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悩みをひとに打ち明けるべき理由

人にはなかなか言えない悩みがあったり、相談をするのが苦手な人って多いのではないかなと思います。

相談することは簡単なことではありません。相談することが相手にとって負荷になるかもしれない。相手が重要な問題だと捉えずに流されてしまったら自分が傷ついてしまう。誰に相談したらいいかわからない。

私も誰にも言えない悩みをいくつか抱えて生きていたことがあります。とりわけ、悩みが曖昧でうまく言語化できていない場合、相手にその悩みが自分と同じ解像度で伝わらないと、相談してもうまく解決もしなければ相手もモヤモヤしてしまうかもしれません。

そこで今日は「悩み」を別の角度から切り取ってみようと思います。

相談された側がどう思うか

私たちは社会的な生き物です。家族や集団を大切にし、助け合うことで生存してきた種であることに着目します。

社会性を持った生物として、私たちは困っていたり悩んでいる人を助けるときにオキシトシンというホルモンが分泌されます。これは私たちの繋がりを深め、幸せを感じるホルモンです。相手の悩みに共感し、一緒に悩むことで私たちは仲間だという意識を強化しています。

誰かに相談されたとき、私たちは一時的に自分の問題から解放され、相手を前向きにしようと言葉を選びます。誰かを想うとき、私たちは一人でいる時よりも強くなります。信頼されていると実感し、一人ではないと自覚もできます。

大切なことは、相談された側にも多くのメリットがあるということです。相談されることは、厄介で面倒なことなどではなく、むしろ歓迎すべきことであります。

相談される人としてどうあるべきか

相談とは、相手の心の霧をできる限り晴らし、問題の輪郭を鮮明に捉えられるだけの情報量を引き出すことだと思います。

解決を急ぐのではなく、まずは何に悩んでいて、何に起因してどんな感情が生まれているのか。どんな価値観を持っているから、そのことで悩んでいるのか。悩みを抱えていることは、自分のことを把握しきれていない場合が多いです。答えがわからないから、誰かに話を聞いてもらいたいと思うのです。

初めに必要なのは、相手が自分の想いを吐き出しきれるように、ひたすらに傾聴することだと思います。「傾聴」とは、単純に相手の発話量を増やすだけでなく、「どうしてだと思う?」「過去に何か思い当たる節はあるかな?」「きっとこんな想いなのかな?」と、会話を広げながら、自分が相手のことを徐々に理解していっていますよ、ということを示すことです。

この人には自分の悩みを打ち明けても、まずは全てを受け入れてくれるな、という安心感を与えられるか。日頃からのコミュニケーションが問われるところです。

どのように相談の場が発生すべきか

主に相談される側の視点から議論を展開したのは、周りの人が相談を引き出してあげることが重要だと考えているからです。

ただでさえ悩んでいる人は、どうやって誰に相談すればいいかを考えることも負担になるはずです。きっと誰もわかってくれない、と心を閉ざしてしまう場合もあるでしょう。

だからこそ、周りの人が積極的に悩みを引き出す姿勢を持って生きてほしいのです。悩みがなさそうでも、話を聞いてみると意外とそれぞれ思っていることがあったりします。大きな問題になる前になるべく悩みの種を摘み取っておくことも重要になります。

悩みを持つ方へ

あなたは一人ではないと、それだけは忘れないでください。

その問題は悩むだけのしっかりとした理由があり、自分を責める必要などないのです。

そしてその悩みは、あなたの大切な人を強くしてくれるかもしれません。くだらないとか、相談しても仕方ないと思わず、少しだけでいいから想いを伝えてみてください。それがあなたがその人を大切で信頼しているということを伝える一つの手段でもあります。

もし吐き出せる場がなければ、私にご一報くださいませ。
思いの丈を聞かせてください。

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