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高校生、課題の回答をひっさげ企業訪問へ行く。

明誠学院高校2年生の高校生が、総合的な探究の時間「Meisei Mission」の授業でKOBASHI HOLDINGSさんを訪問しました。

「Meisei Mission」は、企業から提示されるミッションについて、グループで回答を提案する探究の時間です。ミッションについて考えると同時に、企業訪問を行い、業界や学問への理解を深めます。たとえ難しい課題でも、グループで協力して学問を深めながら、自分たちなりの答えにたどり着くことを目指します。

会社の紹介

広報担当・宮下さんよりKOBASHI HOLDINGSの事業を紹介してもらいました。「地球を耕す」という壮大なミッションから展開される、農機具の製造とモノづくりのスタートアップの支援事業の説明などを受けました。

会社見学

工場で働く社員さんのガイドもと、工場内を見学。作業機工場と耕うん爪工場の2つのセクションで、農機具の製造工程を間近で見ました。

ランチタイム

KOBASHI HOLDINGSさんのご厚意で、新しくできた食堂でランチをご一緒させていただきました。食事しながら、気になったことを人事総務課・福岡さんに色々と質問していました。

Mission Session

KOBASHI HOLDINGSさんからは、事前課題として

  • 農家の収益性をアップさせるには、どうしたらよいか考えよ!

  • 農業従事者が増えるよう、農業の魅力を発信するアイデアを考えよ!

というミッションを出してもらっていました。高校生は2つのグループに分かれて、課題への回答を授業(総合的な探究の時間)で考え、社員さんに説明します。

生徒の発表を受けて、社員さんから忌憚のないフィードバックを受けます。「農家の収益性をアップさせるには、どうしたらよいか考えよ!」について考えたグループでは、スーパーなどで売られているお米や野菜のパッケージデザインを改良することで購買を促進するアイデアで、手書きのデザイン案も発表しました。

経営統括部・森田さんからは「消費者としてのアイデアがたくさん出る観点で、よいと思いました。1つの野菜にかけられるマーケティング費用は(自動車などと異なり)かなり限られていたり、最近ではエコの観点からパッケージを削減しようという流れもあったり、費用対効果のバランスをどこでとるかが難しいです。また、農家という目線から考えてみても、また違ったアイデアが出るかもしれません。」とコメントをもらっていました。

温かくフィードバックしてくれる森田さん

Add Missionの提示

ここまでは言わば前哨戦です。提示された「決まった答えのない課題」について自分たちで答えを考えて、社員さんとセッションするという流れをもう一度行います。

そのための最終ミッション(Add Mission)が提示されます。高校生たちは、最終プレゼンの日に向けて、答えのない問いに再び挑みます。

Add Missionは、農業×モノづくりで「地球を耕す」アイデアを考えよ!

高校生の感想

訪問終了後、高校生からは下記のような振り返りがありました。

私がKOBASHI HOLDINGSに行ってみて印象に残っていることは、環境に対して様々な配慮が行われていたことです。特に二酸化炭素の排出量が大幅に減少しているなと思いました。また、他の企業さんとコラボレーションしてサスティナブルな社会にして行くような取り組みを積極的に行っていたことに対して小橋さんが『地球を耕す』と言う目標をどれだけ本気で考えているのかとても伝わってきました。また実際に訪問に行ってみて社員さんがいかに快適に仕事ができているのかと言うところにまで気を利かせておりそう言ったところに小橋さんの魅力を感じました。
企業目標でもある『地球を耕す』と言う言葉を最初に見た時私はどう言ったことを表しているのか全く分かりませんでした。今も完全にその意味が分かったとは言うことができませんが、社員さんの丁寧な話を聞いてみて所々分かったような気がしました。

訪問前、私はKOBASHI HOLDINGSについて主に農業用具を作る会社だというイメージを持っていましたが、実際に訪問をしてみることによって、ただ単により良い農業用具を作るだけでなく、KOBASHI HOLDINGSの経営理念である「地球を耕す」を基にして製品を海外に輸出したり、ユーグレナ社と効率的かつ安定的な培養方法について共同研究を行ってきたということを知ってより良い地球を作って行くために様々な取り組みをしている会社だということが知れてよかったと思いました。
私がKOBASHI HOLDINGSを訪問して感じたことが3つあります。一つ目はとにかく外観が綺麗で、従業員一人一人が仕事に没頭していて、社員さんが私たちに会社について色々と説明してくれたところです。二つ目は社員食堂で食べた昼食がものすごく美味しかったことです。三つ目は社員さんたちがものすごく明るかったことです。例えば、私は社員さんに3つぐらい質問をしたのですが、それぞれの質問に対してとてもわかりやすく回答してくれました。また社員さんが私にいろいろと話しかけてきてくれて、お互いに良いコミュニケーションが取れたと思います。最後にこの企業訪問を通じて将来の進路についてたくさんと考えることができました。このような機会を作っていただき本当にありがとうございました!

私がKOBASHI HOLDINGSさんを訪問してまず感じたことは、自然をとても大切にしている会社だということです。会社の方の話を聞いていると、自然を守るためにたくさんの工夫をしていることが分かりました。特に驚いたのは会社の全ての電気を100%再生可能エネルギーを使っているということです。100%再生可能エネルギーを使うのはとても費用のかかることだけど、環境のためにそこまでできるのが本当にすごいなと思いました。他にも会社で人工芝を使っていたり、塗装スプレーから出る有害物質への配慮など様々な工夫をしていました。
KOBASHI HOLDINGSさんに訪問して思ったことは、建物が想像以上に綺麗だったことです。ミーティングルームにはデザインや形が違うさまざまな椅子が置いてあったり、地球の形のミーティングルームがあったりなど、入った瞬間からワクワクするような空間でした。また食堂も日替わりメニューが楽しめて、ご飯もとても美味しかったです。会社の方もみんな素敵な人達でした。ランチを一緒に食べた方は、人見知りしてなかなか話せなかった私たちにもずっと明るく話しかけてくださってとても嬉しかったです。

実践後記

百聞は一見に如かずと言いますが、今回の訪問企画について、イメージとのギャップに着目することがねらいの一つでした。製造業というと、若者たちはなぜか少し暗い雰囲気をイメージしています。しかし、実際はそんなことはなく、訪問後のギャップとして明るい雰囲気について記述する生徒が多く見られました。それは、社員さんたちが温かく接してくれたことや社屋の環境的な明るさに起因しています。

サステナビリティに注目する生徒も多く見られました。おそらく学校でSDGsしかり、そうした持続可能性について見聞きする機会が多いために、事象をキャッチするアンテナとして環境への配慮などが形成されているのでしょう。

また、企業見学という枠組みを越えることも今回のねらいでした。インプットの機会としての企業見学だけでなく、アウトプットの場にもすることで、生徒の参加方法の幅を広げ、学習効果を高めたいと考えていました。そこでミッションという形で、訪問前に企業から課題を出してもらいました。

自分たちで考えた回答に対して、社員の方が真剣にフィードバックに応えてくれる相互作用から、見学だけでは生まれない”つながり”を醸成できたのではないかと思います。このつながりはまだ微弱なものなので、最終ミッション(Add Mission)のワークを通して、さらに強いものに昇華できればと思います。


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