言語・地理の壁がなくなったら能力・コスパで全てが決まる。あなたは耐えられますか?そして襲ってくる時差・物価の壁に備えよ。
AIの自動翻訳により部分的に言語の壁がなくなる。
多言語が同時に、並行して、自動で翻訳される時代がきます。AIによって。
Google翻訳、DeepLなどが有名ですね。Skypeの音声自動翻訳もなかなか使えるようです。
さらに、言語の翻訳だけでなく文法の自動チェッカーであるGingerなども普及してきています。ブラウザに入力した英文の文法をインターネット上にある1.5兆に及ぶ英単語やフレーズを統計解析し、最適な英語表現をレコメンドしてくれます。
上記のサービス普及の流れを見れば、恋愛やコメディなどのハイコンテキストで文脈を重視するコミュニケーション以外の、シンプルで意味の伝達に重きをおくコミュニケーションについてはほとんど言語の壁がなくなるでしょう。
とはいえ、本当に全ての言語が自動翻訳のもと行われるかと言うとそうではないというのが僕の主張です。詳しくは「英語は「マニュアル運転」並に趣味になるか?そして、自動翻訳は「オートマ」に匹敵するか。」を読んでください。
ただし、ビジネスシーンでの英語などは自動化の範疇になるでしょう。特に、単調な事務作業や繰り返し同じ表現をするカスタマーサポートなどはその対象です。もしかしたら、シンプルな営業などもそうなるかもしれません。店頭販売とか。
これまで、「日本語ができるから」「英語ができるから」で優遇されていた時代ではなくなる職種が多くあるということです。
リモートワークにより地理の壁もなくなる。というより無くなった。
コロナ禍により顕著になった部分かと思います。ただコロナ禍以前よりノマドワーカー、副業、二拠点生活などすでにキーワードは揃っていました。コロナ禍により何か新しい働き方が出てきたというより、そもそもあった流れが強力に後押しされ時代が20年ぐらい進んだというのが実態だと思います。
多くの人がオフィスで働く必要性、わざわざ一時間前後かけて通勤する必要性がほとんどないことに気づき、アウトプットもさほど影響を受けない可能性に気づいたと思います。
場所の制限もかなり取り払われたと言えます。もちろん、それは全員にとって言えることです。
「東京にいるから」もしくは「東京にいないから」で、機会が増えたり減ったりするのではなく、「どこにいても」同じ職種に対してアプライできるようになったといえます。
福岡から東京の仕事をする。
北海道から沖縄の仕事をする。
現状既にこういったケースはあるし、今後どんどん増えていく。
まだ完全なノマド、二拠点生活をするためには子供の学校の問題や税制の問題がある気がしますが、その辺りもいずれ整備されて本当にどこからでも働けるようになる日が来そうです。
言語・地理の壁がなくなると、世界が狭くなる/広くなる。
言語の壁、地理の壁の二つの壁がなくなるとどうなるかわかりますか?
簡単に想像がつくと思いますが、福岡から東京の仕事を。。。なんてドメスティックな話ではなく、インドから日本の仕事をする。とか日本からイスラエルの仕事をする。なんてことができるようになるのです。
これを世界が広がったと捉えるか、狭くなったとと捉えるかはその人の立場次第な気がしますが、、、。
いずれにせよ、機会均等が世界規模で起こるタイミングが「今」というのだけは確かです。
強烈な時間の壁。時差の壁。
言語、地理以外に大きな壁が残っています。時差の壁です。
言語も地理も解決してグローバルにいろいろな場所と連携して働こうとしても、簡単にはチームとして働けません。
インドー日本では3.5時間の時差なのでそこまで大きな違いはありませんが、イスラエルとなると6時間もの時差があります。アメリカだともっと大きな時差になりますね。
同じ一つのチームとして働く場合にこの時差の壁は考えなくてはいけません。Eigoooでは20カ国から、マネージャー及び講師を採用していますが、時差により全員と同時に顔を合わせることがありません。
そのため、全員に何かを伝える際は3〜4回のミーティングや動画配信が必要になります。大きな工数ではないですが、意思統一や、サービス機能のアップデートなど同時期に周知する必要があるものの取り扱いは気を使います。
何より全てのミーティングに参加する僕の寝る時間が消え去ります。深夜の打ち合わせ。厳しいです。
また、即レスが欲しい場合でも相手が就寝中では流石に返事が来ません。長いと最短でも8時間後が始業などもあり得ます。ビジネスシーンで8時間はそこそこなタイムロスです。この部分もマネジメントする必要があります。
時差の壁は思った以上に高いし分厚い。分厚いというか物理的にどうしようもない。
日本からアメリカ西海岸の会社で働いている人を知っていますが、コアタイムは深夜。チームミーティングも深夜。で、昼夜逆転に近い生活をしていました。昼間は逆に暇そうでした。日本では周りはみんな働いている時間に自分だけ就業時間外という。。。
一方で時差があると良い面もあります。
簡単に二十四時間運用のサービスができるようになります。これまでのカスタマーサポートだと10時ー5時のみ対応みたいなのが平気であったと思うのですが、働いている人にとって最も連絡を取りづらい時間帯ですよね?時差を使えば、サポート側は昼間なのに、問い合わせ側は夜の9時などもあり得るわけです。
こう言った解消できない壁はポジティブに活用されるはずで、既にそうなってきています。AppleやGoogle、マイクロソフトのチャットのカスタマーサポートなんかはどこの国の方か全くわかりませんが、即回答してくれます。
あ、Eigoooも同様に24時間先生がいますよ!笑
最後の、そして最強壁。物価の壁。
この壁が最強で、厄災と幸福を同時に運んでくる厄介なやつです。
同一労働同一賃金なんていう言い回しがありました。
派遣と正社員の働き方と賃金差を是正しようという意味合いの言葉です。
こと、国境を跨げばそんなものを幻想です。
国によって、地域によって物価が違いすぎるのです。GDPPPが圧倒的に違う。
。例えば、西海岸の家賃は東京と比べてもバカ高いです。それなのに東京れべるの給与だと生活が破綻します。家賃でやられてしまうのです。
逆に、西海岸の給与水準で日本で暮らすと最高です。食品、レストラン、家賃がすべて安い。というように。
そうなってくるとリビングコストに合わせて給与を決めていくことが雇用側の最適解になります。
言葉の壁、地理の壁が取り払われている状態で、物価の壁が働くとどうなるか容易に想像がつきますよね?
先程例にあげたインドだと大卒の初任給が月給3~4万円です。(大学によってももちろん違います。また最新の情報だともうちょっと上かもしれない)
日本人とインド人でどっちを雇いますか?どう考えてもインド人です。しかもインド人に対して月額6万も出せば、新卒としてはかなりの高給なわけです。つまり、いい人材が集まりやすい。
この潮流が進むと、日本で仕事がなくなる人、給与が極端に下がる人が出てくる。