまい部屋にガスが充満したことで亡くなった。
私の小学生時代の遊びを支えてくれたやさしい友だった。
今でも懐かしく思い出す。
そして友に、感謝しかない。

また、記事には『おとなしさの特徴でもある「誠実性」があると、「仕事まで速くなる」というデータも出ています。2019年のフロリダ州立大学のリサーチで、次の5つの作業効率を高めるために、どんな性格が関係しているかが調べられました。

1.自分が体験したことをどのくらい思い出せるか(エピソード記憶)
2.どれだけ速くレスポンスできるか(スピードを要する実行機能)
3.空間認知力
4.言葉を正しく使う作業
5.数的推理力

その結果、「誠実性」が高いと5つ全ての能力が上がることがわかったのです。

<一部省略>

誠実性の高い人は、マルチタスクの効率を最大19%高めたり、自分を律して計画を立てたり、ゴールから逆算して計画を立てたりするのもうまく、効率的に行動する人が多いことが数々の研究で示されて画を立てたりするのもうまく、効率的に行動する人が多いことが数々の研究で示されています。現代の社会では、コスパやタイパが求められますが、まさに誠実さのあるおとなしい人は仕事の効率がよいことを意味しています。

「うさぎとカメ」という物語がありますが、うさぎはまさに目立つ外向型の人でしょう。すごいスピードで報酬を求めてゴールに向かっていきます。一方で、カメは「おとなしい人」です。内向型で誠実性が高いため、自分のペースで一歩ずつ確実に進んでいきます。

「おとなしい人」は地味で目立ちません。しかし、この「おとなしさ」こそが、最終的に人生のゲームを勝利に導く鍵となることが世界的にも注目されてきているのです』

私には、書かれているような能力はなかったが、ただ物事をコツコツとやれるようになってきただろうか。
そのようにやれるようになったのは、会社へ入ってからであり、そうすることで営業の仕事をなんとか自分自身の楽しみに変えていったという消極的な理由だった。
私がひとつだけ言えることがあるとすれば、とくに会社へはいってからだが、私の物事に対する姿勢は、常にコツコツと比較的誠実に取り組んできたことだろう。
そのことによって、今、自分の人生を穏やかにしてくれてもらっていると感じる。

他人からどう思われようが、人生の楽しさや苦しさは、自分自身でもっていくほかないというのが、私の考え方や行動の根底にある。
私を理解してくれなどという幻想が、私にはまったくない。
家族であっても、人は、一人一人違う存在だ。
私は、人を理解することよりも、他の人間に対して献身的に自分自身の生き方を行動で示すことだけしかできない。
だからだろうか、人との関係のなかで、あまり言葉に頼った生き方をしない。

それが、誰でもない私なのだ。
他人がなんと言おうとも。。。





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