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倉敷鷲羽高校の放課後キャリア探究「放課後のわ!しゅう」

倉敷鷲羽高校にて実施している「放課後のわ!しゅう」。2023年度は備中県民局提案型協働事業として実施しました。このnoteでは、倉敷鷲羽高校での取り組みについてまとめていきます。

活動のねらい

自分の関心を深めることのできる環境をつくり、自分の得意や興味を探究できる高校生を増やす。

活動概要

月1~2回、高校の放課後に空き教室を1.5時間ほど開放して実施。高校生は大学生スタッフや大人とコミュニケーションを繰り返すなかで、自分のやりたいことをやってみたり、進路の探究に向かってチャレンジしていきます。

[Phase1]踊り場:大学生や大人と楽しくおしゃべりしたりする
高校生は様々な過ごし方をしています。スタッフと自分の趣味のことを話したり、他愛のない話をしている生徒もいれば、自分のキャリアプランを書いて考えたり、学校の課題をしている生徒もいます。

図書室は可動式の机で椅子もカラフル
ゲストとして社会人を迎えてコミュニケーションすることも

[Phase2]開示:やりたいことや気になることについて話す
スタッフとの関係性ができてくると、「○○やりたいと思っているんですけど…」「○○の分野に興味があって…」など、自分のやりたいことや気になることなどについて自己開示してくれます。

[Phase3]越境:学校の外に飛び出してチャレンジする
開示してくれた内容から「じゃあ、○○してみる?」というような問いかけを返して、行動目標を生徒と一緒につくります。やってみることが決まったら、必要に応じて地域のリソース(人・モノ)を活用しながら学校の外に飛び出して成長機会をつくります。

活動事例

【Case.1】ツアーコンダクターに興味のある生徒が実際の仕事について話を聞く

●内容
観光バスの添乗員さんによくしてもらった原体験からツアーコンダクターの仕事に就きたいと考えている生徒が旅行代理店で働くツアーコンダクターの人にオンラインで話を聞いてみました。「話ができるか自信ないです」と弱気な発言をしていたのですが、しっかり質問を準備して当日に臨むことができました。

●高校生の感想
将来役立つ能力は、特別なものばかりではなく、今からでも実践できるような簡単なものもあったので、あまり身構えすぎる必要はないなと気付きました。自分が目指しているお仕事に実際に就いておられる方へ直接お話を伺うことで、身の回りの情報だけでは知ることができなかった、疑問に対する答えを得ることができ、とても嬉しかったです。

【Case.2】ボランティアに関心のある生徒がボランティアしてみる

●内容
ボランティアを年間10回やると目標を立てた生徒が初のボランティアに挑戦。ボランティアセンターに自分でコンタクトをとって、重度障害者の支援施設でクリスマス会の会場設営などボランティアを行いました。これをきっかけに、土日は予定が空いていればボランティアに出かけるようになりました。ボランティア先で出会った人たちからさらに機会を広げて、子ども食堂のメニューを書いたり、倉敷市社会福祉協議会が発行するガイドブックの表紙のイラストを描いたりもしました。

●高校生の感想
私はあまり勉強が得意ではないので、他の人がやっていないことをと思ってボランティアしたいと考えていました。でも、どうやったらいいか分からなくて、放課後のわ!しゅうで相談しました。実は人見知りなんで大丈夫かなと不安に思っていたんですが、実際行ってみるといけたので、そこからバンバン行けるようになりました。12月に初めて行ってから、もう8回くらい色々なボランティアに行きました。

ボランティアが好きなんです。自分のできることをやって、それが誰かのためになって自分も褒めてもらえるし、ボランティアで知り合いが増えて、さらに他の仕事ができるようになるので。私は絵を書くのが人よりほんの少しはできるかなくらいに思っていて、そんな自分のちょっとできることが有効活用できることがボランティアの良いところだなと思います。

成果

放課後のわ!しゅうを利用した生徒からは下記のような感想がありました。将来の話を真剣に聞いてくれる存在がいて、自分の挑戦を後押ししてくれる場所、自分が安心して居られる場所としても認識されているようです。

  • 自分の知りたい気持ちを追求するため、気になる分野の方とお話をする機会を設けて頂けることになり、嬉しかったです。

  • 先生以外の大人とのコミュニケーションが取れたり、色々なゲームをして楽しかったです。

  • 将来の夢を真剣に聞いてくれたりしてとても楽しかったです。

  • 初めてチーズケーキタルトを作れて楽しかったです!初めてだったのもあって不安でしたが無事作れてよかったです!

また、利用者(「放課後キャリア探究」活用校3校の合計)の約9割が「進路に対する目標できた」「進路実現のための行動を起こすことができた」と回答しました。

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