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毎年11月20日は”子どもたちの幸せを考える”世界こどもの日

■皆さんは「世界こどもの日」を知っていますか?

日本にとって馴染み深いのは、5月5日の「こどもの日」ですよね。
子どもたちの成長をお祝いする日で、祝日法では「子どもの人格を重んじて幸福を願い、母親に感謝する日」とされています。

一方、「世界こどもの日」は、今から約70年前の1954年に、「世界の子どもたちの相互理解と福祉の向上」を目的として、国連によって制定されました。

1954年 国連が「世界こどもの日」を11月20日に制定
1959年11月20日 国連総会で「子どもの権利宣言」が採択
1989年11月20日 国連総会で「子どもの権利条約」(国際条約)が採択
1994年 日本政府が「子どもの権利条約」を批准

毎年11月20日は「子どもたちの幸せを考える日」として、世界では子どもたちが主体となって参加する催しも多く行われているそうです。


■世界で最も受け入れられている人権条約

「子どもの権利条約」を締約している国・地域の数は196で、世界で最も広く受け入れられている人権条約です。

ーすべての子どもたちが、幸せに健やかに育つためにもっている権利
ほとんどの国・地域がこの権利を保障しようとしているのです。

世界の子どもたちのための国連機関「ユニセフ」によると、子どもの権利条約の基本的な考え方は、次の4つの原則で表されます。

===以下ユニセフのWEBページより引用===

それぞれ、条文に書かれている権利であるとともに、あらゆる子どもの権利の実現を考える時に合わせて考えることが大切な、「原則」であるとされています。

1 差別の禁止(差別のないこと)

すべての子どもは、子ども自身や親の人種や国籍、性、意見、障がい、経済状況などどんな理由でも差別されず、条約の定めるすべての権利が保障されます。

2 子どもの最善の利益(子どもにとって最もよいこと)

子どもに関することが決められ、行われる時は、「その子どもにとって最もよいことは何か」を第一に考えます。

3 生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)

すべての子どもの命が守られ、もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されます。

4 子どもの意見の尊重(子どもが意味のある参加ができること)

子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮します。

(補足)以前、ユニセフは「子どもの権利条約に定められている権利は大きく分けると4つ(生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利)」との説明をしていたが、現在はその説明を使用していない。

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これら4つの原則は日本の「こども基本法(日本の子どもに関する基本的な法律:2023年4月施行)」にも取り入れられ、原則の一つでもある「子どもの声を聴くこと」が今、積極的に進められています。


■子どもたちと一緒に過ごす私たちができること

放課後NPOアフタースクールは、日々子どもたちの居場所を運営したり、体験機会をつくって全国に届けたり、企業・自治体の方と協働したりと、子どもとも、そこに携わる大人とも、関わりつながる機会が多いです。

まず、私たちにできることとして、放課後NPOで働く私たち自身が「子どもの権利」について知り、理解するところから始めようと、内部で学び合う時間をとりました。

▼内部会議の一部の様子をまとめたグラフィックレコーダー

何か迷うときや意見がぶつかったときなどは「2 子どもの最善の利益(子どもにとって最もよいこと)」の原則に戻って改めて考えてみる、というように、みんなで立ち返れる”軸”を共有できたように思います。

そして、「4 子どもの意見の尊重(子どもが意味のある参加ができること)」の原則から、「子どもたちの声を聴く」ということも意識しており、子どもたちから聞こえてくる「○○をやりたい」「こうだったらいいな」を叶えられるように、また、私たちだけでは実現・解決ができないことは、その声を国や社会へも届けられるようにと活動をしています。

▼子どもの声を聴いた活動事例

▼小学生の放課後の過ごし方に関する独自調査で聞こえてきた声は、「放課後にもっと友達と遊びたい」

11月20日は「世界こどもの日」。日本ではあまり知られていませんが、子どもたちの幸せを一緒に考えてくれる方が少しでも増えるととても嬉しいです。


▼参考にさせていただいたWEBページ