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「モーケ(儲け)ティング」への違和感

日本リサーチセンター広報室長の小宮山 学(こみやま まなび)です。

ファンベースカンパニーの佐藤尚之(さとなお)氏と電通の並河進氏のWeb対談(有料記事)で、「モーケ(儲け)ティング」に関して語られていました。
対談は非常に含蓄に富んでいましたが、特に、以下のような主張に強く同意します。

「マーケティングを企業側からのみで捉え、『囲い込み』や『刈り取り』といった顧客軽視の言葉がマーケティングの現場で使われていることへの違和感。」

「もともと『マーケティング』はもっとラバブル(Lovable=愛されるべき存在)なものであるはずなんですよね。良い商品やサービスを生活者に届けて喜んでもらうための総合的活動なわけですから。もっと愛されてもいいはずです。」

いつから、どこで、何が、どのようにズレてしまったのでしょうか。

マーケティングの基本的な構図である企業を送り手、消費者を受け手と捉え、「受け手の立場に立って発想しよう」という、この考え方が何か歪んでいるとしか思えません。
長らくマーケティングに近い領域で仕事をしてきた身として残念でならないのですが、組み込まれたビジネス活動に対して企業人としてどのように向き合えばいいのか。解は見えていません。

一方で、消費者としては話は簡単。嫌だと思えばその企業と付き合わなければいいだけです。
ただし、そこには、“愛”はありません。互いがそっぽを向いた関係に愛どころか関わりもなく、それが、回りまわって経済の停滞、国力の低下につながっていくのであれば、消費者としての付き合い方も考え直さなければいけないのかもしれません。
でも、商品の購入時に、国力の低下に思いを巡らす人は……いませんね。

イベントのご案内
9月28日(水)12:10~14:00
【青山ブックセンターとの共同企画】無料ウェビナーでMCを担当します。

テーマ:社員のやる気を引き出すためのアフターコロナの企業組織を考える
 『データ分析力を育てる教室』著者松本健太郎氏も出演します。
 https://www.nrc.co.jp/presence/220906.html

★ラジオのトーク番組のようなオンラインサロン(無料ウェビナー)を月2回実施しています。
 https://www.nrc.co.jp/presence/index.html

1)9月21日(水) 12:05~12:55
「マーケティングトークチャンネル」
 テーマ:ブランドを感じる。~言葉にしにくい、確かなSomething

2)10月5日(水) 12:05~12:55
「メディアランチョンサロン」
 テーマ:改めて問い直したい。ニュースとは、視聴者忖度とは、メディアの信頼性とは

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