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高尾山口で湯浴み、極楽気分。

2024/2/16

ラッシュが始まりつつある横浜線で八王子に向かっている。東神奈川で始発に乗ったので座席確保。ほぼ八王子まで寝ていて記憶なし。八王子から中央線ホームに移動。ホームは通勤の人でいっぱい。今日は小仏城山へ。そこから高尾山に行って。高尾山口に下って。高尾山口にある極楽湯に浸って帰る。先日の鶴巻温泉のリベンジだね。まあ、今回も山行というより温泉目当ての観光みたいなものだけど。そんな楽しいこと考えてホームで並んでいると、目の前を通過電車。お~っ!!。特急あずさだ。しかも3号。松本旅行出発当日に雪で運休になって乗れなかった電車だよ。今ここで見送ると松本の旅が蘇る。すぐに戻りたいな。そうこうしていると高尾行きの電車が滑り込んでくる。高尾駅で下車。バス乗り場へ。8時12分の小仏行きのバスに乗り込むと間もなく発車。今日も相変わらず人気の高尾エリア。おじさんとおばさんの爆撃トークで車内は気が狂いそうな騒音に塗れている。ま、ヘッドホンをノイズキャンセルにしてこちらも爆音ミュージックで対抗してるから平気。バスは街を抜けどんどん山の中に入っていく。この前来た時は雪景色だったけど、今日も先日の雪がまだ残っている。やっぱりこの辺は東京都とは言っても寒いんだな。程なくしてバスは小仏に到着。バスを後にし、すぐに歩き出す。今日は深いこと考えずに小仏峠に到着したら、給水休憩ちょっとだけ取って、小仏城山へ行こう。そこでとりあえず食事休憩。そして下山。高尾山も一応登っておくか。そしたらケーブルカーで下に降りて温泉。今日はそれがメインの目的としているから、そこからは気分次第ってこと。思う存分温泉堪能してくださいってとこだ。そう決まっているから、そこまでの行程は着々とこなして行こう。こういう風にモチベーションが上がる目的あると、山行自体に対する意気込みみたいなのは曖昧になる。目前にある坂道に対する嫌悪感や苦しみみたいなものあまり感知しない。風景や現前の空気もあんまり観察することを怠っている。これっていいこと?。それともヤバいこと?。どっちにしても現状に対して上の空っことだ。頻繁に訪れる裏高尾の道を探るような感覚もなく、無造作に進んで行く。やがて舗装道路から登山口に入り。ストック一本伸ばして。どんどん進む。バスにはいっぱいいた人ももう周りには誰もいない。いい感じだ。さあこの調子でどんどん行こう。岩が多くなって坂が幾分急になってくると小仏峠もまもなくだ。息もちょっとあがってくる。でも、木々の間から建物っぽい屋根が見えてくる。小仏峠に到着。眼下には東名高速。その向こうに広がる関東平野。今日はわりと遠くまで見える。反対側の富士山はどうなってるのかな?。それはここから小仏城山に行く途中にある休憩所で富士山見えるポイントあるから期待も膨らむ。とりあえず、ちょっと腰掛けて休もう。ペットボトルの蓋を開けて水を口に含む。さてここからはちゃんとした山道だ。上の空で歩くと危ない。気を引き締めて!。とか思うと逆効果になるかもしれないから、まあ、ふつうにちゃんと登って行こう。束の間の休憩を取って、再び歩き出す。道はドロドロの坂道になる。先日の雪は完全に払拭されていないんだろう。泥道ってけっこう侮れない。滑らないように気をつけなきゃいけないし、泥道避けようとして、変な場所歩いてつまづきそうになったり色々緊張強いられる場面も増える。地味に疲労もたまってくる。でも小仏城山までの登りはそう長くは続かない。まもなく山頂の鉄塔が見えて売店が並ぶ開けた山頂に到着。広場を一通り歩き回って展望を堪能した後真っ白に輝く富士山が見えるベンチに陣取る。さあ、食事にしましょうか。リュックからカレーパンとカップ麺を取り出す。今日は天ぷらそば。お湯を注いで出来上がりを待つ。今日は朝ごはん抜きで来たからちょっと今はエネルギー不足。ここで体力補填して高尾山を目指そう。今日は高尾山の頂上にも寄ってみようかな。さあ、カップ麺もできたかな。真っ白な富士山を眺めながらカレーパン頬張り、カップ麺を啜る。さあ、食事終わったらとっとと高尾山に戻ってケーブルカーに乗って降りよう。食事を平らげて水をごくり。リュックを背負い直してさあ出発。ここからは階段の下り。歩きやすいんだけどけっこう長い。初めは快調。すると、なんとまだ残っているのか。雪道に出くわす。歩みも慎重になる。でも、その雪道も一瞬のこと。さあ、どんどん下って行こう。見晴しのいい休憩ポイントも今日はパス。やがて下り坂の底に到達。目の前に見上げるような階段の登り道が姿を現す。この階段けっこうきついんだよな。でも、止まらずに登りに入る。小仏城山から高尾山以降の道はキレイに整備されていて危ないところとか歩きにくいところとかは全然ないんだけど、やっぱりこの延々と続く登り階段は一気に登り切るって気力と体力は自分にはないかな。それでも数度立ち止まっただけで紅葉台近辺のベンチにたどり着いた。ふー、少し一息つこう。ベンチに腰かけ、またまた富士山の絶景を眺める。今日は食事もしっかりとったし疲れもあんまり感じないし、ここまで快調だったな。まあ、ケーブルカーの駅までもうすぐだし、今日は滅多に行くこともない高尾山の山頂にでも行ってみるか。人もあんまりいなさそうだし。再び立ち上がり高尾山山頂までの急階段を登って行く。この階段は短いんだけど、今、長い登り階段をこなしてきたので、足がガクガクしてくる。どうにか登り切る。そこに広がるのはまさに観光地。ヤッホーを連発している子供。山頂の道標に並んで記念撮影パチリを待つ大行列。しかし、この情景を確認しにここにやってきた自分。数秒で山頂広場を後にする。ここからは普通の靴でも充分歩ける舗装道路の世界。ただここからケーブルカーの駅までが長いんだよなあ。途中に薬王院の急階段下らなくちゃいけないし。もう見るものも楽しいものも無いし。走るほどの元気はないけど、一瞬でも早く駅まで行きたいから、できる限りの速足で参道を通り抜ける。もはや、今日の山行は終わっている。あとは高尾山口にある極楽湯を訪れることだけが残された目的。それにしても山頂からケーブルカー乗り場までは長いなぁ。それでも何にも目もくれず黙々と進めばケーブルカー乗り場がもう目の前。発車のブザーが鳴ってる。くー、乗り遅れたか。でも15分後には次の発車時間らしい。さすが人気の山のケーブルカーだな。都会の電車並みのダイヤで運行されている。ま、でも微妙に時間あるので双眼鏡出して開けた八王子方面の景色を覗き込む。ん?、ずっと奥の方に白い山々が見えるぞ。あれ何?。アルプスとか八ヶ岳は反対方面だよな。あっちにあんな高い山あるのか?。栃木とかの山?。家に戻ったら調べてみなくちゃ。ちょっと興味が温泉から逸れていきかけたけど、ケーブルカーの発車の時刻が迫ってきたよ。切符を持って行列に加わり改札口を通過して乗車。ギャン泣きしている子供も乗ってきたのでイヤホンを耳につっこんで防音確保。発車のブザーが鳴って車体が降下を始める。動き出せばあっという間に下山完了。さあ、今日の大本命。いよいよたどり着きますよ。高尾山口までは超観光地っぽい道が続く。そこに新しいカフェやアウトドアショップやらが点在してるところが、ちょっとただの観光地じゃないことを主張してるっぽい。極楽湯もその一連の流れ上にある施設なのか?。さあ、大きく「ゆ」と書かれた暖簾が見えた。迷わずその向こうの癒しの国へ。泥まみれの靴を脱ぎ、板の間に上がってチケットを買って入場。ここからはご褒美タイムだよ。今日は天気良かったけど、衣服脱ぐとめちゃ寒い。身体の芯まで冷えている感じ。身体を洗った後。ぬるめの湯船に浸かる。あー生き返るー!!。って、死んでたわけじゃない。他にも湯船があるみたいだ。色々試してみよう。書く湯船には温度も表示されている。なかなか身体温まらないので、お湯の温度高めの湯に入る。これは具合がいい。そこは露天で陽射しもあってようやく身体に温かさが戻ってくる感じ。見上げれば空が青い。いい気持ちだ。まさにこれは極楽。極楽湯とはよく言ったものだ。永遠に極楽にいたいものだが、そうもいかない。湯船を出る。もう外気に触れても寒さはない。なんだか、身体が更新されたような良い気持ち。更衣室に戻り衣服を装着。極楽からうつつに戻る。身支度完了したら、食事処に行ってみるかな。小仏城山で食べた食事はすでに消費されてしまったみたい。お腹がすいてる。食堂の券売機の前に立つ。あまり悩むこともなく、八王子ラーメンと炒飯のチケットを購入。カウンターに食券を出して、ウキウキしながら料理の到着を待つ。いつも苦しいだけの登りと下りと山頂からの眺望と下山の安堵感を楽しむだけの山行。それに下山後のご褒美が加わる。こういうのもいいなあ。達成感だけじゃない充足感も満たされる山行。こういうのもこれから加えて行こう。さあ、八王子ラーメンと炒飯がやってきた。うまそうだ。今日も山の神様ありがとうございました。

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