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おばあちゃん子だった私が大人になって気がついたこと。高齢者の孤立や孤独を解消するNPO法人を立ち上げた理由(後半)

みなさん、こんにちは。NPO法人ソンリッサ代表の萩原涼平(はぎわらりょうへい)です。
前回の投稿では、私が祖父の急逝をきっかけにして日本の高齢者が抱える孤独の問題にきづき、課題解決のため、様々な環境にとびこんで模索していたことを書きました。前半の記事は下記リンクからお読みいただけます。

後半となる今回は、どんな気持ちでNPO法人を立ち上げ、Tayoryという見守り・コーディネートサービスに注力しているのかについてお伝えできたらと思います。

社会課題を産官学連携で解決するソーシャルスタートアップ2社で修行

スタートアップ修行

サービスの運営を学ぶため飛び込んだソーシャルスタートアップでは、福島県の一般社団法人で社会人研修や小中学生の体験学習、高校生との社会課題のPBL業務などに従事し社会課題を事業で国や行政、企業などと連携して立ち上げていく現場を体感しました。この時期に、仕事に向き合う姿勢など、仕事の基礎、新規事業を立ち上げる時の考え方や行動を身につけることができる素晴らしい経験を得ることができました。

その後、実家のある群馬県前橋市にUターンし、子供の貧困に類する社会課題を解決を目指す、NPO法人に事務局長としてジョインしました。そこで各事業部の立ち上げから、マネジメント、フリースクール事業の推進やファンドレイジング機能の強化、新規事業なども実施し、組織基盤を厚くするとともに、裁量を持って多様な経験を積むことができました。ここでの経験がかけがえのないもので、感謝の気持ちでいっぱいです。

課題解決にともに立ち向かえるメンバーと出会い、NPO法人ソンリッサを本格的に再始動

Tayoryを仲間と

2019年10月からソーシャルスタートアップで修行する傍ら、高齢者福祉の課題解決のための勉強会を平日の夜間や週末を利用して開始しました。行政の方や社協、地域包括、NPO関係者、ビジネスセクターの方々など多様な方にご参加いただきました。

実際に現場で感じているニーズや課題の共有、課題に対してどのような事業を展開していくべきか、当事者の切実なニーズなどを汲み取りました。思いを同じくするチームメンバーも続々と集まってきました。

2021年3月、まごマネージャーが高齢者に寄り添うサービス「Tayory(タヨリー)」を開始!

理事写真

ソンリッサが展開する「Tayory」は、地域における独居高齢者と社会とのつながりを促進し、社会的孤立を解消するサービスです。独自の研修を受けた、主に医療/福祉の有資格者で構成される「まご世代」のスタッフがコミュニケーションを通して、高齢者の想いを汲み取ります。そしてその想いに沿った地域資源(健康サロンやボランティアなど)につなげることによって継続的に社会的孤立を解消していきます。

一人で辛い時に抱え込まずに、周りの人や社会に頼ったり、支えられるような環境を作る。孤立したり、ちょっと辛くなってしまうことは誰にでもあると思います。ひとりひとりの声に耳を傾けてみると、その人自身の原因で現在の状況に陥っているわけではなく、偶然の出来事や様々な要因が重なりあい、誰にでもなりうるような状況が大半でした。

私たちは「ひとりで抱えずに、優しいつながりが溢れる社会」を目指して事業を始めました。
私たちのサービスを使う中で、温かい繋がりができたり、優しいスタッフと自分が幸せだと感じることのできる時間を作っていきたいと思います。そして、その人の背景や想いを大切にしながら、サービスを提供することを通して、誰もが無理をせずに自分の幸せや役割を自分の意志や想いから関われる社会を目指したいです。
NPO法人ソンリッサは「ひとりで抱えずに優しいつながりが溢れる社会をつくる」をビジョンに掲げ、高齢者の孤立・孤独を解消することを目指しています。
私たちは、ひとりひとりの想いを大切にし、その方の生きがいや役割につなげ、その方にとっての「支え」や社会・人との「つながり」をつくり続けます。

最後に今思うこと

今の私があるのは、たくさんの方のつながりや応援があったからです。
私が挑戦をしている時に、応援や協力をしてくれた方、挫けそうになった時に支えや、励ましをくださった方がいたからこそ、今の私があります。たくさんの方が興味や関心を持って、温かく見守り育ててくださったからこそ、自分の夢を一歩踏み出すことができました。私はそんな温かくて優しいつながりをつくりたいです。

一人で辛い時に抱え込まずに、周りの人や社会に頼ったり、自然と支えられるような社会をつくる。孤立したり、ちょっと辛くなってしまうことは誰にでもあると思います。
そんな時に、興味や関心を持って頼れるつながりがあると、ほっとするし、幸せな気持ちになれると思います。ひとりひとりのの背景やストーリー、想いを大切にしながら、自分の幸せや役割に自然とつながる社会を目指して、仲間たちと一歩ずつ歩んでいきたいと思います。
今後ともNPO法人ソンリッサをどうぞよろしくお願い致します。

2021年9月30日 代表理事 萩原涼平

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