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授業に出てくる用語?

「指導法を考える」

和・差・積・商・加・減・乗・除・自然数・整数・等号・不等号・正の数・負の数・項・同類項・絶対値・符号・逆数・奇数・偶数・累乗・指数・係数・定数項・方程式、これらの単語は、中学1年生の1学期に出てくる数学の用語です。中学では、こうした語句の説明にあまり時間をかけて説明はしません。これが、子ども達の躓きの原因として上げられます。先生が行う「説明の理解不足」、後に致命的な学習結果として表面化します。その一番の問題点である「語句」の解釈は、例の子ども達が陥る「わかったつもり」状態を生んでしまうのです。

幼児から、小学1年生に進学すると、子ども達にはことばの壁があると申し上げました。なぜなら、それまで慣れ親しんでいた幼児対象のことばは、小学校では一変するからです。これが平成の子ども達の弱点です。事例をあげれば、幼児の場合「プリントをおカバンから出してお机の上に置きましょう。」が一般的です。これが小学校では、「プリントをカバンからだし机の上に置きなさい。(ましょう。)」となります。また、最近では大人に対し同等のことばを使うのも平成の子ども達の特徴です。家庭で、丁寧語や尊敬語が使われていないのでしょう。

ことばの使い方でその子の性格まで作られるとしら?

こうした言語的に未発達な子ども達の増加は、教育界では危機的な状態を示しています。何度も、申し上げてきましたが、人の心はことばで形成されていきます。性格も、考え方も、ことばを介しているのです。現代社会においては、それが意外と無頓着であることが大きな問題なのです。

次に中学生です。中学生ではことばと共に、より抽象思考が重視されます。特に数学では問題の出し方で顕著に表れています。「AとBの積にCを加え、その和をDで除した。これを式に表せ」小学生とは違い、とても簡潔に表されています。すると、ここに表れた語句の知識が必要になります。子ども達の思考に欠かせない語句の吸収と理解は、もう一つ子どもの成績に大きく絡んでくるので学習の最重要課題であると言えます。言語的知性と論理数学的知性、人の知性を形作る8つの知性の中でこの二つの知性が中心を担っています。

数学のみならず、各教科で出てくる用語の数はかなりあります。これを理解吸収するには、時間と労力を惜しんでは出来ません。各教科で出てくる用語をまとめ、学習する事をお薦めします。その指導方法として、私のラボスクールでは、子ども達の状態から、フラッシュカード指導をより強化する方向を打ち出しました。フラッシュカードは、英単語学習に非常に適しているので、こちらも強化していく方向です。

この間の分析では、数学において、語句の理解で全員の期間テストの成績が上がりました。言葉の理解は、思考へと導かれます。この指導は、コンピュータなどで簡単に行えそうですが、それでは意味がありません。また、効果としても次第に減少していく傾向にあります。やはり、人を介して行われるべき指導でしょう。カードは、予習復習が驚くほど短時間で可能です。繰り返しの割合で、語句の定着はより確かになります。勿論、制作には工夫が必要です。是非、チャレンジして下さい。

2014/6/19


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
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