見出し画像

見直される算数指導

「タイル学習」

最近、連日全国からタイルのご注文や問い合わせを頂きます。殆どの方が、私どもの動画映像をご覧になってのご注文です。やはり、指導の仕方や、タイルの応用がご理解頂けると指導もし易いと思われます。タイル指導は、指導対象が幼児から中学生までと幅が広く、昨日も解説させて頂いたように、小学生低学年で指導される、タイルを使った2桁の掛け算ですが、そのタイルとタイル図がそのまま式の展開と因数分解に応用できるのです。中学の教科書もタイルを模した図が使われています。しかし、タイルを実際に扱って来なかった中学生が、いきなりタイル図を見せられても直ぐに理解はできないでしょう。それは、図を使うという思考回路ができていないからです。

タイル指導を誤解されている方は、タイルは算数が苦手な子や、学習障害を持っている子が使う物と決めつけているのではないでしょうか。それは、大きな間違いです。また、タイル指導はけして特殊な学習法ではありません。タイル指導には、系統性という今までの算数指導になかった面が幾つもあるのです。例えば、線分図やテープ図ですが、この扱いに悩む子どもは数多くいます。それは、数字中心の指導が多いからです。つまり、何かに置き換えて考えるという思考の指導をしていないからだと思います。数字と具体物の間にあるタイルは、量という概念をしっかり把握させる数指導にはうってつけの教具です。量だから、小数や分数にも応用が可能なのです。また、面積という量にも応用が可能で、その際使われる図はタイルの応用になります。こうした学習を幼児から、または小学生から指導を受けている子は、図に強くなるだけでなく、具体的思考を数字に置き換えていく抽象思考への学習をより深められることになります。

タイル指導は、学習障害をお持ちのお子さんにも適した教具であることはよく知られています。学力の二極化が叫ばれ、教育現場では、「落ちこぼれ」という言葉が聞こえてきています。特に算数嫌いになる子どもや、苦手意識を持つ子どもに共通していることは、数学習の基礎が定着していないことです。基礎教育の重要性を基本に考案されたタイル指導だから、学習障害をもつお子さんに適しているのです。それは、そのまま学力低下に悩む子どもにとって解りやすい指導法だと言えます。

半抽象化されたタイル図は、様々な文章問題・応用問題に応用されます。思考力が求められる現在、成績の優秀な子でも、図を利用した説明や証明は必須の課題でしょう。数学まで視野においた教具の存在は珍しく、タイル自体が数学習の系統性を唯一担える教具だと思います。

「なぜ」「どうして」という数学習の真理探究には、どうしても数字だけで説明ができない内容が多くあります。「2+4×3」の計算は、何故「4×3」の掛け算を先に計算するのかという、今まで、あまり行われて来なかった理由説明、証明を必要としています。だからこそ、視覚的に捉えることができるタイルが必要になっているのです。イメージや閃きは視覚的学習の経験で大きく左右されます。更には、フィジカルに数を自在に操作できるという特性が思考力をより高めてくれます。人気の高い、「タイルさんすう」は現在、続編である引き算編の開発が進行中です。 

2014/3/31


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
内容は公式HPへ

相談やお問い合わせ、無料体験教室の申し込みなど最新情報も受け取れる公式LINEアカウントも開設致しました!
ぜひお友だち登録して下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?