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初めての問いづくり

自己紹介

はじめまして!2022年9月からインターンをさせていただいているAnneです。
大学では応用言語学のゼミに所属し、主に外国語教育の勉強をしています。

今回noteを書くのが初めてで緊張しているのですが、最後まで読んでいただけると幸いです。

問いづくりとは

Kokoroで2~3年行っている問いづくりというワークショップがあります。

そこでは主に以下の4つを行います。
①問いをつくる
②問いを分類する
③問いを変換する
④問いを選ぶ

初めて聞いたときは一体何をやるのだろうと思いました。
今でこそ慣れましたが、「とりあえず、やってみましょう」と言われた時の衝撃は今でも忘れられません(笑)

それでも分からないなりにやってみて、結局初回の時は最後までよくわからず終わったのが実情なわけでですが、、、

回数を重ねるごとにそのおもしろさが分かったり、多くの学びを得ることが出来ているため、その経験を少し共有することができたらいいなと思います。

実践例

今回は私がKokoroのインターン生として初めて問いづくりを体験した時の様子を伝えます。

お題はこちらの写真

絶滅強制収容所 アウシュビッツ に連れてこられたユダヤ人たち(1944)

皆さんはこの写真を見て、どのような質問が思い浮かぶでしょうか?

まず「問いをつくる」にて私がこの写真を見た時、最初に見た時に思い浮かんだのは、この2つでした。

  • 彼らがどこからきたのか

  • 何時頃に撮られた写真なのか

私以外のインターン生やスタッフからは、以下の質問が生まれました。

  • 中央のしゃがみこんでいる男の子はなぜひとりなのか

  • 外の気温は何度なのか

  • この人たちは何を見ているのか

  • 女性や子供が多いのはなぜか

  • どうやってきたのか

  • この写真はだれが撮ったのか

  • この人たちは何を考えているのか

  • なぜ多くの人が帽子をかぶっているのか

  • 後ろの貨物列車には何が入っているのか

  • この人たちはもともとどういう職業についていたのか

他の方々の質問を聞きながら、確かにそのような観点もあったなあ、写真に写っている人の目線に注目するのもありなのかと驚きながら、自分と違う質問が出てくることにおもしろさを感じていました。

そして2番目の「問いを分類する」ではこれらの質問を「閉じた問い」と「開いた問い」分類します。
「閉じた問い」は一言で答えられるものや、はい・いいえで答えられるものであり、「開いた問い」は説明が必要なものです。

すべてここで分類してしまうと長くなってしまうため、一部のみ紹介をします。

私は自分が思い浮かんだ問いである、2つをこのように分類しました。

  • 彼らがどこからきたのか → 開いた問い

  • 何時頃に撮られた写真なのか → 閉じた問い

そしてこの分類をした後に、「問いを変換する」という工程を行います。
私は問いづくりの中でこれが一番難しかったです。

「開いた問いは閉じた問いへ、閉じた問いは開いた問いへ」

例えば、このように変換します。

  • 彼らがどこからきたのか(開いた問い)
    →この人たちはみな同じところから来たのか(閉じた問い)

  • 何時頃に撮られた写真なのか(閉じた問い)
    →この写真はどうやって撮られましたか(開いた問い)

違う視点から質問を考え直すことは普段なかなかないため、初めはとても戸惑い何も思いつくことができませんでした。
分からなかったらパスしてもいいよと言われたときは、本当にほっとしました(笑)

他の方々の変換した質問を聞きながら、ああこのようにやればいいのか、じゃあこの質問はどうなるのだろうと、考えていました。

でも難しくてうんうん唸っていました。

そして最後は「問いを選ぶ」です。
今までに出た全ての問いの中から「自分にとって最も重要な問い」を選び、なぜその問いを選んだのかを全員で共有しました。

私は「どうやってきたのか」という問いを選びました。
自分が出した問いではなかったですが、この問いが私にとっては最も重要でした。

なぜなら、彼らは全員バラバラのところに住んでいたにも関わらずユダヤ人というだけでアウシュビッツに連れていかれ、この写真が撮られています。違うバックグラウンドを持つ彼らが一つの共通点のみで同じ場所に集められた理由や、その時の様子を詳しく知りたいと考えたからです。

他のインターン生やスタッフも同様に自分にとって最も重要な問いを選び、その理由をお話しているわけですが、理由は似ているが選んだ質問は異なっていたり、またその逆もあったりと非常に興味深かったです。

以上が実際に私が初めて体験した問いづくりでした。
その時の雰囲気が伝われば幸いです。

皆さんは写真を見たときどのような問いを思い浮かべましたか?
自分のことばで自由に問いを作ってみてください。

初めての問いづくりを終えて

初めて、問いづくりを終えたとき私が一番思ったことは「頭が混乱する!」でした。

というのも、
一つの問いからたくさんの質問を考えたり、またそれを考え直したりと普段やらないことをやっているうえ、他の人の質問を聞きながら自分も考えたりと、整理しなければならない情報が多すぎるのです(笑)

しかしその分学びもたくさんあったなと感じています。
自分とは異なる視点、異なる意見を聞くことができ、新たな気づきも生まれます。
全く違う勉強をしてきている人々など、バックグラウンドが違う人が多ければ多いほど、また問いに幅が広がりおもしろいんじゃないかなとひそかに思っています。

やはり最初は問いを考えることや、自分のことばで伝えることでいっぱいいっぱいだったため、正直そのようなことを考える余裕はなかったです。
しかしながら回を重ねるごとに、「頭はフル回転だけどもっと他の人の意見を知りたい!」という思いが溢れてきます。

自分の問いを自分のことばで伝え、他の人の問いも聞き、さらにそれを考える。
普段やりそうでやらないことの一つではないでしょうか。

「問いづくりは頭をよく使う」ことは事実です。しかしその分、他の人の意見も聞き、それをもとにさらに自分の中でも違った考えが浮かんできます。

人々と交流し、様々な声を聞き、自分の意見も述べる。そのような機会は普段生活していてもなかなかないと思います。

私にとって問いづくりは、他の人との交流の場及び自分の幅が広がる場だと考えています。

おわりに

「問いづくり」と聞いても、一体何なのかイメージできる方は少ないと思います。
しかし、一度でも参加すれば何をするのか知ることができます。

他の人と話すのがちょっと、、、という方でも考えることが多すぎてそれどころではないと思います。(実際に私もそうでした)

ほとんどの方が初対面ですし、そこまで気負う必要は全くありません。
少しでも興味を持っている方はぜひご参加ください!

そして現在、インターン4期生が中心となり若者向けイベントを企画中です!

日付は
2月24日(金):オンライン
3月16日(木):対面

オンラインでは問いづくりを行います!
そして対面ではユダヤ教のシナゴーグを訪れそこでラビ(ユダヤ教指導者)のお話を聞きます。

さらに詳しい内容はこちらからどうぞ!
第1弾オンライン企画:


第2弾対面企画: