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忙しくしているが空回りが多い

ベンチャー企業では、若い人たちが多くて活気がある。
当然と言えば、当然だ。
若くて活気がなければ、ベンチャー企業の活動ではないだろう。
しかし、そんなベンチャー企業へ入ってみると、実態は忙しいようでいて、多くの人たちはもちろん経営者を含めて空回りしている。

理由は、経営や仕事の経験が少なく、それだけ仕事に対する当たりが悪い(精度が低い)。
若い人たちが経験してきた幅で仕事をしているからだ。
同じことを何回も繰り返し、あらゆる方向から仕事に立ち向かう。
勇敢ではあるが、それは一般的に言えば、場当たり的、というのだろう。

経営者は、優秀な人間が多かった。
優秀過ぎるくらいだ。
いわゆる私などが入社できない有名企業出身者もいた。

それでも優秀な部分は限られている。
自分の枠のなかでもがいていた。
事業化が延々と進まない。
人を増員しては、空回りが増える。
いつまでも企業経営の骨格がつくられない。

原因は、事業化力が弱く、利益が出せないことだ。
利益がでない原因を追究せず、勢いだけで動こうとする。
いわゆる地に足がついていないのだ。

ベンチャー企業や若い企業の経営者は、徹底的に利益に固執することだ。
私は経営者に厳しいことを言う。
利益を出すための事業化ができなければ、人をいくら増員しても意味がない。
利益が上がってくれば、少々の空回りは「遊び」の範囲だが、利益が出せないところに遊びなどない。

私は「遊び」の大切さを描くが、それは利益があってこそできることだ。
ベンチャー企業の創業期、遊びなどない。
事業化のための展開力をすばやくつけるしかない。 
利益がどこから生まれるかは、企業の活動をみて判断する。
企業によって利益を生みだす源泉は違う。
その違いを見つけだして、対応策を考えて実行する。
企業活動の中身を把握することで対応策が生まれ、急所に絞って実行するから、利益は確実に出せるし、増える。
企業に一律に適用できる策などない。

すべての企業は、存在している条件が違うからだ。
だからこそ、方法もみつかる。
どんな企業においてもキャッシュフロー経営が原理原則だ。
これを徹底させるために、企業に応じた策を練る。
そして、うまく軌道へ乗せれば、私は去る。
それ以上企業へ在籍している意味はない。

後は、経営者と社員が「頑張ります」ではなく、「一生懸命」仕事するだけだ。
経営者は 「反省する」のではなく、「失敗を検証」し、「次の行動計画(アクションプラン)」を全社員で考え、全員で実行するだけだ。
資金繰りは、経営者の絶対的仕事だ。

全社員で成長を勝ち取っている企業を、今でもこの地から応援している。

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