見出し画像

子どもの変化

「教育のバランス」

幼児教育を通し、子ども達の成長発達を見ていると、指導内容にもよるのですが、2~3ヶ月のサイクルで変化していく状態が見えます。私達の身体は、日々新陳代謝を繰り返し、血液も、細胞も入れ替わります。この細胞の入れ替わりと、子どもの変化(能力的)に関係があるのかも知れません。乳幼児期の身体にとって必要な栄養素や運動、対する乳幼児期の脳に必要な栄養素と刺激、親としては共に関心を示すべきなのでしょう。


脳の神経細胞から見た人間

以前に紹介した「脳の神経細胞数から見た人間」の図があります。

神経細胞ですから脳に大多数が集まっていると想像しがちですが、手の部分を見てお解りのように、ありとあらゆる物を作ってきた手には、やはり多くの神経細胞が集まっていることがわかります。幼児期の指導に巧緻性と呼ばれる能力の開発があります。主に、小学校受験に必要とされる能力ですが、人の成長に欠かせないものがこの巧緻性と言えます。

ことばを変えると、手先指先の器用さとなります。おる、たたむ、つまむ、つかむ、まわす、おす、書く、描く、ぬる、ほじる、もつ、むすぶ、しぼる、にぎる、通す、ぬう、こねる、さする、なでる、あらう、とぐ、きる、ちぎる、そして、作るとなります。如何でしょう、脳が考えることを具現化する手先、指先の機能は、幼児期の神経発達の過程で養われていきます。味覚・視覚・聴覚・嗅覚・触覚の五感と、前庭感覚・固有感覚などから得られる刺激による情報は脳によって処理されます。入力された情報は、脳の中で処理、加工され、一つは声としてことばを発し、一つは文字や数字、絵などを手先指先で出力されていきます。勿論、情報に対する出力は身体全体を使うのですが、指先は特に知的な部分により特化しているようにも思えます。

こうして考えると、成長発達が著しい幼児期には、知識偏重という指導は不向きであることがわかります。指先や手先に関することばが示すとおり、幼児期に身につけるべきことが数多くあります。言語指導、数指導に加え、知覚分野で扱われる巧緻性の指導は幼児教育の特徴かも知れません。こうした幼児教育に求められバランスのとれた指導は、子ども自身の生活能力も高めてくれます。単に知的教育に偏ることなく、子ども自身の人格形成に繋がる指導が重要です。

幼児教育を通し、「何の為に」「何を指導するのか」が問われています。この時期だから出来る教育、この時期でしかできない教育、人の成長発達にはその指導においてそれぞれにタイミングがあります。皆さんのご家庭には、子ども達が出来る指先や手先を使うお手伝いはありませんか。あったら是非お手伝いをさせてあげて下さい。指先手先は、第2の脳なのかも知れません。

2014/6/24


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
内容は公式HPへ

相談やお問い合わせ、無料体験教室の申し込みなど最新情報も受け取れる公式LINEアカウントも開設致しました!
ぜひお友だち登録して下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?