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Present Tenses, Part 2 – 現在進行形が物語ること

英語の文章に不可欠なパーツである[矢印][イコール]にあたる語、つまり verb(動詞)の形を変えることで、その文章で伝えんとしていることを的確に表し、物語ることができます。変化した[矢印]や[イコール]の語形は tense(時制)と呼ばれます。

この記事では、tense の一種である present continuous(現在進行形)について眺めていきます。



Form
語形

Present continuous とは、次のような形で表されるものです。

be + present participle ( ~ing )

  • I am listening to music.

  • He is washing his car.

  • They are watching a film.

まず am / is / are いずれかの[イコール]があって、[矢印]の語尾に -ing がくっついたもの(present participle)が後に続きます。


What the Present Continuous Tells
現在進行形が物語ること

Present continuous は、いろいろなことを物語れる、なかなか使えるやつです。


1. Something Happening Right Now
今現在の様子

Present continuous の最も基本的な用法です、

もう一度さきほどの例文を見てみましょう。今度は話し言葉っぽく contraction(短縮形)にします。

  • I’m listening to music.
    私は音楽を聴いているところだよ。

  • He’s washing his car.
    彼なら車を洗っているよ。

  • They’re watching a film.
    みんなは映画を見ているよ。

3つとも今現在の様子を表しています。


2. Something happening about this time (but not necessarily at the moment of speaking)
近況(たった今起こっていないことも含む)

  • I’m reading a good book at the moment.
    僕はここんとこ面白い本を読んでいるんだ。

  • She’s looking for a new apartment.
    彼女は新しいアパートを探しているところだよ。

最初の例文の「僕」は、今まさに本を開いて読みながら話をしているわけではありません。「つい最近読み始めて、まだ読み続けている」という近況、つまり最近の様子を伝えています。

次の文の「彼女」は、必ずしも今この瞬間に不動産屋や物件にいるわけではないかもしれませんが、とにかく、「つい最近アパートを探し始めて、まだ見つかってはいない」という近況を表しています。

このように「今この瞬間は起こっているわけではない近況」も、present continuous で表すことができるのです。


3. Something happening in a Picture
画像の描写

手元にある写真に写っているものや絵に描かれているものを誰かに説明するという場面を思い浮かべてください。そういう時は、present continuous を用います。

写真や絵の中に切り取られ保存された「今」は、どれだけの時を経てもそのときのままであり続けます。それが present continuous を使う理由です。なんだか哲学的な用法ですね。

下の写真で試してみましょう。

  • They’re having a break.
    これは彼らは休憩しているところだよ。

  • Some of them are drinking beer.
    何人かビールを飲んでいるね。

  • One man is acting silly.
    一人ふざけてるのがいるね。

画像がどれだけ古くても、このように present continuous を使って描写することができます。


4. Current Temporary Situations
現在の一時的な状況

まずは下の例文を見比べてください。どちらも和訳すると「彼は両親と同居している」となりそうですが、何か違いはあるのでしょうか?

  • She lives with her friend.

  • she’s living with her friend.

Present tenseを用いた前者はずっと同居していることを、present continuous を用いた後者は「一時的に」居候していることを表しているのです。何かの事情で「今のところ同居している」ということですね。お金がたまったら出ていくつもりなのでしょうか。


5. Gradually Changing Situations
変化の途上にあること

Present continuous は「徐々にそうなっている」、つまり変化の途上にあること
を表すこともできます。

  • COVID-19 is spreading across the country.
    コロナウィルスは国中に広がりつつある。

  • Your English is getting better.
    君の英語はだんだん上達しているね。

  • Our stock price is decreasing every year.
    我が社の株価は毎年減少している。

これらの例はどれも、無から有へ、下から上へなど、ある状態から違う状態へと変化している様子を表していますね。


6. New Feelings
芽生え始めている思考や感覚

次の2つの例文を見てください。

  • I understand the theory.

  • I’m understanding the theory.

どちらも間違った文章ではありませんが、意味が異なります。

  • I understand the theory.
    その理屈はわかります。

こちらは、「すでに理解ができている」ことを表しています。

  • I’m understanding the theory.
    その理屈をわかり始めています。

このように、present continuous を用いた後者の例文は、「理解しかけている」ことを表しているのです。

違う例も見てみましょう。

  • I find it difficult to work with him.

  • I’m finding it difficult to work with him.

Find は「〜な気がする」という意味です。

  • I find it hard to live with him.
    彼と暮らすのは無理かなって気がしてる。

こちらの文は、「そんな思いを抱いている」ということです。

  • I’m finding it hard to live with him.
    彼と暮らすのは無理かなって感じ始めてる。

Present continuous を使った文は「そんな思いを抱き始めている」ことを示しています。

Present simple の回で「知覚、気分、感情、願いなどの immediate reaction (たった今感じたり考えたりしていること)を伝えることができる」という解説をしましたが、present continuous は、芽生え始めている知覚、気分、感情、願いなどを表現できるんです。


7. Something Strange or Annoying
呆れることや気に障ること

Present continuous を always(いつも)や constantly(しょっちゅう)、continually(ひっきりなしに) などの高い頻度を表す[いつ] と一緒に用いて、呆れたり気に障ったりすることを表すことができます。

  • He’s always forgetting our anniversaries.
    彼はいつも私たちの記念日を忘れてるんだから。

  • They’re constantly gossiping about someone.
    あの人たち、しょっちゅう誰かの陰口を言ってる。

  • I’m continually misspelling “tomorrow”.
    毎回毎回 “tomorrow” のつづりを間違っちゃうんだよなぁ。

これらの文章は present simple を用いても文自体の意味合い自体は変わりませんが、present continuous にすることでより「呆れ」や「苛立ち」という気持ちを込めることができます。

この用法の注意点は、高い頻度を表す[いつ]を伴うことです

  • I’m misspelling “tomorrow”.
    “tomorrow” をつづり間違えているところです。

  • I’m continually misspelling “tomorrow”.
    毎回毎回 “tomorrow” のつづりを間違っちゃうんだよなぁ。

このように、高い頻度を表す[いつ]を使うと使わないとでは全く意味が変わってしまいます。


ここまでに紹介した present continuous の用法は、どれも「今」にまたがっています。Present(現在の)という冠がついているのだから、それが当然と思えますが、実はそうではない用法もあるんです。

8. Arrangements in the Near Future
近い将来の予定

Present continuous では、未来の話をすることもできます。

未来と言うと “will” や “be going to”(これらについてもおいおい書きますね)を思い浮かびます。でも、これらで未来の全てを語れるわけではないのです。

予定や約束事など、近い未来に何をするかが確定している場合には、present continuous を使うのです。

  • We’re visiting the school tomorrow.
    明日、学校を訪問する予定です。

  • She’s coming to ours for lunch on Saturday.
    土曜日、彼女が一緒にランチをしに来るよ。

  • What are you doing next weekend?
    次の週末はどうしてる?

ちょっと不思議な感じがするかもしれませんが、英語ではあたりまえに present continuous を使って予定や約束事について話します。

どの例文にも未来を表す[いつ]があることに注意しましょう。文中に[いつ]があるか、あるいは会話の流れの中で[いつ]のことを言っているのか明らかでないと、「今現在」の話になってしまいます。



ふぅー、長かったですね。お疲れさまでした!

このように present continuous には本当にたくさんの使い道があります。考えてみれば当たり前だなと思うようなものもあれば、違和感があるものもあるかと思います。

いずれにせよ、使いこなすには慣れが必要です。自分の実生活の中で使いそうな場面を思い浮かべて作文してみたり、本や映画などで生の英語に触れながら実例を見つけていったりしてくださいね。

それでは、I wish you happy learning!


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