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こうの のぞみ
2021年9月21日 23:13
思い出話をしよう。7つ8つ年上の、幼馴染のお兄さんと結婚することになった19歳の私は、もの知らずに育っていた。婚約指輪をもらう段になり、近所に宝石職人さんがいるというので、「作ってもらおう」と夫に言われた際には、相場がどれくらいなのか、指輪とはどのようなデザインのものがあるのか、自分にはどんなものが似合うのかもわからないまま、義母と夫に連れられて、職人さんの作業場に向かった。その日は、
2021年7月29日 16:18
私と夫は、幼馴染というには年が離れているけれど、人に説明するのには便利なので、幼馴染と言っている。正確には、私の生家のお向かいさん、そこの三人兄弟のうちの、2番目のお兄さんである。7、8歳、離れている。1番歳の近い、末のお兄さんよりも、私はこの真ん中のお兄さんのことを、小さい頃からなんとなく好ましく思っていた。それは恋愛感情とかいうのではなく、安心感というものに近かった気がする。私