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『ハッピーアワー』と人生相談

2015年に公開された『ハッピーアワー』を見ました。何気なく夜中に見始めたこの映画は、上映時間5時間17分。

主人公は30代後半の女性4人です。それぞれ主婦、看護師、キュレーターという設定ですが、彼女たちにどこかで会ったことがあるように感じるのは、演じている4人が演技経験のない素人だったこともあるでしょう。ありふれた平和な日常に見える独白シーンや家族との会話のシーンには、目をそむけたくなるような現実が隠れていました……。

コラムの文字数を超えてしまうので詳しくは書くのは控えますが、『ハッピーアワー論』の著者、三浦哲哉さんのコメントは「見終えたあと、外の世界がまあたらしく見えてくる」。

この映画に惹かれたのは、私が昔から市井の人の話が好きだというのもありそうです。子どもの頃、家事をしながら母が流していたラジオからは人生相談が聞こえていました。聞いているうちに、会ったこともない人の悩みが自分ごとになり、どんな答えが来るのか?と聞き入ってしまう。

今でも「人生相談モノ」にはつい引き込まれてしまいます。例えばAERAの連載「鴻上尚史のほがらか人生相談」や、Business Insider Japanの人気連載「佐藤優のお悩み哲学相談」。

デスクとして記事をチェックしている佐藤さんの連載は、職場で陰口を聞いたらどう反応すればいいかという小さな、でも大事な人間関係の悩みから、今転職するならどんな業種がいいかというキャリア相談まで。元外交官としてさまざまな修羅場を経験し、宗教や歴史、文学の知識も持ち合わせる佐藤さんだからこその回答に、いつもうなっています。

佐藤さんがキャリアの悩みに直接、しかも対面で答えてくれるイベントが8月21日(水)に開催されます。まだ少し席に余裕がありますので、ご興味のある方はお早めにお申し込みください。どんな話になるのか、私も今から楽しみです。

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