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鼻を刺激する花・その2

多くの人に好まれるにおいの花。これはあげだしたらキリないかもね。
このテーマ出してみてほんと花は見た目がすべてなんて絶対言えないんだなって改めて気づいた次第。
良いにおいの花ってことで真っ先に出て来る花って見た目でも真っ先に出て来る花でした。
バラです。
バラの香りと言ってもいろいろあります。
甘いフルーティーな香り。
すっとした爽やかな香り。
ああ、ほんとに香りを言葉にするのって難しい。
香りがあまりないバラもたくさんあるのでバラだから良い香りする花という分にはくくれませんけどね。
バラの芳香はかけがえのないものだなって思います。
癒しとかそういう言葉使うの、はほんとやなんだけど、バラの香りを吸い込んだ時の気分は抗えられない脱力感に包まれ、一瞬で快楽の底へ落ちて行く。その人その人に好きな花の香りのとっておきがあると思う。
バラの花自体にはさして好き嫌いという感情を持つこともない花なんですが、花の香りという点では自分はバラは特別、格別の位置にあります。

香りで惹きつける花々はバラ以外にもたくさんありますよねー。
季節の変遷と共に思い浮かべて行くと単なる花暦みたいな羅列になってしまうかな?。
それでも良いかあ?。
羅列ってのも一つの方法。
そこから何か一つでも得ることがあったらそれはそれで良いんじゃないぐらいな感じて始めてみる。
新しい年がやって来るそんな時期を告げる花の香り。
水仙。
シーンと静まり返ったお正月の風景に凛とした香りが空気を新鮮にしてくれます。
陽の光が徐々に強くなって来ると屋外に梅や蝋梅の香りが漂ってきますね。
そして、早春。
ここでは沈丁花。
この花の香りは日本という国という枠組みの中では重要なものの一つではないでしょうか?。
日本の春の訪れを知らせてくれる花。
視覚的には桜が筆頭に上がる花なのでしょうが、こと嗅覚というポイントであげれば、沈丁花もトップに値するぐらいの花じゃないのかなって思う。
花屋的に言うと、早春という時期はストックやスイートピーやフリージアやヒヤシンスなど、芳香を放つ花がたくさん。
これらの花々のミックスされた独特の香りが店内に充満してむせ返るようです。
一年で一番きつい春の繁忙期に重なっているので、この早春の香りに幸せや癒しを感じると言うよりもストレスになってしまうのが悲しいんですけどね。いつか花屋から離れた地点から早春の花屋の香りにつつまれてみたいものですね。

春の繁忙期と母の日が終わって来ると、香りを放つ際立った花というのが思い浮かばないのですね。
ただ初夏には野菜の苗やハーブの苗を植え付ける時期になるので外売り場ではたくさんのハーブ苗が芳香を放っています。
ラベンダーやミントやバジルやシソや山椒。
春の花の華やかさから深まる緑の季節に移って行く景色に豊かな香りが加わって深呼吸することに幸せを感じます。
さらに季節が移っていくと、クチナシの香りが夏を告げます。
最近はガーデニアなんて名前でも呼ばれてるんですが。
このクチナシの香りも独特。
虫歯になってしまうじゃないかってぐらい濃厚な甘い香りです。
決して悪い香りではないと思うんだけど、甘いものはあんまり好んで食べないよ!みたいな点で好き嫌いがある香りだと思います。
そして盛夏に入って来るともう暑さに体感は集中してしまい、花のことなんか眼中に入ってこなくなるし、まして花の香りなんて気にして生きていく余裕なんてなくなっちゃって何も思い浮かびません。
ようやく灼熱の夏から解放されて息をするのも楽になってきたなあと思っている頃街に漂って来る香り。
フーッと深呼吸しちゃいます。
香りに気づくまで花の存在なんて全然意識していないのに、いつの間にかオレンジ色の細かな花が咲いている。
そう金木犀の花です。
この花の香りも最重要と目される香りの花と言えますね。

その後、花屋的には一足飛びに春の季節に行ってしまうので、一年の香りの花暦は金木犀の季節あたりで終わっちゃいます。
ただ、クリスマスシーズンにモミやスギなどの針葉樹がたくさん並びます。
これも季節の香りといえばそうかも。
あとユーカリもね。
この辺の香りというのも年末の繁忙期をかぶって来るのでどっちかというとストレス感じる香りのジャンルになってます。
こんな感じでステレオタイプな香る花の羅列してみました。
においって写真とか言葉のように検索やら調べて確実なデータを引っ張り出して来ることはできないのだけれど、ある植物のにおいを思い浮かべると割とリアルに蘇らせることができます。
ただ、それを伝えようとすると超困難でそれがもどかしくもあり。
語彙の足りなさみたいな自分の能力不足で自己嫌悪どころか自己否定みたいなとこまで行っちゃいそうでした。
そんなわけでにおいの世界ってのはどんだけ深くて驚きなんですよ、みたいな締め方で語彙能力なしなしの手抜きで終わります。


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