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御嶽神社に御朱印をいただきに行く。

2023/9/19

登山道に到着するまでにだいぶ長い旅をしてきた気がする。朝5時半に横浜駅を出て京浜東北線で川崎。川崎から南武線でどれだけの駅通過したかわからないほど乗って終点の立川。途中何度か居眠り。記憶を失った。立川から青梅線で青梅。さらに青梅から奥多摩線で御嶽へ。こんなに長いこと電車に乗る機会もないし、初めて来る場所だったのでわりと新鮮で飽きて疲れたという印象はなかった。見知らぬ風景。見知らぬ電車。ちょっとした緊張に眠気もだんだん湧かなくなってきた。それより初めてくる場所なのにあまり下調べしていない。降りる駅はわかっているけど、ここから先はどうする?。まずはここからケーブルカーの駅まで行かないといけないんだけど。バスに乗るのか?。バス停どこ?。降り立った御嶽駅。周りは山だらけ。かなりいい感じ。都会とはかけ離れた田舎の風景。なかなか期待できる山行になりそうだ。そんなことより次にすることだ。山アプリで見てみるとケーブルカーの駅まで歩いても行けるみたい。でも、初めて降りた駅だし右も左も分からない。できればバスに乗りたい。この駅で降りたトレッキング風の人たちが改札を出て道の向こうのほうに歩いていく。あっ、バスが停まっている。迷うことなくそちらについて行って、行き先も見ないままバスに乗り込んだ。なんとも安易な行動だが、乗り込んで間違いはなかったみたいでよかった。バスは間も無く出発。思ったほどの時間もかからずにケーブルカー乗り場へ到着。これだったら歩いても来れたかな?。まあ、楽してここまで来れたからよしとしよう。今日は山登りというよりはちょっと観光気分で御岳神社に行って御朱印を頂こうかとやってきた。神社は御岳山の頂上にあるので、軽い山行も兼ねられる。バスを降りるとすぐにケーブルカーの駅がある。バスを降りた人はみんなそちらに歩いて行く。頂上の駅まで行ってそこから長い距離を歩くんだろう。自分は頂上の神社に行くだけだから、歩いて行こうかな。そう思ってケーブルカー乗り場には向かわず。御嶽神社参道という舗装された細い道の鳥居を潜って歩き出した。舗装されて足元はしっかりしているけれど、それなりに急な斜面。すぐに汗が噴き出る。まだ、朝早いし、杉林に覆われて日差しは遮られているけれど、空気はまだ夏だ。しばらくが我慢の登りしていると、下の方からエンジンをふかした音が響いてくる。何事かと思うと徐々に軽トラがものすごい音をたてて登ってくる。舗装はされているとはいえ、この細い道を車も走るのかという驚き。それだけ狭い道だから歩いてある人間に避ける隙間は残されていないが軽トラはそんなことお構いなし。崖っぷちギリギリのところで通過を待つ。アクセル限界までふかして爆音立ててるわりな全然スピード出てない間抜け軽トラを見送る。その後も続々と軽トラがやってくる。ここは参道じゃなくて工事道なのか?。呑気に歩いてる自分は工事の人に迷惑かけてる存在なのか?。そんな疑問も湧いてくる。軽トラの運転手も荷台に乗った作業員も不快感を顕に自分を見てる。あー悪かったね。早く行っちまえ!。こちらもそんな表情隠すこともなくやりすごす。しかし何台登ってくるんだ。しまいにはどうでも良くなった。ただもう二度と御岳山には来ないかな?。と赤信号が頭の中で点滅し始めた。作業用車両の合間を縫って地味に歩いていくとやがてケーブルカーの赤いレールが見える。こんな気分になるだったらあれに乗ってくるんだったな。ケーブルカーに乗る金をケチる奴は来るんじゃねえ。というスタンス?。こんなことばっかり言ってても何もいいことないとは思っても今のところはそういう印象しかないから仕方がない。軽トラに追い立てられるような感じで歩いたせいか杉林の道を思わぬ速さで登り切ったみたい。建物が並ぶいかにも参道らしき道に出る。案の定こちらの各所で絶賛工事中。ここでもよそ者は邪魔者らしい。けどあからさまに不快な顔はしていない。交通整理のおじさんはそれが仕事なのか、丁寧に道を指示してくれる。工事の人はよそ者を邪魔者扱いにする人たちだけではないようだ。二度と来るか!メーターの針が若干0に戻りかける。参道の店々は今日は平日だし、ハイシーズンも終わったせいかほとんど店が開いていない。でもノスタルジックな風情はしっかり感じられる。観光気分も高まるよ。お上りさん感覚で道を歩いていると神社の境内の階段が始める。思っていた以上に階段続いているなあ。一歩ずつ。おや、階段に彫刻小さな鬼が窓を開けてこちらをのぞいているようなモチーフ。面白いなあ。階段を上る辛さを和らげてくれるような演出。なかなか気が利いているじゃない。階段は終わったかと思うと方向を変えてまだ続く。そういうがっかりを何度か繰り返してようやく着きました。御岳神社。なかなかカラフルで立派な門がお出迎えしてくれました。神社本体も色彩豊かで立派。奉拝と建物の撮影大会済ませたら、さあ今日の目的。御朱印をいただきに参りましょう。神社の横にある窓口に行って御朱印を巫女さんにお願いしてと。待ち時間に風景を眺める。どんな山が見えているのか皆目見当もつかないけれど、奥多摩の山々が綺麗に見渡せる。なかなかの眺望じゃないか。ここはお参りに来るだけじゃなくて、山登りとしのレジャーもすごくいいかも。途中の軽トラ煽りがなかったら。眼前の風景からふと振り返ると男女で夫妻風の人たちにリードを引かれた豆柴がこちらを見上げている。迷うことなく撫でくりまわすとこのワンちゃん興奮して尻尾振りまくり。可愛いやつだ。癒される~。ご夫妻に伺うとこの神社の守り神はニホンオオカミらしく、犬のご祈祷も行われていて、それでやってきたとのこと。そうか犬の神社なんだ。そういえばもう一匹人に連れられて犬が登ってきたぞ。犬もお参りに来る神社なんて最高。さて御朱印もできたみたいで巫女さんに丁寧にお礼をして、隅の人のいないベンチに行ってご飯にでもしましょうか。といってもいつものようにパン2個ですけど。真っ赤な立派な神社を見ながらの食事。風景を見渡してではないけれど、これはこれで素晴らしいオカズになる。犬と戯れたし、御朱印もいただいたし、腹も膨れて、もうすっかり不快な軽トラの記憶も無くなってしまった?かもしれない。さて今日の目的は無事に達成できました。帰りの電車も横浜まではるかに遠い道程だよね。そろそろ降りて行こう。パンの袋やゴミ集めてリュックにしまってと。さよなら御岳神社。とても素敵なところだったよ。いざと立ち上がる。神社の裏の方にも道があるみたいなので、登ってきた階段とは別の道で降りて行くことにした。こちらは階段でない分急激な坂道。でも舗装されているから安心。あっという間に宿坊が立ち並ぶ昭和な道並みに戻ってきた。ここを過ぎると間もなく杉林の山道に戻る。さっき登ってきた道とケーブルカー乗り場の分岐の標識。帰りはケーブルカーに乗ってみよう。ケーブルカー駅方面の道を選ぶ。振り返ると今降りてきた御岳山の山頂の神社が見える。もうこんなに降りてきたのか?。ちょっとびっくりだな。人の歩く力ってすごい。へんところで感心。舗装された杉林の道を進むと間もなく赤い鳥居が見えてきてそこをくぐるとケーブルカーの駅。お土産屋さんが何軒か並んでいる。さっきブザーが聞こえたからケーブルカー行っちゃったところかな?。人の気配なし。土産屋さんも手持ち無沙汰のご様子。こちらもお土産屋さんには用事ないんで駅の発車時刻確認でも確認に行きますか。あと30分ぐらいだ。もうちょっと時間あるな。駅のちょっと先にベンチがあって視界が開けている。あそこで時間潰そう。ベンチに近づいていく。視界が思いのほか広がっているじゃないか。双眼鏡も設置されている。何が見えてるのか、どこを見ているのか、いまいち判別がつかないが、まあ関東平野だろう。ケーブルカーの待ち時間にこんなパノラマ見れるなんて思わなかったのでちょっとうれしい。こんなに広々としたベンチに腰かけて風景眺められるんだから双眼鏡もってくればよかった。都心のビルとか横浜とかも見えたかも。やがてアナウンスがあってもうすぐ発車の時間ですといこと。改札で切符を出してケーブルカーに乗り込みます。さあ、これで今日の山行はお終い。今日は短い山旅だったが奥多摩という場所が新鮮でたくさんの刺激もらった。御朱印もらえたしワンコわしゃわしゃできたし長い間電車に乗っていられたし。さあ、ケーブルカーが静かに落下を開始しました。御岳山また来るかも!?。今日はありがとうございました。とりあえずサヨナラ。

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