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医療について考える

こんばんは、ツカジです。

コロナが日常になって、いろんな方が会場ではなくオンラインでも対談や講演等をされるようになり、海外にいてもそのような機会に参加できるようになり、有難く感じているこの頃です。

数日前になりますが、カンボジア・ミャンマー・ラオスなどを中心とした途上国で医療活動をされている医師の講演を、絶妙なタイミングで知ることが出来て参加させていただきました。

20年近く途上国の医療に携わられている中での貴重な体験談や、リアルな医療現場の話や、途上国という枠組みだけではなく「人間」という視点でとらえられた考え方など、なるほどと初心に返って頷かされ続けた90分でした。

その中でも、印象的だった言葉が

1.命には値段がある

日本では「命はお金に換えられない」という考えがベースにありますが、海外になると「いくらでこの命は助かるか」というのが現実だという国も数多くあります。

実際に、カンボジアで医療者として活動する中で「お金がないために治療ができなかった」という話も決して少なくはありません。
途上国で活動する私たちは、その現実を受け入れ、そのために何ができるのかと考えて行動していくことが必須となると思いました。


2.心を救われる医療を提供する

これは途上国に限ったことではなく、全世界で共通することで、医療や健康維持を必要とする方々の、それぞれ持っているバックグラウンドまで理解したうえで治療にあたるということです。

一見当たり前のことだと思われそうですが、国や文化、生活環境も変われば変わるだけ、身体面のみならず、精神面までフォローするという事は、とても奥が深く正解がないことだと思います。
その中で、ひとりひとりの病気だけではなく、その人やその人の家族の人生まで丁寧に向き合うという事は医療者にとって、永遠の課題のように感じます。


3.失敗も多いから、思い通りにいかないから、人生は魅力的

社会に出た時から、医療現場で長く働いている私にとっては、リスクや失敗は許されない場面を多く経験した分、失敗にとても臆病になってしまっていましたし、看護師の師の意味通り、どうしても指導して導きたがってしまいますが、そうでなくてもいいのだと、純粋に心を打ち砕かれたような言葉でした。

国際医療という意味で、すごく特別なことだけを考えがちでしたが、医療や看護の基本の部分は、どこにいたとしても変わらないことなのだと振り返ることが出来た貴重な時間でした。


NPO法人HERO
ツカジ


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