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RM "Still Life" カンヴァスに収まらない生き方 〜日本語選びにこだわる和訳歌詞 no.079

生きることは死ぬよりましだ
俺が証明してやる

Still Life (with Anderson .Paak)


俺は 'Still life'
俺は 'Still life'
俺は 'Still life'
俺は 'Still life'


俺は'Still life静物'
でも動いている
今ここに生きて、前に進んでいる
止まらない静物
また咲かせるよ 俺の花を
名前は要らない
俺は'無題'だから
展示され続ける 俺の人生
されど人生 まだしも人生


過去は行ってしまったし、
未来を知るよしもないね
分かれ道で息を整えるよ
自由になりたい
このカンヴァスの枠から
昨日と明日が俺に垂らす陰
俺はただ常に淡々と生きる
年中絶え間なく 俺は定刻通り
ただ今日を生きる 一分一秒ごと
持てる全部を全て懸ける
あんたは俺の何を知っていると言うのか?


俺は 'Still life'
ああ 俺は枠にはめられない
俺は動いている
俺は 'Still life'
生きることは死ぬよりましだ
俺が証明してやる
俺は'Still life'
でも動いている
今ここに生きて、前に進んでいる
止まらない静物
また咲かせるよ 俺の花を
俺は'Still life'
でも動いている
今ここに生きて、前に進んでいる
止まらない静物
俺は決して口をつぐまない
さあ今すぐ手に入れよう


毎日がふりだしだな 友よ
なあ、俺は金で時間を稼ぐ
奴等の挑発には乗るな
お前の耳を放棄しろ
虫ケラ同然のやから
仮想空間オンラインに全てを懸けて死ぬ

トレンドセッターだと?
俺はその辺にいそうな
幾分 食傷気味の野心家にすぎない
結局 あんたの望み通りにはならなかったね
世間の願望とは裏腹に
うまく行き過ぎてやがるってさ
俺の 意のままに

94年生まれの俺が住むのは
此処 漢南大路ハンナムデロ91
前途洋々たる俺を見ろ
もう行くことがない江南大路カンナムデロ
家賃が滞っているあんたは
即刻 部屋を引き揚げて、
その貧しさ加減を見せつけろ

あなたはその鎖を見てくれ
それは 俺にとっての鎖だ
むしろ'俺の汚れを見ろ'と言うように
今日を生きる
雑草が如く ただ草花のように
でも 俺は決して
ひとところには留まらない


俺は 'Still life'
ああ 俺は枠にはめられない
俺は動いている
俺は 'Still life'
生きることは死ぬよりましだ
俺が証明してやる
俺は'Still life'
でも動いている
今ここに生きて、前に進んでいる
止まらない静物
また咲かせるよ 俺の花を
俺は'Still life'
でも動いている
今ここに生きて、前に進んでいる
止まらない静物
俺は決して口をつぐまない
さあ今すぐ手に入れよう


韓国語歌詞はこちら↓
https://music.bugs.co.kr/track/6183184

『Still Life (with Anderson .Paak)』
作曲・作詞:RM , Ninos Hanna , Emil Schmidt , Adam Kulling , GHSTLOOP


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今回は2022年12月にリリースされたRMのソロ・アルバム「Indigo」の収録曲 "Still Life" を意訳・考察していきます。

アルバムレビューの中でナムさんは、欧米で受け入れられやすいポップな印象のこの楽曲を今回のアルバムに入れることができて心強いと評価しています。
加えて、アンダーソン・パーク氏をフィーチャリングボーカルに迎えることで、より一層楽曲のファンキーなイメージを増幅させ、聴きやすくすることができた、などとも語っています。↓

Rolling Hallで行われたライブイベントの模様を収めた映像には、息の合ったオーディエンスの「すてぃら〜!」というレスポンスが記録されています。↓

一聴して陽気で明るい雰囲気のこの "Still Life" ですが、実はその印象と歌詞の内容には隔たりがあることにナムさん本人が言及しています。

隣り合う闇が深いほど光はより輝かしく。その逆も然り。
"Still Life" は、そんな芸術表現のセオリーのひとつを実現している一曲となっているのではないかと思います。



1.「Still life」と「Untitled」

アルバムレビューでは「Still life」が「静物(画)」の意であることに触れられており、韓国語の「정물チョンムル」(漢字表記「静物」)と全く異なるこの表現がとても妙だと思った、とナムさんは語っています。

美術館で展示されている静物画を観ながら、そこに描かれている動かない花に宿っているはずの生命に思いを馳せた彼は、それらの絵画が「Still(未だ)Life(生命)」と表現されていることに着目したのです。

100年前に描かれた花はもうとっくに枯れて跡形もないのに、絵の中で'まだ生きている'。画家の手によって吹き込まれたその命は、永遠にそこで咲き誇り続ける。

Still Life with FlowersDate: 1905  Artist: Odilon Redon
"Still Life with Flowers" Odilon Redon, 1905
Oil on canvas / The Art Institute of Chicago
注)ナムさんが観覧したであろう絵画とは関係ありません。

また、歌詞の中には「Untitled」という単語が登場するのですが、これもまた絵画のタイトルにまつわる表現です。美術館に足を運ぶと、必ずと言っても良い程少なくとも1枚はこの「Untitled」に遭遇します。韓国/日本の美術館では、この名がついた絵画を「무제/無題」と訳して展示します。

Gimme no name cuz I'm untitled
(俺に名前を付けるな 俺は無題だから)

https://music.bugs.co.kr/track/6183184

歌詞の意図するところとしては、第三者が自分を勝手に分類してラベルを貼ろうとしてくることへのアンチテーゼであると思われます。

この「Untitled」については私は長年思っている所がありまして…
「無題」の美術作品に遭遇する度に、ずるいなぁ、と思ってしまう自分がいるのです。

作家さんそれぞれに「無題」にする理由があるのは承知の上ですが、無題を通す潔さに対しても、無題であることを放置する大らかさに対しても、いずれにせよ心のどこかで羨ましさを感じてしまいます。
というのも、自分が作品を生み出した時に、すとんと腑に落ちるタイトルが決まったためしも、決まらないならそれでいっかと許せたことも滅多に無いからです。

なぜタイトルを決められないのか。
そう考えた時、自分の中でコンセプトが煮詰まっていない証拠なのだと反省すると共に、タイトルひとつで自分の作品を語ることなどできるはずがないじゃないか、という反骨的な思いも脳裏をよぎります。

安易な連想で命名するのは無粋だし、かといって見たまんまを言葉にするのもなぁ、と考えているうちに、本分である作品自体の輝きが自分の中でどんどん損なわれていく感覚に陥ってしまうのです。
思えば小学校で作文を書く時も、タイトルをつけるのにいつも苦労していました。いっそのこと付けずに通せるならどんなにいいかと。

「静物」と「Still life」のニュアンスの違いには大変興味深いものがありますが、
「無題」に対する「Untitled」についても
「無題=no title(タイトルがない)」≒「Untitled(タイトルが付けられていない)」
という違いがあります。
私はここに言いたいことはあるのにひと言では表現できない、という状況に対する受け手の懐の深さの違いを感じます。
学校で「タイトルなし」のままの作品が許されないことだとする風潮も、ちょっと見直してもいいのかもしれないなと思います。

自分の多面性を画一化しようとしてくる者たちに対して堂々と、自分は「Untitled」だと言い切るナムさんには、それこそめちゃくちゃ憧れてしまいます。


2.止まらない静物

絵の中で生き続ける花。彼はその姿に「K-POPアイドルBTSのRM」としての人生を重ねています

계속 전시되는 내 삶
(ずっと展示される俺の人生)
그래도 삶 아직도 삶
(それでも人生 まだしも人生)

※引用文に付けた和訳は直訳
https://music.bugs.co.kr/track/6183184

RMでいる間は「人に見られていることを常に意識している」と言う彼。
RMはまるで静物のようにカンヴァスに描かれ「展示」されているけれど、止まることなく変化し続ける「人間」である

静物でありながら動き続ける=멈추지 않는 정물(止まらない静物)
ナムさんは、これがこの楽曲の主旨であるとしています

最高のスタッフによる最高のヘアメイクとスタイリングを施された「K-POPアイドル」として画面や誌(紙)面に収まる輝かしい姿は、それを求めている人々にとっての癒しであり糧であり力の源である。

しかし、「K-POPアイドル」でありながらも彼は決してこれまでも、自分の全てをこちら側ARMYに捧げようとは敢えてしてこなかったのではないかと私は思います。
あくまでも同じ人間として…人としてどうあるべきか、どうありたいかを常に模索し、提示しようとし続けているのではないかと思うのです。

時には「アイドル」とは全く異なる次元でその胸の内を表現してきた彼ですが、 "Still Life" にも、その軌跡の一端が「記録アーカイブ」されています。

Errday is my day 1, brotha ※1
(毎日が俺の初日、なあ兄弟)
Baby 난 돈으로 시간을 벌어
(俺は金で時間を稼ぐ)
걔네 조롱은 듣지 마 니 귀 버려 ※2
(あいつらの嘲りは聞くな お前の耳を捨てろ)
꼭 버러지들 온라인에 목숨 걸어
(あたかも虫けら(のような奴ら)どもはオンラインに命を懸ける) ※3

※引用文に付けた和訳は直訳
https://music.bugs.co.kr/track/6183184

※1 Errday=Every day 毎日が初日=初心に戻る
※2 この'니(お前)'は自分自身に対して向けられていると思われる
※3 목숨…命、寿命
→虫けら同然のつまらない奴らはネット上に好き勝手を書き込むことに人生の大半を費やしている。

自分の姿や行動に対して投げつけられる心無い言葉たちについてナムさんは、それらの発言者たちに対する真っ当な指摘をデビュー直後から歌詞にしています。

人に文句を言う時間がそれだけたくさんあるのなら、同じだけの時間を自分のため●●になることに使うべきだ、と。

そしてアンチが俺に憎しみを向ける
それが奴等が常日頃犯している仕業
お前らがキーボードを弄ぶ間に
俺は、俺の夢を叶えたのさ
ー"Born Singer" 和訳記事より抜粋

https://note.com/nozomiari/n/n87a9e11a1981

目の前に人間が100人いたとして、その全てから好かれようとすることは不可能ですし、逆にその全てを受け入れることもまた不可能です。
必ず自分をあーだこーだ言う人は現れますし、こいつのことは絶対に許せないと感じる人間とも出会ってしまいます。

私はうちの子たちに「他人に文句を言っている時間が人生で一番無駄な時間だ」と言い聞かせています。
相手が法的に罪でも犯していない限り自分の正解が相手の正解とは限らないため、どこまでいっても平行線で終わる可能性が高いからです。

そんなことをする時間があるなら、もっと自分が幸せになれることに使いたいし、使うべきだと思う。
ナムさんはそういう立ち位置でアンチどもの時間の使い方を皮肉っているのではないかと思います。

Trendsetter? I'm a friend,  ※4
(流行の最先端? 俺はひとりの友人だ)
better 식상해질 정도의 go-and-getter ※5
(より一層 食傷気味の野心家)
결국 니가 원하는 대론 되지 않았지
(結局 お前が望んでいる通りにはならなかったね)
바램관 달리 너무 잘 살아대네 내 뜻대로 huh ※6
(願望とは別に上手くいきすぎてやがるってね 俺の意のままに ハハ)

※引用文に付けた和訳は直訳
https://music.bugs.co.kr/track/6183184

※4 Trendsetter=流行を生み出して時代をけん引する人。"Yun" の冒頭にも登場する。「Indigo」を貫く精神がこの行に込められている。
(詳細は "Yun" 翻訳記事を参照)

※5 go-and-getter go-getter=野心家、すご腕(参考
※6 (아/어)대다…~しやがる、しきりに~する(参考

自分は「a friend(ひとりの友人)」であるとしているのは、自分は決して大それた人物トレンドセッターなどではなく、我々の隣にいる'友人'とさして変わらない存在なのだと主張しているのだと思います。

ひとつ付け加えるとするならば、一般的な人と
「better(比べてより一層) 」
「식상해질 정도의(食傷を起こす程の)」
「go-(and-)getter(野心家)」
→人よりちょっとやりすぎるところがある野心家である、と。

そんな「野心家」として成功した結果を「お金」という概念を用いて明らかにしていくのが次のパートです。

94 livin' in 한남대로 91 ※7
(94(年生まれの俺は)漢南大路91に住んでいる)
look at my 탄탄대로 ※8
(俺の坦々たる大路を見ろ)
갈 일이 없어 이젠 강남대로 ※9
(行くことがない もう 江南大路)
월세 밀린 넌 빨리 당장 방 빼고
(家賃が滞っているお前は早くその場の部屋を引き払って)
What a poor flex ※10
(どんなに貧しいかを見せつけろ)

※引用文に付けた和訳は直訳。また、意味が分かりやすい様に改行を操作している。
https://music.bugs.co.kr/track/6183184

※7 한남대로ハンナムデロ 91…この住所には高級マンション「ナインワン漢南ハンナム」がある。
※8 탄탄대로…「坦々大路」=順調な道のり。前途洋々であること(参考

彼がナインワンハンナムに物件を購入済みであるとの話題は既に下世話な芸能記事レベルで広まっているようですが、自ら歌詞に含ませてくるところが潔すぎます。
誰もが購入できる価格ではないこの物件を手に入れたという事実を敢えて明らかにすることで、自分がどれ程順風満帆なのか、金銭的に成功しているのかを具体的に提示しているのです。

※9 강남대로カンナムデロ…"For Youth" "달려라 방탄(Run BTS)" の歌詞にも登場する論峴洞ノニョンドンがある江南区には、かつて宿舎や練習室があった。

→防弾少年団としての成功前夜、精神的にも金銭的にも厳しい生活をしていた時代を生きたその場所に今の自分は「もう行くことがない」。

※10 flex=「見せつける」の意のスラング(参考

家賃が滞る程貧しい
→自分の身を立てるための努力や思案に費やす時間を削ってまで他人に文句をつけているので結果的に貧困に陥っている状況。
あるいは、想像力・知恵など目に見えない「徳」を財産としてみたて、それらが乏しい者たちのことを揶揄している。

早く部屋を引き払ってどんなに貧しいかを見せつけろ
→何様気取りのプライドやハッタリでしがみついている地位を捨てて、実のところは何も持たない貧しい姿をさらけ出せ、と煽っている。

真面目に努力して手に入れた自らの現在地を冷やかしてくる者たちに対して、彼がこのように手厳しい言葉を選んで歌うのはこれが初めてではありません。

俺はビートの上で堂々とし、
お前はほぼ全ての有り金と持ち合わせない実力までもが貧しい
ジバンシイは要らない俺自身が スターだから
ヒューゴも要らない 既に俺がボスだから
俺はブッダにあらず、されど肉屋ブッチャー
まるで お前を刻んでしまう
取り替えろよ お前のiPhone
お前には必要のない機内モード
俺はローミングだけで大金を払う
まだまだこんなもんじゃないぜ?
稼げよ金を 石で
石でも売ってさ インチキ共め
サンパウロからストックホルム
お前らは一生座れない席に俺は座る
―"BTS Cypher, Pt.3: Killer" 和訳記事より抜粋

https://note.com/nozomiari/n/n138cb5d638d8

「お前らは(料金が払えなくて)一生座れない(高い)席」は言わずもがな、ツアーで海外を飛び回る間の高額なローミング料金など、「お金」にまつわるエピソードが散りばめられています。

しかしここでもやはり「持ち合わせない実力までもが貧しい」と現実的な所得額とは別に、当人の「人となり」自体を問う言葉が添えられており、お金が有る/無いの概念を引き合いに出しながらも、アンチ勢に対して「人としての豊かさ」を説く内容になっているのではないかと思います。

このように、人間キム・ナムジュンとしての感情や持論を積極的に展開する歌詞を編むことで、「K-POPアイドル」としての美しい佇まい(=物)に相対する的な部分を表現しているのだと思います。


3.あなたは鎖

そして歌詞は「hon'(=honey)」に対して語りかける場面を迎えます。

hon' look at yo chain Me ※11
(あなたはあなたの鎖をみてくれあなたは俺を縛り付ける)
rather do it like “Look at my stain”
(むしろ「俺の汚れを見てくれ」とするように)
오늘을 살아 잡초처럼
(今日を生きる 雑草のように)
걍 화초처럼 but I never stay
(ただ 草花のように しかし俺は留まらない)

※引用文に付けた和訳は直訳。また、意味が分かりやすい様に改行を操作している。https://music.bugs.co.kr/track/6183184

※11
・hon'=honeyの省略形 親しい人への呼びかけに用いる(参考
・yo=you'reもしくはyourを語源とする省略語(参考

この行は意図的な改行や掛詞を用いて複雑な文章になっていますが、整理すると
【1】look at your chain=あなたの鎖を見て
【2】you're chain (to) me=あなたは私にとっての鎖
のようになるのだと思われます。

「honey」は恋人や夫婦の関係にある人たちの間で親しみや愛情を込めて使われるスラングです。(参考
唐突に登場するこの「honey」は、ARMYのことであると考えるのが自然かなと私は思います。

ナムさんの中で「honey」と呼ぶにふさわしい相手がそうであって欲しいというちょっとした下心でもありますが、愛しさゆえの「束縛」に関して、ナムさんがARMYにひと言物申そうとしている場面であるのではないかと判断したからです。

「好き」を伝えるために懸命な姿を見せてくれるARMYに対して、ナムさんが敬愛を抱いていることはこの「honey」呼びでわかります。
ですが、「K-POPアイドル」としての活動に対する過度な●●●反応・期待・賞賛・干渉・追従は彼にとって「縛り付けてくる鎖」でしかないのだと、そう言いたいのではないかと思うのです。

私はバンタンを推すようになってから初めてKポのファン活動を(主にTwitterで)目の当たりにしたのですが、正直言って、生身の人間に対する行いとしては行き過ぎたものがあるように感じています。

それは私が日本でしか生活したことがなく、日本人としての感覚でもってのみ生きているが故の偏見だということは自覚しています。

その上で敢えてこの1年半で一番呆れたことを挙げるとすれば、拾い画に無断で「アーティスト保護」加工したあげく転載して大勢で盛り上がっているのを見かけたことです。
先日、あるK-POPアイドルが公式SNSに上げた画像を使ってあたかも自分と付き合っているように見える画像を合成加工した男がそれを自分のSNSに上げたところ、日本の週刊誌に見つかって熱愛発覚!的なネット記事になっていました。(虚偽画像であることはファンが秒で暴いていました)
記事にする方もする方だと思いますが、そもそも自分の欲求のままに誰かが映っている写真を加工する、という行為自体が気分の良いものではありません。ましてや、できあがったものを世界中の人が閲覧できる場所に晒すだなんて…自己満足の世界に浸りたいだけなら自分のスマホの中だけで楽しめばいいのに、と思います。
無断でアーティスト保護をかけた画像を転載した人は、この詐欺画像を作った人と同類だと私は思っています。

どんなに美しい姿で枠の中に収まっていても、彼らは「今日」を現在進行形で生きている生身の人間。
美しすぎてこの世のものと思えない瞬間も時にはあるかもしれないし、愛しすぎて我を忘れることもあるかもしれないけれど、相手が人間である以上、自分がやられたら嫌だと思うことはしないという当然の感覚を失わずにいたいと、私は思います。

まるで雑草が如く、敢えて自分の汚れを見せるように「今日」を生きて行く。
草花のようでありながらも、決して変化することをやめない。
そう宣言して、"Still Life" の本文は終わります。
サビでは「I never stop bay(決して吠えるのを止めない)」と、今後も人として発言し続けていくことを示唆しています。

アルバムで最も軽快なこの楽曲が伝えようとしているのは、ある意味、彼の中の最も重厚な一面であると言えるのかもしれません。



最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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