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【続編⑯】第六章〜第一節 「1.自分ごと」になっていますか?」 これならできる!運動指導初心者の指南書〜特定保健指導、介護予防指導などで必ず役立つ!

第六章 情報“禍”社会にあって健康を考える

1.「自分ごと」になっていますか?

 昔から「酢を飲むと体が柔らかくなる」と言いますが、小魚などを酢につけておいたら柔らかくなって食べやすくなったことから、固くなった自分の体も小魚同様に酢を飲めば柔らかくなると昔の人は思ったんでしょうかね・・・

 酢は酢酸です。小魚、つまりたんぱく質やカルシュウムを変容させて、結果、小魚を柔らかくするわけですね。これは科学的に根拠のあるものですが、だからといって、体の硬い人が酢を飲んで骨や筋肉を柔らかくして柔軟性が高めることはありません。

 このお話は昔からの言い伝えの一例ですが、人は健康になるためにどんな食べもの、飲み物、あるいは健康器具が良いのかという関心は昔も今も高いですよね!コロナ中もこうした情報はいろいろありました。そうした情報がテレビで紹介されると、その後しばらくは品切れ状態となってしまう・・・

 このように関心を持つこと、興味を持つことは大事なことです。ただ現代社会においてはこの「情報」について気をつけなくてはならないことがあります。

 それは、「情報化社会」ではなくて、「情報禍社会」であるということ。

 情報の洪水状態という現代社会です。

 現代社会において我々が1日で得られる情報は、江戸時代だったら一年分の情報⁈なんて話しを聞いたことがあります。

 まずもって、何が正しい情報なのか?

 そして、その内容が今の自分にとって必要な情報なのか?

 さらには、その情報をどうやって活用するのか?

 次から次へと流れてくる情報。。。それを見れば、聞けば脳は働かざるを得ません。

 脳も働けば、筋肉同様疲れます。疲れれば、正しい判断は難しくなります。そして、その疲労が重なれば疲弊してきます。脳は体、心をコントロールするわけですから、脳に不具合があこれば体も心も調子は悪くなるのは容易に想像がつくこと。

 なのに、現代人は、常に新たな情報を取り込もうとします。

 なぜでしょう?

 それは、人は反応するものに強く関心を示しますので、スマホからの情報は、次から次へと画面が変わり、次から次へと入ってくる新たな情報に人は興奮するわけです。しかも、メディア側が面白おかしく、あるいは人を不安にさせるような情報の提供の仕方をします。我々は不安なことへの関心は高いです。身を守るために必要な情報ですから。

 常に我々はこうした情報の洪水の中にいて、興奮状態に陥ります。このとき脳内にはドーパミンが放出され、興奮が興奮を呼び、寝ることも、食事も忘れて没頭してしまう。

 ここまでいけば、もうこれは依存症です。デジタル断ちしなければならない事態ですね。

 これ、麻薬と同じですね。

 まさに、“禍”となる「情報」ですね。

 こうした情報禍社会にあって、先にもご案内の通り、「健康」に関する情報も非常に多いわけで、例えばスポーツウェアーであれば、似合わないからやめた、で済む話でしょうが、フィジカルに直接インパクトのあるサプリメントも含む食品関係、また使い方を間違えれば怪我、事故につながる健康器具類など、次から次へと、あの手この手で我々の五感に訴え、購買意欲を高めさせてきます。

 こうした情報禍に巻き込まれないようにするためにはどうしたら良いのでしょうか?

 そのヒントは、その情報が一般論ではなくて、自分ごとになっているかどうか、ということ。

 自分ごとになっているかどうか、というのは、自分で決めたことだという「覚悟」があるかどうか、ということです。

 「覚悟」という言葉は少々重たい感じもしますが、要は、ある情報に対して、自分なりに調べて、納得した上で選んでいるか、ということです。

 最終的には、あなたが選ぶことを決めた、ということを認識して下さい。

 そして、具体的に情報を選択するときのポイントは、「気になる情報と真逆の情報を一旦は探してみることです。

 ある大手携帯電話会社の調査によりますと、これだけsnsが生活の中に取り込まれている時代とはいえ、50〜70歳代の方の生活情報はテレビからというのが50%。若い世代ほどsnsから情報をより多く入手して、ティーンエイジャーでは6割がsnsからということです。

 テレビというものはかなり偏った情報になりがちです。スポンサーとの兼ね合いがありますからね。

 しかし、snsは個人が自由に発信できます。ですから、さまざまな情報が飛び交っています。中にはフェイクニュースも含まれています。

 ですので、テレビにせよ、snsにせよ、まずは正確な情報かどうかを見極めることがはじめの一歩であり(ソース元がどこなのかを確認すること)、通説とは異なる情報をその中から見つけることかなと思います。

 自分で書いておいてなんなんですが、これ、かなり難しいことですね。

 大きい企業ほど信用が高いというのが、これまでの常識でしたが、それが今の日本社会において崩れ始めているところがありますからね。

 これまでの常識は、非常識になりつつあるということをいつも頭の片隅に置いておくことが必要な時代になってしまいました。

 だからこそ、自分の五感をフルに使って情報を収集するしかないです。そして、自分が信用できる人たちと情報交換して、いろいろな見方があって然り、という意識が大事だと思います。

そして、最後にもう一度、決めたのは自分!を心に留めておきましょう!


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