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BTS "Yet To Come" 朝が来るまで歌おう 〜日本語選びにこだわる和訳歌詞 no.049

僕らは 朝が来るまで歌っているよ
その日に向かって更に僕たちらしく

Yet To Come



それは
正直言って最高のものだったのか?
僕はただその先を見たいだけなんだ
忙しなく通り過ぎて来た日々の中で
嘘偽りなく、美しく

過ごして来た日々は正直最高だった
でも 僕の最高はこの次に来るよ
ふざけてなんかない ホントだよ
その日に向かって 息を切らして
君と僕の最高の瞬間はまだこれから
その時が来るのはまだ、先のことさ


みんな いつからか言うよね
僕らを最高だと
ひとつたりとも知らない名前
もうずっと重たいよ

歌が好きだったんだってば
ひたすら走るだけだったんだってば

僕らは更に 何度だって
帰って来ると約束するよ


君の心の中 深いどこかに
変わらない少年がいるよ
僕の輝きはまだこれからさ
まだ、これからなんだよ

(あなたは夢を見るのだろうか、
その道の終わりは何なのだろうか)

輝きはまだこれからさ

(全てが息を潜める夜、
僕らは足を止めないよ)

まだ、これからなんだ

(僕らは空に届くだろう、
最期を迎えるその日を待たずに)

輝きはまだこれからさ

(さあ 今が始まりだよ、
最高の瞬間はまだこれからさ)


いつからか
つきまとう 不便な修飾語
最高って言葉は未だ面映おもはゆ
僕は、僕はね
ただ 音楽が好きなんだ
相も変わらず あの時と
違ったところは別にないんだ


恐らく
違ったところが別にないと言えば
君は そんなの嘘だと言うだろう
僕は、変化は大きかったけれども
変えることはしなかったと言うよ

新章 毎瞬間が新たな'Best'
今、僕はちょうど十三歳
あの時の僕のように吐き出せ ほら!


今となっても学ぶことが多くて
僕の人生を満たすことが多いよ
その理由を問いかけてみれば、
僕の心臓が言ってるじゃないか

そんなのどうでもいい
世界中から集まる期待
そんなのどうでもいい
最高という基準の進歩


(そんなのどうでもいい)

栄冠と花、数々のトロフィー

(そんなのどうでもいい)

夢と希望、この先のこと

(僕らはそう、)

長い長い輪を巡り、結局また元の場所
ひとつの答えに戻ってくる


君の心の中 深いどこかに
変わらない少年がいるよ
僕の輝きはまだこれからさ
まだ、これからなんだよ

(あなたは夢を見ているのか、
その道の終わりは何なのだろうか)

輝きはまだこれからさ

(全てが息を潜める夜、
僕らは足を止めないよ)

まだ、これからなんだ

(僕らは空に届くだろう、
最期を迎えるその日を待たずに)

輝きはまだこれからさ

(さあ 今が始まりだよ、
最高の瞬間はまだこれからさ)


それで、それは
正直言って最高のものだったのか?
僕はただその先を見たいだけなんだ
華々しく通り過ぎて来た記憶の中で
嘘偽りなく 美しく

過ごして来た日々は正直最高だった
でも 僕の最高はこの次に来るんだ
僕らは 朝が来るまで歌っているよ
その日に向かって
更に僕たちらしく

君と僕の最高の瞬間は
まだ、これからなんだ


※2023.8.6 一部修正済み(詳細は文中にあり)


韓国語歌詞はこちら↓
https://music.bugs.co.kr/track/32563058

『Yet To Come』
作曲・作詞: Pdogg , RM , MAX , Dan Gleyzer , SUGA , j-hope


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※この記事は2022年6月14日に公開された2022FESTA防弾会食を視聴した直後から書き始めています。

今回は、2022年6月にリリースされたアンソロジー・アルバム「Proof」Disc1に収録されているアルバムリード曲 "Yet To Come" を意訳・考察していきます。

楽曲のカバービジュアルが公式より発表された際、そこにあった「(The Most Beautiful Moment)」という英文に胸が躍りました。それが「花様年華=人生で最も美しい瞬間(The Most Beautiful Moment In Life)」を引用しているであろうことが明確だったからです。

「花様年華」の続きが始まる?とわくわくする気持ちと、アンソロジーアルバムの顔(タイトル曲)としての役割を考えた上でそれはないと否定する気持ちと、そのどちらも抱えたままMVティザーを観て、なんとなく覚悟のようなものができたのを憶えています。
砂漠と潮騒。そして散りばめられている「過去」の欠片たち。
彼らは「花様年華」の物語には戻らない。極めてリアルな自分自身の話をしようとしているのだ、と。


1.MV考察

■砂漠と海

"Yet To Come" で語られている彼ら自身のリアルな話をするにあたって、ぜひあらかじめ読んで知っておきたい歌詞(詞)たちがあります。

  1. Skit : On The Start Line[2013]…デビューを目前にして、練習生時代を振り返り心境を語っているRap Monsterによる朗読トラック。※CD音源(隠しトラック)のみ 
    和訳(パスワード「startline」で読むことができます)

  2. 길(Road)[2013]…練習生時代からの日々を振り返り、夢と現実の差異、未来に対する希望と失望を描いた歌詞 ※CD音源(隠しトラック)のみ 
    和訳歌詞

  3. Born Singer[2013]…デビューからわずか20日程後に制作が開始された、当時の心境をそのまま真空パックにしたような歌詞
    和訳歌詞

  4. 바다(Sea)[2017]…自分たちの現在地の本当の姿を見極めようとすることにより生じる痛み、成功を経験したが故の苦悩を率直に吐露する歌詞 ※CD音源(隠しトラック)のみ
    和訳歌詞

  5. THE WINGS TOUR[2017] のオープニングVCRナレーション
    和訳(パスワード「wings」で読むことができます)

これらの歌詞(詞)を読んでいくと、いくつかのキーワードが浮かび上がってきます。それが「砂漠」と「海」です。

「砂漠」と「海」は「우리함께라면 사막도바다가돼(一緒なら砂漠も海になる)」というTHE WINGS TOUR THE FINAL(2017)のコンサートスローガンの出典でもあります。

"Yet To Come" の歌詞には「砂漠」も「海」も登場しませんが、その姿ははっきりとMVの舞台として現れています。冒頭で聞こえる潮騒は、そこにはない海の存在を知らせてくれます。
これは、"Yet To Come" の歌詞が前述の作品群の「続編」であることを示しているのだと言えるでしょう。だから "Yet To Come" は彼らの極めてリアルな話であるとほぼ断言できるのです。

前述のリストにある作品の中で「砂漠」は、血汗の滲む努力を重ねて「好きな事」で身を立てようとし、実際にそれを叶えた彼らが感じている「虚無感」の象徴として描かれています。
好きだから歌い始め、好きだから踊り始めた彼らが、心と体に鞭を打ち続けた結果見えてきたもの。それは「好きな事」をしているという充実感とは程遠い、荒涼とした「何もない」世界でした。
アンチからの心無い言葉が砂嵐のように吹き荒ぶその場所で、道なき道を行かなくてはならなかったのです。

そしてまた「海」は、そんな枯渇した心が束の間満たされた時に見える景色・聞こえる音として描かれています。初めての舞台で聞いた歓声が波の音のようだったと表現されていたり、努力の成果(血と汗と涙)で砂漠が海になったとも表現されています。
しかし、不特定多数の人々の反応、評価を受け止めながら道なき道を進み続けることは、自分たちが居るその場所が砂漠なのか海なのかわからなくなる程の動揺と混乱を生み続けました。

"Yet To Come" MVにおいて砂漠が決して海に変化しないのは、彼らはARMYの存在に癒しを感じながらも、自分たちがいる場所が元々「砂漠」であることを理解し、それを受け入れるというスタンスを変えていない、ということの表れなのではないかと思います。
それは今や数々の賞を手に入れるほどの彼らが立ち位置を見誤らないために自ら課した戒めでもあるのだとも思います。
「砂漠」は原点回帰の証であり、「何もない」砂漠に次々と現れる過去作品のオマージュは紛れもなく彼らの表現者としての誇りであり、証たちなのです。


■オアシスの番人

MVにおいて砂漠の中に突如現れる花園(オアシス)の中のピアノは、砂漠においての唯一の指標であったであろう「好きなこと」=「音楽」の象徴であると考えます。あるいは、"We Are Bulletproof : the Eternal" で歌われていた「楽園」の姿をイメージしているのかもしれません。

そこに居るのが防弾少年団のメロディーメーカーであるユンギであるのはある意味必然的なことであると言えるでしょう。
まるで番人のように茶色いピアノの上に凛々しく立つ彼の姿からは、数多の攻撃から彼ら自身の音楽を守り抜くにあたって、この人が要となる人なのだということが伝わってくるようです。

난 난 말야 걍 음악이 좋은 걸
(僕は、僕はね ただ 音楽が好きなんだ)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

広い広い砂漠においても大好きな「音楽」を見失わないこと。
時に専門外の活動にも力を注いできた彼らにとって、「音楽」という指標がどれだけ心の支えであったかが、あのシーンで表現されているのではないでしょうか。


2.最高の'Moment'

"Yet To Come" の歌詞において、キーワードとなるのは「moment」という単語です。

「moment」という単語には個人的に、極めて短い時間、一瞬の出来事、といった意味の印象を持っていました。なので、今回も初めは「瞬間」と一様に翻訳をしていました。
花様年華の「人生で最も美しい瞬間」というフレーズにもだいぶ引っ張られていたと思います。

ところが途中で行き詰って…意味をあらためて調べてみて、これは、と思って考え方を立て直すことにしました。
momentには「(ある特定の)時機(=何かを行うのによい機会・チャンス)」という意味もあるとのことでしたので、私はこの「moment」にもう少し広い意味を含めたいと思ったのです。

というのも、MVティザーを観て生まれた私の「覚悟」が、グループの今後の活動についての公式アナウンスがもうすぐ来るのではないか、というものだったからです。(結果的にその覚悟は活きる形になりましたが…)

考えた結果、bestがつく「moment」は「最高の瞬間」とし、bestがつかない「moment」は「その時」や「輝き(旬という意味を込めて)」と意訳しました。

人気の絶頂期とも、身体能力的なピークとも言える今、グループとしての活動の優先順位を自らの手で一旦最上位から降ろすことに対して、自分たちの「moment(時機)」は「Yet Not Come(まだこれから)」先の話だ、心配に及ばず。と、内にも外にも宣言する形になっているのだと思います。

また、これは超個人的な憶測ですが…
パンデミックによって期せずしてトライすることになったという海外賞レースについて、やはり主要タイトルが獲れなかったことに対してはどこか彼らにも心に残るものがあったのではと。「最高の」瞬間がまだこの先にある、と言っている部分には、いずれまた挑戦をするという気持ちを潜ませているのかもしれません。


3.最高と最善

"Yet To Come" の歌詞にはふたつの「ベスト」が登場します。
「Best/최고(最高)」と「최선(最善)」です。

■正直言って最高だったか?

※以下引用文に付けた和訳は直訳。

Was it honestly the best? Cause I just wanna see the next
(それは正直言って最高だったか?僕はただその先がみたいだけなんだ)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

この冒頭部分の問いかけは、この先を読んでいくとその疑問の理由がわかります。

다들 언제부턴가 말하네(みんないつからか言うね)
우릴 최고라고(僕らは最高だと)
온통 알 수 없는 Names(全部知らない名前たち) ※1
이젠 무겁기만 해(もうずっと重たい)
노래가 좋았다고(歌が好きだったと) ※2
그저 달릴 뿐이라고(ただ走るだけだと) ※3

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

언젠가부터 붙은 불편한 수식어(いつからかつきまとう修飾語)
최고란 말은 아직까지 낯간지러워(最高という言葉は未だに小恥ずかしい)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

※1
各所より最高だと褒め称えられ、思わぬ肩書や呼称を与えられるも、その責任の重さにずっと負担を感じている。という本音。

※2,3
「~다고 (하다)」「~이라고 (하다)」…「~だと言う」間接話法
ここの解釈に悩んだのですが…彼らの活動内容を良く思わない人の意見を指しているのではないかという考えに及びました。
「(昔の)歌が好きだった(過去形)のに」、「(国の遣い)走りなだけだ」…といった解釈が可能では?と。

※2023.8.6 追記
その後他の楽曲を訳していくうちに語尾「~다고」は「~だって(言ってるんだって)ば」「~なんだって(言ってるでしょ)」のようにすでに知っている情報を強調して伝達する時にも使うことを学習しました。(参考
なので掲載していた意訳の方も、

誰かは「歌が好きだった」と言う
誰かは「ただ走るだけだ」と言う

歌が好きだったんだってば
ひたすら走るだけだったんだんてば

と修正しました。

「最高」という言葉が自分たちの名前に飾られる度、それに見合った中身が伴っているかどうかという疑問を抱えてきた彼ら。なぜならば、自分たちが意図して積み上げてきたものが最も美しく見える角度とは少し違う場所にいる者たちからの評価の声が増えた、という感触があったからではないかと思います。
「正直言って、本当に最高だったか?」という冒頭の問いは、「あなたは本当に自分たちの活動を正しく評価できているのか?理解できているのか?」という確信に迫る問いなのではないかと思います。

その問いに付随する本人たちの意思として、「I just wanna see the next(僕はただその先を見たいだけ)」としているのは、自分たちの目的・目標が決して「それ」ではないのだと断言しているのだと思います。「それ」とは「Best/最高」と言う名がつく全ての評価についてのことです。「それ(最高)」の先にあるものを見たい。「最高」という評価に自分たちの音楽を合わせにいくことはしない。それが彼らの総意なのです。

We ain't about it 최고란 기준의 Step
(俺たちは気にしねぇ 最高という基準の進歩)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

また、「the past was honestly the best(過去は正直最高だった)」としながらも「But my best is what comes next(でも僕の最高はこの次に来るものだ)」としていることから、既に「Proof」で完結する「チャプター1」の次の段階、「チャプター2」への意欲を明かしているものと思われます。

※参考:nextとthe nextの違い

そして、「You and I, best moment is yet to come(君と僕、最高の瞬間はまだこれから)」と、あえて「Our best moment」ではなく「You & I,」+「best moment」(theの無いbestが付いた名詞が主語になるためには所有格が必要)と表記することで「〈ARMY〉と〈防弾少年団〉で作る最高の瞬間」を表現しているのだと思います。

※参考:bestとthe bestの違い


■あの頃のように

もう一つの「ベスト」は「최선(最善)」です。

매 순간이 새로운 최선(毎瞬間が新しい最善)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

最善を尽くす、の意味のBestです。
最高と最善の違いは、外側からの評価と、内側からの評価の違いだと思います。
やれるだけのことはやった。最善を尽くした。たとえそれが外から見ると最高ではなくても。
毎日がその積み重ね、新しい目標を設定して、日々最善を尽くす。
この積み重ねが、結果的に「最高」の評価を得られる条件なのかもしれません。

このパートでナムさんは、以下のように続けています。

지금 난 마치 열세 살 그때의 나처럼 뱉어
(今僕はちょうど13歳 あの時の僕みたいに吐き出せ)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

「13歳」という年齢には、
・ナムさんがBigHitに入社(2010年)してから2022年までの期間を年齢(韓国年齢)に換算した
・エピック・ハイを聴いて音楽をやろうと決意した時のナムジュン少年の年齢(当時小学6年生・韓国年齢13歳)
の両方に由来すると思われます。つまりは「原点回帰」。
純粋に、音楽を志したあの頃のように、胸の内を吐き出してみろ、と。

この部分の歌詞に、当時のナムジュン少年を知るZICOが反応した、というエピソードもありました。

あの頃のように「最高」にとらわれずに「最善」を尽くしたい。
そんな思いがこの「ベスト(최선)」には込められているのではないかと思います。
とても彼らしい姿だと思いますし、それ故の防弾会食での涙でもあったのかなと思うと、胸がきゅっ、となります。


4.道なき道で迷わないように


防弾会食2022、とてもとても重要な節目でした…。
まだ現時点で動画に公式の日本語訳がついていないので、内容の確認は自分のヒアリングと韓国語字幕、そして翻訳アカウント様の投稿を拝見するに留まっているのですが、MVティザーを観て感じた気持ちに対する明確な答えを本人たちの言葉で最初に知ることができたことに心から感謝しています。

防弾会食の件を踏まえてこの "Yet To Come" の歌詞をあらためて読んでいくと、至る所にこの選択を見据えた言葉が散りばめられていることに気付きます。

Promise that we'll keep on coming back for more
(僕らは帰って来ることを更に続けていくと約束する)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

→K-pop業界で「Come back」と言えば、新譜のリリースにまつわる活動を指す言葉ですが、ここではっきりとこの言葉を盛り込むことで、ただ単に「帰って来る」だけではなく、新譜を出してカムバするよ!しかも何度だって続けていくよ!と「Promise(約束)」をしてくれているのだと思います。

모두가 숨죽인 밤, 우린 발을 멈추지 않아
(皆が息を凝らす夜、僕らは足を止めないよ)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

→今後実際にどんな状況になるかは本人たちにもわからないでしょうし、会食でも「自分たちの活動が計画通りにいったことは余りない」とユンギが発言していたりと、前向きな決断ではありながらも現在地からみるそこ(未来)は静まり返った夜の闇同然の世界なのかもしれません。
それでも僕らは足を止めない、という宣言は、個人活動が活発になってもタルバンは続けるよ!と言ってくれたその心遣いに重なります。

We'll be singin' till the morn(僕らは朝まで歌っているだろう)
그날을 향해 더 우리답게(その日に向かって 更に僕たちらしく)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

→「その日」は次のチャプターの幕開けの日。
夜の闇の中で不安に駆られながらもその日に向かってそれぞれが歌い続け、更に「らしさ」に磨きを掛ける。そして夜明けを迎えるんだ。そんな日々にしていこう、と。

We gonna touch the sky, 'fore the day we die
(僕らは空に届くだろう、死を迎えるその日の前に)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

→この部分は、空より高く飛ぶと歌う "Outro : Wings" の歌詞の世界にリンクします。「後悔しながら老いていくのはやめだ」「今こそ勇敢になる時だ」「俺は俺がやりたくない事で成功したくはない./俺は、俺を信じてる」という歌詞は、今の彼らの心境にピタリと寄り添うものなのではないかと思います。

당신은 꿈꾸는가, 그 길의 끝은 무엇일까
(あなたは夢を見ているのか、その道の終わりは何だろうか)

https://music.bugs.co.kr/track/32563058

→「道の終わり」は "(Road)" の歌詞を始め、いくつかの楽曲で登場する象徴的なフレーズです。
防弾少年団としての長い道を今後も歩み続けることを誓った彼ら。
では「あなた(ARMY)」はどうなのか?
自分達との時間は「夢」だったのか?活動方針が変化したら夢から覚めてしまうのか?
「あなた」たちが歩いているその道は、どんな終わりを迎えるのか?
9年の歴史の中で最大の転機を迎え、ARMYたちにもバンタンとの関わり方、自身の生き方について考えてみてはどうかと問いかけているのではと感じました。

ユンギがARMYに対して「당신(あなた)」呼びをしている他の曲に "Her" があるのですが、そちらでも「(俺は)'あなた'の愛であり憎しみ」「(俺は)'あなた'の天国であり地獄」という風に、ARMYが自身の考え方を振り返るきっかけをくれるような表現をしています。


このように"Yet To Come" の歌詞には、来るべくして来る「その時」のために、彼らが大事に大事に選んだ言葉たちが宝箱のように詰まっています。
この曲が世に出て「その時」を迎えた後、彼ら自身が/ARMYたちが、道なき道で迷わないように、砂嵐の中に取り残されないように、潮騒に胸が躍るように、朝を心待ちにできるように…隙間なくそこには愛が敷き詰められているのです。

まだしばらくは不意に涙があふれても、きっとこの曲が全ての不安と疑問にその都度答えをくれるのではないかと思います。



最後までお付き合い下さりありがとうございました。

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