見出し画像

ことばを失う子ども達

「保護者の判断力と思考力が…」

「政治家の質は国民の質」福沢諭吉のことばです。議会制民主主義の崩壊は、政治に関する国民の意識低下が招く結果であるとも言われています。全国に広がる政治家の舌禍問題は私たちの姿を写す鏡なのかも知れません。

子ども達の教育にも同じ事が言えるでしょう。子どもの失語症、親から見放された子ども達の殆どがことばを知りません。親から、大切なことばを与えられていないからです。親から繰り返し行われることばがけ、様々な現象や「ものごと」などが笑顔で繰り返し話されます。その「ものごと」を表すことばから赤ちゃんは「こころ」を形成していきます。「ものごころ」がそれです。

インドで発見された、オオカミに育てられた姉妹(オオカミに育てられたと言うより、人間的環境課から隔離されていた)「オオカミ少女」、南フランスで発見された「アヴェロンの野生児」、彼らは生まれて間もないときから人間的な環境を 奪われ育ってきました。彼らの特徴は以下の通りです。

  • 音声のことばをもっていない

  • 人間的感情がない(心がない)

  • 感受性や感覚、特に動物的本能が異常である

  • 羞恥心が無く、感情的表現である「泣く」「笑う」「涙を流す」という情緒的発達が遅れている。

  • 自閉的面を持ち、コミュニケーションが取れない。人と接触が出来ない

以上の特徴的な面から、皆さんは何を想像するでしょうか。ことばを教えられない子は、例外なく寿命が短いと言われ、それも20歳前後と言われています。 

子ども達の心を育む、豊かなこころを育てる。物事の本質に迫るとき、それは常に人間的な対応であることに気付かされます。だから「ことば」の教育だと思うのです。判断力も、理解力も、想像力も思考力も、そして記憶力やイメージ力も、人間が必要とする知力には全て「ことば」を必要とします。

問題とされる子ども達に共通しているのが、「ことばを持っていない」と言うことです。性格に言えば、考える事ができるだけの語彙数を持っていないという事になります。そして、今回、新潟の長岡の保育園に行き確信したことがありました。今まで、このブログでお伝えしてきた「感覚教育」の重要性です。「ことばを育む教育」と「感覚教育」、この二つを抜いた基礎教育はあり得ないでしょう。子ども達の問題行動は、保護者である方々の意識にかかっています。子ども達の言語獲得は幼い時期でなければ出来ません。親が、ことばを大切に扱わなければ、子どものこころも貧しいものとなるでしょう。

今、多くの方々から、私の教育理念にそった教室の開講や開設に関するご要望が増えてきました。全ての地域には無理ですが、様々な方々と連携し、出来る限りご要望にお応えしたいと思っています。教室のご提供など既に申し出られている方もいらっしゃいます。民間教育の方々からもお声を頂戴しています。幼児教育のご経験があるという方からも自宅でできないかという相談も受けています。嬉しい限りです。こうした子ども達を取り囲む環境が整うことで、彼らの未来も開けてくるのではないでしょうか。子ども達に与えられるはずの無限の可能性、それは、親が与える「ことば」の質と数で決まるのではないでしょうか。

私自身、こうした教育活動に向けて、自由に動き回りたいと思います。

2014/7/6


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
内容は公式HPへ

相談やお問い合わせ、無料体験教室の申し込みなど最新情報も受け取れる公式LINEアカウントも開設致しました!
ぜひお友だち登録して下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?