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3.11/2018 に福島についてを書いたこと

お商売のくくりの中で。クレームは最大のチャンス。なんて言葉があるんだけど。自分は福島県って土地で生まれ育ったことでたくさんの機会に出会えたと思ってる。震災とか原発事故っていう原因あっての結果としてね。まず福島という枠組み。先人がカテゴライズした福島県という場所。その市町村の距離感とか位置関係。18年間そこで暮らし生きてたわけだし。時あれば帰省も普通にしてたのだけど。放射線の拡散地図等から初めて見せつけられた感じがある。知らない土地の名前もたくさんあった。福島県は広い。南北に伸びる山地帯によって。会津地方。中通り地方。浜通り地方と分けられてる。それぞれの住民はそれぞれの地方の南北を移動しながら買い物したり通勤したり。そういうベクトルで動いてんじゃないかなって。自分の感想なんだけど。東京が通勤通学する場所なら。その周辺にドーナッツ状に広がるのが住宅地。そういう例えなら。山並みに遮られた。三地方にはそれぞれ。会津には会津若松市。中通りには福島市。郡山市。浜通りにはいわき市。という中心都市があり。その南北にベッドタウンやら農地があって。人や物が動いてる。そんなイメージ。だから山の向こうの現実っていまいちわからないことが多い。特に中通りというのは日本の中心地とダイレクトに結ばれた重要なラインが流れている。東北新幹線。東北自動車道。国道四号線。この縦の流れから中通りを中心とする東西を結ぶ流れも存在している。会津から中通り。浜通りから中通り。会津から郡山。いわきから郡山。こんな感じの上位のレベルでのベクトル。だから会津や浜通りの人たちは中通りのことを中通りの人より意識し知識もより深いかもしれない。自分は中通りに生まれた。会津や浜通りは観光地レベルの認識しかなかったような気がする。観光スポット以外のことあまりにも知らなかったことが今回のことでよーくわかったから。原発なんて遥か遠くにあるものだと思っていたのに意外というか相当近くにあるんだなってびっくりしたし。当時のニュースショーに続々登場していた町村名と場所。飯館村を始め、知ることができた。そして大きな痛手を負ったことで逆に自分たちに存在感を増大させたものだってある。相馬焼。福島県民にはソウルフルなものなんだ。どこの家にもあるんじゃないかな?。跳ねる馬が描かれた茶碗やら徳利やら。そして松川浦。海のレジャースポットとして常磐ハワイアンセンターと双璧を担っていた松川浦の潮干狩り。そのほかにも相馬の野馬追とか。夜ノ森の桜とか。そして。全国レベルで認知度をあげた浪江焼きそば。実は浪江焼きそばはこのことがなければ福島県の人もほとんど知らなかったんじゃないのかなと思う。平べったく浅い認識のお話でしめちゃうの申し訳ないのだけど。自らの意志で故郷を捨てるように都会に出てきた自分。故郷を焦がれるような心持ちなんて一ミリもなかったはずだった。そういう意識を根底から覆されてしまった。世間様からしたらちゃんとした正しい世界観してんじゃんと言われるんだろな。その通りです。悪い?。って胸張れるようになった。福島県という故郷を持つことに誇りを感じるってことだよ。福島を故郷に持つことで得られた機会。原子力。放射能。電気。そういうことに関心を持つことになった。そしてそれが知識レベルの好奇心ではなく生活に直接関与している事実に直面するという意識を常時持つようになった。太陽の光のありがたさ。太陽の光の力の身体へのダメージ。それ数値にしてどの程度のリスクとメリットのバランスが保たれてんの?。原子力って何?。放射能って何?。散々利用してるくせに。超怖いとかで引けてる腰。多分それは無知だからなんだって。そういう気づきにも今までは無関心だったんだよな。権力が押し付けてくる情報と実行。遠いとこから盲目的に反対コール。直に談判やら対話する勇気なんてこれっぽっちもないのに。事実が自身に不利益な状況になったら手のひら返すように裏切ることへっちゃらな僕ら。エロサイトやニュースショー視聴するために消費される電気。そのための発電装置壊れたおかげのこの有様棚に上げといて。被災地の人かわいそう。少しでも力になりたい。そういうこと平気で言うんだよ僕たち。被災地なんて言ってる人も言われてる人もさ。それじゃね。ダメなんだよ。不幸の中で安心してる奴は引きづり出してやるような。不幸を逆手にとるような気概がお互いに欲しいとこ。なんてね。ほんのちっちゃなこともしないくせに。モニターのこっちから世界に対峙してる錯覚してる。そう。こういう自覚もなかったんだよ。バーチャルとリアルなんて漠然とひとごとのように。自分の生活とはかけ離れたとこにあった概念。でもさ。原子も原子核も自分では知覚できないし。核分裂とか放射線とか。それこそバーチャルな表現でしか理解することできない。だけど。それが今日のお昼は何食べようかな?。みたいな普段の生活をひっくり返すようなリアルと直結してんだよ。そういうこと。僕らは元の無邪気な僕らでい続けることができなくなったというわけ。

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