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分ける

楽器って竹とか木とか。
植物で作られていたり。
金属であったり。
いわゆるモノっていうもので構成されてる。
モノって短絡的にモノってもんじゃなくて。
植物にはその生きた証が刻まれてるんだし。
金属には太古の昔からの宇宙の記憶が封じられているのかもしれない。
そう思ったら音楽の力ってなんであんな破壊力あるんだろうって。
少しだけ理解できるような気がしてくる。
そして電子音のこともちょっと考えてみよう。
植物や金属のモノが奏でる揺らぎには遠く及ばないよね。
だってデジタルなんだもん。
そっかな?。
デジタル音源。
ネットの空間に累々と置き去りにされたたくさんの人の記憶。
宙づりにされたまま放置された魑魅魍魎的な魂。
そういうのが音色として拾い上げられて。
たくさんの人に音源がミックスされて莫大な範囲にばら撒かれる。
生き物とモノ。
アナログとデジタル。
明瞭にカテゴライズできてた時代は幸せだったのかも。
でもそんなの違うんだよねみたいな時代が不幸かって言うとそうじゃないよね。
今の方が絶対楽しい刺激がある。
こういうことって音楽だけじゃない。
分別とか区別とか差別とか。
分けるって世界に止まってる人って既得権益を守る人なんだ。
自分のささやかな優位性を守るためにね。
守っててもね。
すぐに死んじゃうんだよ。
一つの個体の生きてる枠なんてちっちゃい。
だから守る人たちが守っている境界線をふらつく不埒な自分でいたいよ。

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