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鼻を刺激する花・その1

花屋に並ぶ花は見た目がすべてみたいなこと前に書いた気もする。
でもすべてじゃないよね?。
きっとすぐに反論用意できると思う。
見た目以外の要素?。
花屋の花の魅力は視覚以外にどんな感覚を刺激する要素があるのか?。
触覚?。
触って「これだよこれ!!」って惹かれる植物。。。ある?。
ありそうな気もするけど、あんまり一般的じゃない。
ちょっとフェチの世界っぽいよね?。
あんまりこれは関係なさそ。
味覚は?。
エディブルフラワー???。
こういうカテゴリー作り出してニッチなビジネス展開してる諸々あるみたいだけど。
ま、花屋で売られている花は見た目重視で生産されているので、口にしてはいけません。
これもほぼ関係ないな。
じゃ聴覚?。
風に揺れる植物の音?。
水を吸い上げる植物の茎の内部から抽出した音源?。
詩的で芸術的ではあるけれど、それは花屋界隈で交わされる抽象的言語の範疇で胡散臭さが満載。
ここで大きなヒント出しちゃったかな?。
胡散臭い>くさい>臭い。
そうです、臭い。
嗅覚の世界。
花の魅力は見た目以外に「におい」というものが重要な要素にもなってきます。
「におい」は「匂い」と「臭い」と受け取る印象が全然ちがう概念に分けられますよね。
さらに「香り」という言葉もあります。
花の好き嫌いにこの「におい」という要素もけっこう入ってませんか?。
花姿は特別好きでも嫌いでもないけどこの花のにおいはダメ!みたいな。
ゆりとかそういう理由で敬遠される方多いんじゃないかなあ?。
自分もそうなんです。
子供の頃の話。
実家の庭に夏になるとゆりが咲いてました。
漂って来る甘く濃厚なにおいがものすごく苦手でゆりが咲いてる場所には近づくのも嫌でした。
今は花に触れることを生業としてるので、ゆりは相変わらず好きではないけれどまあ触れます。

さてさて花屋で売られている花のにおい。
ここで個人的な好き嫌いから離れます。
大雑把ですが多くの人が好むにおいと多くの人が好まないにおいの花の話します。
「多くの人」ってどういう人を指すのか?、ということに疑念ありありなんだけど、この枠組みの中での感覚に異論あったりもするでしょうけど。
この花のどこがいいにおいなんだよ?、みたいなね。
でも、いいにおい数値みたいなのから原論導き出すこと自分にはできないし、ほぼこうなんじゃない的な概論でいきますよ。
まずは「臭い」というジャンル。
花屋は花を売るだけではなくお客様となるお店や会社へアレンジメントや花瓶に生けた花を納品する仕事もあります。
そこでNGとされることがけっこうある花にさっきもあげたゆりの花があります。
お見舞いという用途の花にはゆりを入れないという花屋の暗黙のルールもあります。
ゆりのにおいが好きという人はもちろんいるでしょうし、くさいという烙印を押すことは憚られるのですが、しばしば好まれない場面が多い花であることは確かです。
それと一般的には勘付かれてはいないと思うのですが、この花のにおいが嫌いという花屋さん多いと思われる花があります。
それはカスミソウなんです。
なんとも控えめで可憐で。。。みたいなイメージからは想像もできないくささです。
においって口で説明することがとても難しいので自分では表現できないのですが、カスミソウのくささはカスミソウ独自のくささなので何かのにおいと似ているとかいう表現もできないかも。
入荷してきたカスミソウの箱を開けると、全員が「くっさ〜!!」と声をあげます。
カスミソウが入っている花束を手にしてこの中になんかくさい花があるよね?ってなってもまさかカスミソウとは思わないんじゃないかな?。
ま、そんなにくさくない品種もあるので、これに反論ある人も多いでしょうが。。。
そして初夏に様々な品種が出回るネギの仲間たち。
花屋の店頭に並ぶアリウムなんとかという一群。
すっと伸びた茎の頂点に丸く咲く花。
基本は葱坊主の変化系。
さすがネギ属。
においは一級です。
ネギ臭、ニンニク臭は食欲を刺激しても、部屋に飾った花からこのにおいがしてきたらストレスですね。
それでもアリウムの独特の花姿には魅力があるので庭に植える花としても切り花としても需要がなくなるということはないでしょう。
あと、好まれないにおいの花というとオミナエシという花が思い浮かぶんですけど、古典文学に登場しそうなこの花、今はピンと来る人も少ないじゃないかな?。
夏場、お墓に供える花として使われること多い花です。
墓地などにこのお花を納品に行くときなんか、車内にこもったオミナエシのにおいで死にそうになります。
お墓に飾るんだったら屋外ですしね。
集まった人がそこで食事するわけでもないし、長居するわけでもないし、適材適所な使われ方なのかもしれないですね。
好まれないにおいの花、他にもあるのでしょうが今はこのぐらいでちょっと思い浮かばないから、次に行こうかな。

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