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ランキングってなんだろう。

日本リサーチセンター広報室長の小宮山 学(こみやま まなび)です。

サッカーワールドカップの開催。日本チームが優勝候補といわれたドイツやスペインに勝ってグループリーグを1位で通過。日本人として実に痛快で嬉しく感じます。ワールドカップに出場すらできなかった時代を思えば、日本サッカーが目標に向かってひとつひとつ課題をクリアして進んできたことに深い尊敬の念を覚えます。

サッカーに限らず、一発勝負はいわゆる番狂わせ的なことは少なからず起こります。例えば相撲でも大横綱が名前も知らない平幕の力士に負ける時もあります。グループリーグでもランキングでは下位のコスタリカに日本は負けています。ドイツやスペインからみれば、ランキング下位の日本に負けたわけです。冷静に考えれば、ランキングはここまで歩んできたチームの勝敗などで示された一基準、過去の積み上げであり、目の前の勝敗を保証するものでもありません。しかし、人間はこういうランキングを物差しにして様々な判断をしているとも思います。

マーケティングの世界では、ブランドランキングというような指標も発表されています。それは、ランキングを調べた会社の基準で評価した結果です。
よく知っている企業が上位にきて、たまに新興の企業がくるとセンセーショナルに取り上げたりします。ただ、上位の企業はだいたいいつも上位なのです。そして、違う会社で実施してもそれ程順位が変わるわけでもなく上位であることは変わりません。したがって、ランキングにどういう意味があるのか長くマーケティングに携わっていますが、正直全くわからないのです。

自社が市場でどのくらいのポジションなのかを競合と何らかの指標を用いて評価してみる。ということであれば調査活動の一環としては理解します。しかし、世の中にリリースされるランキングは、何の意味があるのでしょう。

少なくとも比べるレイヤーをひとつの業界に絞る。あるいは企業規模や従業員数などで揃えてみるといった比べていく条件を細かくしていかねば何ら意味のないものではないかと思います。あなたの会社は36位でしたね。と言われてもどうしようもないと思いませんか。PRコンテンツの一つのネタということであればギリギリ意味はありえますが。

ランキングだけでなく「何か数値化された評価」を鵜呑みにせず、一度は問い返してみる習慣は必要です。一方で、忘年会の企画では、サイトにある評価を確認し店選びしたりはするわけですが、個人の飲食の場所選びと企業評価の違いが一体どこにあるのか。自分でもよくわからなくなりました。

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2)1月10日(火)12:05~12:55開催予定「メディアランチョンサロン」
 テーマ:コミュニケーションデザインとは?Part3 地域活性化事業編


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