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花屋の道具・其の二

花屋が使う道具。
ハサミやナイフなどの刃物以外のもの。
それ以外で一番使うものというとなんとも意外とも思われるのでは?となるのですが。
それはホッチキス!!。
何に使うの?。
まずはラッピングには絶対になくてはならない。
花束やアレンジ、鉢花をペーパーやセロファンで包んでラッピングというのも花屋の仕事の一つなんですけど。
その作業をスピード上げて効率よくこなしてくれる道具がホッチキスなわけです。
あと、花束やアレンジにくるくる巻かれたグリーンなんかが入ってたりしますよね。
あのくるくるもホッチキスでバチバチと止められて成型されてるんです。
ほんとのところはラッピングもグリーンも金属の針でバチバチやるのは気がひけるんですが、ま、お客様を待たせないという自分たちの都合の良い解釈で効率重視で流されています。
ということでこのホッチキスはハサミやナイフに引けを取らないぐらいに使い勝手というものが重視されていて、文房具オタクの方が好むようなオシャレホッチキスやめちゃ安価のものは絶対にダメなんです。
オーソドックスなブルーのMAX。
自分が今まで働いていた花屋さんや園芸店ほとんどこのホッチキスでした。
今、何気にデスクの引き出し開けてみたら、MAXのホッチキスが真っ先に目に入ってきました。
ま、うちでホッチキス使うことはそんなにないんですけどね。
でも花屋さんの現場では始終稼働しているので、結構な頻度で壊れます。
金属の芯を抑えるバネの力が弱くなってくるんです。
ホッチキスなんて一度買えば、ほぼ永久に使ってられるみたいな感覚ですよね。
でも花屋的には春の繁忙期を前に古いのはポイポイ捨てて新しいものに買い換えるみたいに消耗品扱い。
そんなこと言っても仕事を支えてくれた大切な道具。
針供養のようにホッチキス供養なんてのがあってもいいんじゃないかな。

ホッチキスに続いて。
大事な道具。
それは箒&ちりとり。
花屋というのはきれいな部分の仕事ばかりが取り上げられることが多いんですが、汚れたところをきれいにして花を飾るというのが仕事です。
汚れているところをきれいにするという過程が超重要なわけで。
そういう概念を基にするとゴミというものが大量に発生する場所が花屋ということになります。
ちょっと屁理屈みたいなんだけどね。
ともかく丈夫できちんと隅々まで掃ける腰が強いエッヂの効いた箒と重たいゴミにへこたれるような取っ手じゃない頑丈なちりとりが必要。
これが店をきれいに保つとともに出先の仕事の作業後の現場を清麗にしてくれるのです。
唐突に思ったんですけど。
「掃き清める」って言葉ありますよね?。
よーく考えると掃除という概念は深いと思いませんか?。
ゴミという雑念を払って、美しい箒目を描く禅の庭。
大げさにいうとそんな図も浮かんできます。
極論すると掃除はアートなのでは?。
花屋という生業が職人の域から芸術の高みに近づくにはこの掃除を極めることだと自分的には思ってる節があります。
ま、そんなことはどうでもいいのですが。
箒&ちりとりは花屋にとってハサミ、ホッチキスとともに一日のうちで何度も手にする道具です。

そのほかにも花とは直接関係ないけれど色々ありますよ花屋を支える道具。
オーダーシートを記入したり伝票を書いたりするために常に携帯している筆記用具。
これは水を扱う花屋の特性上、自分は油性のボールペンを使ってますが、これは特にこだわりってものがあるわけではありません。
百均のものはすぐに壊れるのNGですが、コンビニで売られている一番安いのを使っています。
あと花の仕入れ、デリバリー、庭仕事等々の仕事を担う自動車。
花の検索や写真撮影、車の運転中にはなくてはならないナビなどたくさんの機能が詰め込まれたスマーフォンというものもなくてはならない道具の一つですね。
もうちょっとじっくり思い出せばほかにも色々と花屋の仕事を助けてくれる道具はあると思うのですが、今回はこのぐらいにしておこうかな。

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