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子ども達の変化に対応できるのか!

「教育の原点がここにある」

私の教育活動の中で、30年近くご指導をさせて頂いている新潟長岡の希望ヶ丘保育園。園長のご主人である、亡くなられた事務長の想いを繋ぎ、園長先生は名実共に保育園としては異例の早期知的教育を取り入れた総合教育を完成させました。知育・徳育・体育・食育、そして音楽を加えた教育活動は既に保育園の領域を超え、本来あるべき幼児保育の道を切り開いてきました。近くにある有名な幼児教室に通う子ども達も、この保育園に入園を希望します。いつも私が申し上げる、一般の幼児教室は、この園の知的教育を超えるレベルでなければなりません。

園の活動は子ども達を飽きさせることのないプログラムが満載です。それも、動と静を織り交ぜ、メリハリのある指導が展開されます。しかし、そのプログラムにも多くの問題点が出てきました。プログラムとしてはある意味完成された内容です。しかし、時代の変化は、子ども達の生活環境を大きく変えてきました。環境の変化は子ども達の変化を産みます。3年前から警鐘を鳴らし始めている「指導しにくい子ども達」の問題です。その数が次第に増えているのです。こうした子ども達の変化をまず最初に感じ取ることが出来るのが幼児教育です。子ども達にとって善い変化であれば良いのですが、今見られる変化は、小学校、そして中学校へ上がるにつれ深刻になっていくことになります。

愛知で起きた「いじめ問題」、虐めに対し勇敢に立ち向かった少女が、あろう事か反対に虐められ。子ども達が虐めと認識していることを、大人であり教師である者が認識できない教育現場の体質は、緊張感の欠如、危機管理の甘さ、判断力の欠如を招いています。こうした子どもを取り囲む環境に「愛」を感じ取ることは出来ません。保育園の対象は幼い子ども達です。ことばを介してコミュニケーションが取れない子ども達に、唯一理解できるのが先生方の優しい笑顔です。笑顔の先生に子ども達は寄っていくのです。心を開くのです。2歳、3歳、4歳と子ども達の言語力は次第に高まっていきます。それが正常な発達です。でも、もしことばが出てこなかったら…。

 子ども達のことばの後れはある意味致命的なものとなります。自分の意志を伝えられないからです。語彙数の少ない小中校生にもこれは当てはまる事なのです。ことばで表現できないから物理的な暴力で表現してしまうのです。「嬉しい」は表情で解ります。しかし、もっと深部にある苦しみや悲しみはたどたどしくもことばで伝える事ができれば大人達の理解も早い筈です。障がいとしてことばの後れがあることは理解できます。しかし、障がいのない子に言語発達の遅れがあるのは何故でしょう。その原因は明白です。最も重要な幼児期に、子どもと親との会話やコミュニケーションが十分では無いからです。この子達にはスキンシップも足りません。

保育園の先生方に母親の姿を見ることがあります。若く独身の先生にです。子ども達を慈愛に満ちた表情で抱っこし、抱きしめます。その姿から「無償の愛」を感じました。子ども達を見つめる。子ども達の声を聞く。声にならない子ども達の叫び声を聞く。朝9時から子ども達が各家庭に帰るまで、この光景があちこちで見られます。小学校の先生、中学校の先生、そして高校の先生はこの園で毎日行われている教育活動を見るべきです。そして学ぶべきです。ここに教育の原点があるからです。勿論、幼児教室の先生方もここを原点として学び直すべきでしょう。

間違いなく感動します。心ある先生は自己嫌悪に陥ることでしょう。自分の至らなさ、力の無さを反省するでしょう。

教育改革とは、原点を見直すことから始めるべきです。保育園に通ってくる子ども達と、対する先生方の子ども達と接する姿を見て頂きたいと思うのです。

今回、研修では驚くほど多くの質問を受けました。涙を流しながら自分の至らなさを話す先生もいました。空き時間には、園長、副園長、主任と私で、一人の先生をバックアップするために皆で意見を出し合いました。このチームだから、保護者にそして子ども達に信頼されてのだと納得しました。心から感謝です!

2014/7/5


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
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