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『ブラック・フォン』感想

コロラド州デンバーのとある町。子供の行方不明が頻発していて、〝グラバー〟と呼ばれる誘拐犯の噂が広がっていた。主人公のフィニーはある日学校の帰りにマジシャンだという男に声をかけられる。その男こそ、連続誘拐犯グラバーだった。捕まってしまったフィニーはどこかの地下室に監禁されてしまう。すぐにフィニーを殺そうとはしないグラバーの目的がわからないまま時間が経ったある時、地下室にある繋がっていないはずの黒電話が鳴りだす。電話の主はこれまでに連れ去られた子供たちだった。 子どもの頃「

    • シン・ウルトラマン 感想

      今年の注目作であり公開以降賛否両論の映画シン・ウルトラマン観てきました。鑑賞直後の感想は「面白くないわけではないけど、ちょっとこれは・・・」という感じ。議論の余地がかなり多くある映画だなという印象でした。 良くなかったポイントは多くの人が挙げているような登場人物の描写というのもあるのですが、一番は画面から透けて見える製作費のなさ。「シン・ゴジラ」の大ヒット、庵野秀明のネームバリュー、アジアを中心とした海外で人気を持つウルトラマンという素材、ここまでの要素がそろっているに

      • 大怪獣のあとしまつ 感想

        怪獣との闘いそのものではなく、死んだ怪獣の死体処理というこれまであまり無かった設定を描いた本作。 映画前半では突如謎の光に包まれ絶命した怪獣の死体処理についての政府の様子がコメディ調で描かれる。事前情報から『シン・ゴジラ』のような硬派なポリティカル・フィクションを期待していたので突然の気の抜けたような展開に面食らってしまうものの、緊急事態にもかかわらず緊張感が見られない会議、死体処理をめぐる各大臣の責任の擦り付け合い、死体の腐敗により発せられるガスの臭いや怪獣の命名についての

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